1 施工業者の選定
1-1 工事施工業者選考基準
2010(平成22)年8月20日発行の理事会報第319号で「大規模修繕工事施工業者選考基準を検討、区分所有者・パートナー・理事会推薦で」をお知らせしました。
大規模修繕施工業者募集の広告を北海道建築新聞に掲載すると7万3千5百円が必要です。小規模マンションの大規模修繕は利益が少なくないことから、費用をかけて公募しても応募があるかどうか疑問です。1社を選定するために費用をかけるよりも、区分所有者から情報をいただくことにしました。また、パートナーに数社をご紹介いただき、理事会も南面大規模修繕工事などの実績を踏まえて建装工業株式会社札幌営業所を推薦することにしました。給水給湯設備大規模改修を担当されたS工業株式会社も検討対象でしたが、発展途上のため選考基準の資本金に満たず断念しました。
注:マンションの改修工事や大規模修繕工事とその後のメンテナンスの様子を拝見して感銘し、マンション管理組合の理事会や修繕委員会の方々に参考情報として施工業者を知っていただきたく、文中に「会社名を表示」してはと考えました。2016(平成28)年10月22日に建装工業株式会社の高橋社長にお会いして趣旨を説明させていただきますと快くご了解いただきました。なお、建装工業株式会社はマンションクリエイテブ賞を6年間で4度も受賞されています。
推薦業者受付期間は、10月4日(日)から8日(金)までの5日間を予定しています。大規模修繕工事施工業者選考基準(案)をお知らせしますので、選考基準に合致する建設業者をご存知の方は募集が始まりましたら推薦いただけるよう準備をお願いします。
なお、大規模修繕工事の業者は、区分所有者の推薦業者、パートナー紹介業者、理事会推薦業者の三本立てとし、大規模修繕工事施工業者選考基準(案)に基づき第一次として5社程度を選考する予定です。
大規模修繕工事施工業者選考基準
1. 会社形態と資本金
ア. 総合建設業 資本金1億円以上の株式会社であること。ゼネコ
ンと呼ばれ、元請負者として各種の土木・建築工事を一式で発注者か
ら直接請負って、工事全体のとりまとめを行う建築業者を指す。
イ. 専門工事業者 資本金3千万円以上の株式会社であること。塗装
工事業や防水工事業などの直接施工機能を持っている業者を指す。但
し、数種類の工事を直接施工することのできる業者はない。
2. 特定建設業許可の有無
発注者から直接請負った(元請工事)1件の建設工事につき、下請けに発注する金額が3千万円(建築一式事業は4千5百万円)以上となる場合は特定建設業の許可が必要で、一般建設業許可と比べ下請人保護のため許可要件が負荷されている。
3. 改修工事実績(分譲型の共同住宅に限る)
ア. 過去3年間(平成19年~21年)に合計5件以上の実績があること
(分譲型20戸以上の共同住宅施工実績一覧表提出。)
イ. 上記の請負形態が元請けであること(下請けは不可)
ウ. 上記の請負金額がいずれも2千万円以上であること
エ. 上記工事は、寒冷地での実績に限定する。
4. 経営の安定性
経営事項審査のY点は650点以上とする。(国土交通大臣又は都道府県知事が建設業法に基づき、公共工事を受注しようとする建設業者について、その業者の規模、財務内容など経営に関する事項の審査を行います。年間平均完成工事高評点、自己資本及び職員数評点、技術職員数評点、経営状況評点、その他社会性等評点などがあるが、大規模修繕工事では経営状況評点を重視します。経営状況評点(Y)は、借金が少なく利益が上がると点数は上がります。民間の審査機関が調査を行い、有利子負債と月商倍率などの小細工では数値が上がりません。3期にわたる決算書を比較し、粉飾決算等擬事項等は審査長に通報することになっています。)
5. 技術者数について
選任の技術者が現場に常駐できること。
ア. 一級建築士、一級建築施工管理技士の数
イ. 大規模修繕工事経験者(分譲型20戸以上の共同住宅施工現場経験
3棟以上。)
6. 死亡事故について
過去3年間に大規模修繕工事での死亡事故なし。
7. 完成保障について
