1 発症は幼児期
両親から「お前の皮膚病は、種痘をしたときに風邪をひいていたのが原因らしい。体力がつけば治るだろうと医師が言った」と聞きました。種痘(しゅとう)とは、天然痘の予防接種のことです。
幼児期は全身の皮膚が解けたような状態で、皮膚がべたべたしていました。痒がってかきむしるので全身に血がにじんでいます。たらいにお湯を張り塩を溶かして行水させるとかゆみが治まるので喜んでいたそうです。
当時の住居に風呂はありません。父がわたしを銭湯へ連れて行くと、湯船につかっていた人々はわたしの体を見て浴室から逃げ出しました。だれもが梅毒のこどもと噂し、両親はかなり悩んだそうです。
小学校へ入学するころに皮膚のべたべた感は治まっていましたが、四六時中腕の内側や腿や股などが蚊に刺された時のように皮膚が盛り上がり、それが大小無数に表れて強いかゆみが襲っていました。(症状が似ている左の写真は、シオノギ製薬の病気の知識「蕁麻疹」よりお借りしました。)
中学2年生の時に相撲部へ入部して日光や紫外線に当たる時間が長くなると、皮膚の痒みは薄らいできました。小さな盛り上がりはなくなり、逆に大きな盛り上がりが内股に現れるようになりました。(症状が似ている左の写真は、兵庫県西宮市北口町にあるみま皮膚科クリニックのホームページよりお借りしました。)
皮膚の盛り上がりや痒い症状は数時間後に消えますが、毎日同じような時間帯にこのような症状が繰り返し現われます。同じような症状の写真があるのは、同じように悩んでいる人がいるということになります。