完成保証人か完成保障保険を付けることができること。
1-2 大規模修繕工事施工業者
2010(平成22)年8月31日発行の理事会報第321号で「大規模修繕工事施工業者の推薦を受付け、区分所有者と理事会推薦から三社を選考で」をお知らせしました。
大規模修繕施工業者募集の広告を新聞等に掲載すると費用がかかり、小規模マンションの大規模修繕は利益が少ないことから、費用をかけて公募しても応募があるかどうか疑問です。臨時総会終了後の定例理事会でパートナーの助言をいただき、1社を選定するために費用をかけるよりも理事会がこれまで収集した情報に区分所有者からの情報を加えることとし、平成21年度の資料をもとにつぎの7社を選考しました。なお、S工業株式会社は発展途上のため選考基準の資本金に満たず断念しました。7社に区分所有者からの推薦業者を加え、第二次選考で見積もりを依頼する3社を絞り込みます。
No. | 社名 | 業務種別 | 資本金 | 本社 | 実績 | 登録 | 経営審査 | 現場監督 | 事故 | 保障 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | A建設(株) 札幌支店 | 建設 | 89億 | 東京 | 5棟 | 特定 | 経営 779 | 5+5 | 0 | 保険 |
2 | IT建設(株) | 建設 | 20億 | 札幌 | 25棟 | 特定 | 経営 1011 | 7+32 | 0 | 保証人 |
3 | K塗装工業(株) | 専門 | 3千万 | 札幌 | 15棟 | 特定 | 経営 874 | 4+3 | 0 | 保証人 |
4 | 建装工業(株)札幌営業所 | 専門 | 3億 | 東京 | 11棟 | 特定 | 経営 1003 | 9+8 | 0 | 保証人 |
5 | T建設(株) 札幌支店 | 建築 | 132億 | 東京 | 5棟 | 特定 | 経営 884 | 1+1 | 0 | 保険 |
6 | TO(株) 札幌支店 | 専門 | 2億 | 東京 | 5棟 | 特定 | 経営 707 | 3+1 | 0 | 保証人 |
7 | M建設工業 (株)札幌支店 | 建設 | 224億 | 東京 | 5棟 | 特定 | 経営 767 | 2+2 | 0 | 保険 |
大規模修繕業者推薦要領
ア. 推薦業者受付期間 9月2日(木)から9月11日(土)まで10日間
イ. 推薦方法 理事会報前号でお知らせした大規模修繕工事施
工業者選考基準に合致する推薦業者名、所在地、
電話番号、推薦理由を箇条書きにして封筒へ入れ
封をしてから理事長のメールボックスへ投函して
ください。不在区分所有者は11日必着で郵送を
お願いします。
ウ. 第二次選考 12日の第5回臨時理事会で、設計書完成後に
見積もりを依頼する3社を絞り込みます。
1-3 見積要領が完成
2010(平成22)年10月19日発行の理事会報第325号で「見積要領で基本事項を提示」をお知らせしました。
平成22年10月8日13時30分より建築設計事務所三階会議室で、大規模修繕の見積用図面説明会が開催され理事会選考の4社が参加されました。
会社毎に「見積要領書(A4判3頁))、工事内訳書書式(A4判14頁)、参考見積用工事内訳書書式(A4判3頁)、特記仕様書(A4判17頁)、見積質疑応答書書式(A4判2頁)、設計図(A2判25頁)、会社概要書書式(A4判3頁)をお渡ししてパートナーより説明が行われました。
見積要領書
1. 工事発注者 マンション管理組合 理事長 はげちゃん
2. 工事名称 マンション大規模修繕工事
3. 工事場所 札幌市白石区東札幌○条○丁目○番○
4. 工事規模 RC造 6階建て 21戸
5. 提出書類
1) 工事見積書(内訳明細書付)
2) 工程表(全体)
3) 仮設計画図
4) 修繕工事提案書
ア. マンション大規模修繕工事の改修ポイント
イ. 大規模修繕工事で貴社が心掛けていること
ウ. 工事中の防犯・安全対策
エ. 工事中に住民が感じる不快感に関する緩和策
オ. 今回の工事における改善改良提案
カ. その他
5) 現場代理人(予定者)の実績(20軒以上3現場以上の実績)・経歴書
6) 現場代理人(予定者)の有資格免許証の写し
7) 現場代理人(予定者)の健康保険証の写し
8) 現場代理人(予定者)の監理技術者証と監理技術者講習の写し
6. 見積書その他資料の提出締め切りおよび場所
1) 日 時 平成22年10月19日 午後1時まで
2) 宛 名 マンション管理組合 理事長 はげちゃん
3) 場 所 札幌市白石区東札幌○条○丁目○番○-○号 理事長宛
及び、札幌市白石区菊水○条○丁目○番○号設計事務所担
当パートナーまで密封のうえ、それぞで1通づづ提出のこ
と。(郵送可、但し必着のこと。)
7. 工事期間(予定)
平成23年4月1日(着手)~ 平成23年7月31日(竣工)。追加工事発生の際は、平成23年8月31日とする。
8. 現地調査
現地調査は、事前に理事長へ連絡のうえ来訪する事。確認の際は、会社名のわかる腕章などを装着すること。
9. 質疑応答
質疑事項については、工事監理者(パートナー)まで電子メールによって行い、確認の為にFAXを入れること。(電話は不可とする)
ア. 期日 平成22年10月14日 13:O0まで
イ. 回答 平成22年10月15日 全業者の質問事項に対する回答を一斉
送信
10.工事範囲
以下の工事で指定共通内訳書に記載されている範囲とする。
A. 仮設工事 F. バルコニー防水工事 K. 共通仮設工事
B. タイル修繕工事 G. 屋上防水工事 L. 諸経費
C. 塗装下地修繕工事 H. 雑工事 M. 消費税
D. 塗装工事 I. 内部階段工事
E. シーリングエ事 J. 外構工事
11.契約期間 工事期間に準ずる。
12.契約方法
民間(旧四会)連合協定・工事請負契約約款による。ただし、この約款の追補・削除等については発注者・請負会社の認印を必要とする。
13.支払い条件 出来高払い:中間時(工事出来高40%時点)30%、完了時70%
14.瑕疵保証
1) 下地補修工事 5年 4) シーリングエ事(一般) 5年
2) 外壁塗装工事 7年 5) シーリングエ事(超耐候) 10年
3) 屋上防水工事 10年 6) 外部鉄部塗装工事 5年
15.アフターケア
完成引き渡し後から1、2、5年目に定期点検を行い、管理組合に定期点検報告書を提出する。保証期間の事項について、施工上の欠陥あるいは使用材料の不良により生じた破損及び故障個所は、速やかに無償で修理するものとする。
16.その他留意事項
1) 本工事は、発注者が指定する監理者の指示に従うこと。
2) 現場代理人は、一級建築士又は一級建築施工管理技士とし常駐
すること。
3) 工事中の事故防止に努めるとともに、工事期間中に居住者が感
じる生活上の不便を最小限度に留めるよう計画をし、充分な配慮す
ること。
4) 仮設物・電力・水道その他は請負会社の負担とする。水道は管
理組合との協議により使用することが可能。
5) 工程上、特に指定のあった日時は厳守のこと。
6) 原則として、 日曜日は「休日」とする。
7) 作業時間は、「午前8時00分から18時00分」を原則とす
る。(騒音の出る工事は、午前9時から午後5時まで) (その他に
ついては管理組合との協議による)
8) 工事期間中の請負会社および第三者に対しての人身または物損
に対する事故については、損害保険に加入し一切請負会社の責任と
する。
9) 工事に対する官公庁署への手続き一切は、請負会社で行う。
10) 工事関係車輌の駐車場は請負会社の負担とし、駐車違反等で
近隣住民に迷惑がかからないようにすること。工事前の挨拶を含め
近隣住民に対する対応は責任を持って行うこと。
11) 産業廃棄物の処理は、関係法令に従い適正に処理すること。
12) 見積りに要する費用は、見積り参加業社の負担とする。
13) 工事内訳書に記載されている数量は「参考数量」とする。
ア. 必ず自社の責任において数量確認(積算)すること。
イ. 単価比較のため、一括出精値引きは行わないこと。
ウ. 数量空白部分の単価も記入すること。
14) 居住者に配慮した仮設計画、工程を作成すること。
15) 工事内容は、管理組合の都合で一部変更となる場合があるた
め、予め御了承願います。
16) 契約に当っては工事完成保証人等をお願い致します。
17.工事監理者
ア 住所と名称 省略
イ. 電話番号 省略 E-mail 省略
18.提出書類(請負者決定後、速やかに提出のこと)
1) 請負契約書
2) 各種施工計画書
3) 安全管理方針
4) 保証承諾書
5) 下請一覧書
6) 実施工程表(全体工程表)
7) 現場代理人届(主任技術者兼務可)
8) その他必要な書類(監督員の指示による)
1-4 四業者の建物調査
2010(平成22)年10月19日発行の理事会報第325号で「詳細な調査箇所は各社とも屋上防水示」をお知らせしました。
10月13日11時、建装工業株式会社札幌営業所の一級建築施工管理技士が4名の技術者と共にみえました。防水層全体、エレベータ機械室屋上と庇、塔屋、機械室階段一段目の防水施工不良箇所、フェンスの支柱土台、屋上出入口扉と戸枠、一階風除室屋上、そして、一階周囲と駐輪場内部、陥没している部分の調査をされながら、それぞれの箇所を数人で話し合いながら確認していました。
10月14日9時にK塗装株式会社の一級建築士が、9時50分にIT建設工業株式会社の次長が、10時20分にはT株式会社札幌支店の営業係長がみえ、一階風除室屋上を除いてお一人で調査をされていました。各社は見積もり期間中に何度か訪れるそうです。
1-5 施工業者選定のお知らせ
2010(平成22)年11月1日発行の理事会報第326号で「臨時総会で工事の施工会社を決定」をお知らせしました。
11月14日の午後は、すべての予定をあけてご参加をお願いいたします。これまで理事会報で準備状況や考え方をお伝えし、設計事務所との打ち合わせ議事録で検討内容や修繕の方向などをお知らせしましたが、いよいよ施工業者を決定する時期がきました。
大規模修繕工事の「見積要領書」で「現地調査は事前に理事長へ連絡の上来訪する事」とお願いをしています。三社は事前連絡でみえましたが、IT建設株式会社は営業マンが現地調査の案内中に突然たずねてきました。この行為はパートナーの指示を守らない恐れがあると考えられます。また、もっとも高額な見積額が示されたこともあり、理事会はご遠慮いただくことにしました。したがって、見積額が似通っている三社からヒアリング(施工説明)をお受けします。南面大規模改修工事の施工業者を決めた平成15年8月31日の臨時総会前と同様に、ヒアリング開始前に「ヒアリング投票用紙」を配付してから、仮設計画と工期、住民への配慮と情報伝達、改善改良提案、現場代理人の修繕工事の考え方などについてプレゼンテーションでお話を伺います。
説明を聞きながら参加者に各社60点満点で採点をしていただき、「ヒアリング投票用紙」を回収して10分間の休憩をとります。休憩中は、正面の舞台上にマンション修繕や防災に関する資料を展示していますのでご覧ください。(参加者の休憩中に、隣りの和室で第7回臨時理事会を開催し、区分所有者の投票結果を踏まえて大規模修繕の施工をお願いする候補業者を内定します。)
16時15分より第三回臨時総会を開催し、理事会は「大規模修繕工事の施工業者を提案」します。施工説明を受けてから時間をおかずに施工業者を決定することが望まれるため、若干日程は過密となりますがご協力をお願いいたします。
営業マンがこられたIT建設株式会社へ本日付で書類審査結果の通知を発送しました。
見積業者とパートナーの質疑応答内容を照会し、2010(平成22)年11月6日発行の理事会報第327号で「見積三社へヒアリング参加を要請し、質疑書で各種疑問点の説明を依頼」をお知らせしました。
平成23年度の大規模修繕工事は、本体工事以外に追加工事として「玄関のスロープ化と駐車場の全面オーバーレイ」を予定しています。追加工事を実現するには1円でも節減して費用を生み出さなければなりません。11月14日開催のヒアリングへ参加要請をした3業者へ、工程表・仮設計画図・提案書・見積書の記載事項で疑義が生じた項目について「見積内容の質疑書」を送付しました。ヒアリングで見積額の修正結果を提示いただきますが、理事会は臨時総会で承認いただいた施工業者とさらに見積内容のネゴシエーション(値引き交渉)を行います。これが可能になるのは大規模修繕パートナーをお願いした理由のひとつでもあります。
1-6 大規模修繕施工業者を決定
見積業者とパートナーの質疑応答内容を照会し、2010(平成22)年11月15日発行の理事会報第329号で「施工業者は南面大規模改修施工業者に決定」をお知らせしました。
11月14日午後1時から日程説明とヒアリング投票用紙記入説明があり、引き続き見積三業者によるヒアリングが行われました。プレゼンテーション終了後に投票用紙を回収してパートナーが集計を担当しました。当初は別室で施工業者の内定を行う予定でしたが、役員以外の参加者は1名であることからヒアリング会場で第7回臨時理事会を公開しました。
K塗装工業株式会社は現場代理人と全体を通した総合評価で240点。建装工業株式会社は仮設計画と工程および見積金額の交渉が評価されて235点、T株式会社は住民への配慮と情報伝達が評価されて232点となりました。K塗装工業株式会社と建装工業株式会社札幌営業所のVE提案は同点で、評価された項目の少ないT株式会社を外して二社を検討しました。
平成22年3月31日付けで公表されている「経営事項審査結果法表データ」で建装工業株式会社の経営が格段に安定していると分かります。区分所有者の資金を投入するには石橋を叩いて渡る用心深さが必要とされ、K工業株式会社を大規模修繕工事施工業者に内定しました。
見積業者名 | 建築一式 | 塗装 | 防水 | 経営状態 |
---|---|---|---|---|
K塗装工業株式会社 | - | 901 | 791 | 901 |
建装工業株式会社 | 1,405 | 1,342 | 、145 | 1,224 |
16時15分より第19期第3回臨時総会を開会し、議案書を読まれているので前段の経過報告を省略するようご提案いただき、理事会は「大規模修繕工事業者として建装工業株式会社札幌営業所を提案」しました。質疑応答はなく参加者6名、議決権行使書の承認5名、委任状(議長委任6、理事長委任2)8名の計19票で原案通り承認されました。
ヒアリングで提示いただいた金額を元に理事会は再度精査を行い、建装工業株式会社札幌営業所とのネゴシエーションで工事費の最終確認を行います。これにより工事金額が確定し、平成22年12月12日(日)午後6時から町内会館で第4回の臨時総会を開催して、修繕積立金から支出する工事費の承認をいただきます。
1-7 大規模修繕工事総予算が決定
2010(平成22)年12月3日発行の理事会報第331号で「大規模修繕工事総費用は33,320,000円」をお知らせしました。
11月28日開催の第8回定例理事会に、大規模修繕工事施工業者の「建装工業株式会社札幌営業所」より所長と一級建築施工管理技士においでいただき、ヒアリングで提示いただいた修正金額を含めて見積金額に含まれる仕様を再確認しました。12月2日の第8回臨時理事会で検討を加えた理事会提案が承認されれば、参考見積をお願いしていた東西棟玄関のインターロッキングを廃止して「障がい者や高齢者にやさしいスロープの設置」と「駐車場の全面オーバーレイ」が実現することになります。
1-8 修繕工事費用の支出を承認
2010(平成22)年12月13日発行の理事会報第332号で「大規模修繕工事費用の支出を承認」をお知らせしました。
平成22年12月12日(日)18時から町内会館で、第19期第4回臨時総会を開催しました。出席組合員5名、委任状10名、議決権行使書6名で総会の成立が確認され、議事録署名員が指名されて議事に入りました。
第一号議案「修繕積立金より大規模修繕工事費の支出について」は、平成22年度末の特別会計「修繕積立金」より損害保険料を除いた金額を全額支出し、建築設計事務所への「工事監理費1,260,000円(税込み最終回分)」は平成23年度特別会計予算で支払うことが、出席組合員5名、委任状10名(議長委任7名、理事長委任3名)、議決権行使書(承認6名)という、区分所有者100%の賛同を得て承認されました。
総会後の第9回臨時理事会で大規模修繕工事契約内容を確認しました。工事金額が確定したので、建物診断と改修設計やヒアリングとネゴシエーションにご苦労いただいたパートナーと、4月から22回もの会議に追われた役員の慰労を兼ねて忘年会を行いました。
1-9 工事請負契約を締結
2010(平成22)年12月27日発行の理事会報第333号で「大規模修繕工事総費用は3,332万円」をお知らせしました。
臨時総会終了後の第9回臨時理事会で、工事契約書の工事金額、工事期間、保障期間、保障団体を確認し、管理組合保管用の工事契約書副本は、14,000円の収入印紙を省略して出費を抑え原本複写としました。
12月24日午前10時、理事長宅へ建装工業株式会社札幌営業所の所長と一級建築施工管理技士がおいでになり、パートナーに立会いをいただいて工事契約書に押印しました。(工事請負契約書は割愛します。)
1-9-1 思い違いの訂正
11月29日に管理組合が用意できる大規模修繕工事費を再確認すると、8月29日開催の平成22年度第一回臨時総会で提案し議事録に記録されている事項に誤りを発見しました。第一回臨時総会議事録で平成22年度末の修繕積立金額は「29,872,761円」としていました。
1) 平成22年度末に用意できる資金
ア. 平成22年5月31日現在額
定期預金20,000,000円 + 普通預金 4,403,915円 = 24,403,915
円(普通預金には6月分の前受け修繕積立金が含まれています。)
イ. 着工直前の平成23年3月31日現在で用意できる修繕積立金の額
24,403,915円 + 定期預金利息24,000円 + 7~3月分迄の前受け修
繕積立金2,844,846円 + 一般会計繰越予定金2,600,000円 = 29,872,761円
平成22年度の一般会計から繰越を予定していた2,600,000円は、平成21年度末に平成22年度特別会計へ剰余金処分として1,000,000円を繰り入れたことを忘れていました。お詫びして訂正いたします。申し訳ありません。当初の予定と繰入状態を併記すると次のとおりです。
・ 平成20年度一般会計から 平成21年度特別会計へ
1,800,000円(予定) 1,800,000円(繰入)
・ 平成21年度一般会計から 平成22年度特別会計へ
0円(予定) 1,000,000円(繰入)
・ 平成22年度一般会計から 平成23年度特別会計へ
2,600,000円(予定) 1,600,000円(予定)
1-9-2 収入の変動
平成22年度の一般会計は相次いだ駐車場使用契約解除などに伴い収入が減少しています。一方で、管理会社の共用部床損傷に伴う示談金1,176千円を得ました。更に、Tエレベーター北海道支社も六階屋上出入口扉の取替えについて応分の負担を約束いただきました。
2 議事録の公開
2010(平成22)年9月23日発行の理事会報第323号で「大規模修繕工事打合わせ議事録の全文2」をお知らせしました。
平成22年7月4日発行の理事会報第315号で、第1回から第6回打合せまでの議事録をお知らせしました。今回は第7回から第11回までの議事録をお知らせします。
第7回打合せ
平成22年度第7回理事会、平成22年6月27日(水)午後7時~町内会館
1. 今後のスケジュールについて
ヒアリングを11月中旬にする。タイルの色が淡色系であるため色合わせが難しく、3ヶ月の見本焼き期間が必要。見本焼きがOKとなってから製品が届くまで2ヶ月程かかるため12月には見本焼きを発注したい。
2. 施工業者の選定基準(案)
選定基準の内容説明(資本金、特定建設業の有無、過去の元受での実績、請負金額での実績、寒冷地での施工実績、会社の経営安定性、専任技術者の常駐、保有資格の有無、現場代理人の実績、大規模修繕での死亡事故がない会社、完成保証の付けられる会社。)。
3. 工事項目の検討
A 直接仮設工事
足場をかけると斜め部分の駐車ができないため、バルコニー側はゴンドラ使用の仮設計画とする。斜め駐車用地を事務所用地として使用する計画とのため、利用者は空き駐車位置への変更が必要となる。ゴンドラを指定して価格を下げる手法も可能。その他の項目は内訳通りとする。
B タイル修繕工事 すべての項目を実施する。
C 塗装下地修繕工事
調査時にバルコニー先端部分に細いひび割れが発生していたため、将来的なことを考えひびわれを補修する方向で進める。
D 塗装工事
バルコニー天井の塗装、ドレンパイプ、排水目皿は修繕項目より外す。壁と天井の洗浄は残し、不具合があった場合には対応する。
E シーリング工事
手摺ガラスシーリング打ち替えは集全項目より外す。
F バルコニー防水工事
床ウレタンの劣化状態は前回施工店に確認してもらう。ウレタン塗膜防水保護塗装は残すが、工事中の養生状況で塗りが必要ないときは減額とする。
G 屋上防水工事
屋上防水シートハ高いシートで計上しているが、シートノ材質を下げても防水保証期間は10年である。トータル金額で調整する。手摺のぐらうと注入は実施する。
H 雑工事
換気フードの取替えは外す。バルコニー隔て板の避難シールは、隔て板を取替え部分のみ更新し、ハッチ取扱い説明板は修繕項目より外す。タイル面についている板は、タイル貼り替え時に外して再利用する。ボイラー排気塔の水切りは修繕項目から外す。アルミサッシのガラスビート取替えはシーリングでの施工を検討する。メールボックスの取替え、エントランス自動ドア、インターホン取替え、防犯カメラ、雪庇金物は修繕項目から外す。バルコニー1階のガラス取替えは平成22年度修繕費で取り替える。
第8回打合せ
平成22年度第8回臨時理事会、平成22年7月13日(水)午後7時~町内会館
1. 工事項目の検討
I 内部階段工事
一階エレベータホールの床タイルは交換しない。エレベータホールと廊下のみタイルカーペットに張り替える。ノンスリップは最上段のみ交換する。内部階段の塗装は微弾性+アクリル仕様としている。パイプシャフトの扉は塗装する。階段手摺は実施するが、蓄光タイプは費用の面で検討を要する。防犯ミラーハ設置しない。
J その他
5と6の壁天井塗装は実施しない。自転車ラックは設置する。旧受水槽室の壁補修は錆処理のみとする。
K 外溝工事
縁石は取り替える。排水側溝は紅梅の修正とする。駐車場舗装はオーバーレイとする。自転車置き場床は補修する。スロープは実施するが、西側止水栓の移動で、水道局との協議が必要。北側モニュメント塗装は汚れが付きにくい材料を使用する。館名板コンクリートの撤去が必要。ゴミステーションは新設しない。
L 共通仮設費
仮設倉庫は旧受水槽室を利用する。仮囲い費は事務所など工事範囲を区画する費用として計上。仮設通路費は、舗装のオーバーレイを実施する場合は不要。網戸脱着の費用見直し。駐車場費のうち住民用は削除。
第9回打合せ
平成22年度第3回理事会、平成22年7月25日(水)午後7時~町内会館
1. 工事概算書(第一回修正の内容確認)
修繕内容を修正検討修正した金額は32,780,000円となったが、工事費は25,000,000円程度の方向で検討する。基本的には今回の修繕で必要不可欠な部位を最優先し改善工事を外した金額は26,760,000円となる。競争見積で金額が下がった場合は改善工事の優先順位を決めて追加工事として実施する。追加工事部分は参考見積として提出していただく。
2. 前回までの協議による変更項目
A 仮設工事 バルコニー面のゴンドラ使用機械を1台としてコストを下げた。メーカー指定で若干金額が落ちる可能性がある。
B タイル工事 施工手間の単価を最近の傾向から若干下げている。
C 塗装下地工事 前回と同様。
D 塗装工事 バルコニーの天井塗装を削減している。
E シーリング工事 一階アルミ手摺のガラスコーキングを取り止めにしている。
F バルコニー工事 調査単価を引下げた。
G 屋上防水工事 調査単価と高圧洗浄単価を下げた。屋上手摺けっきょと復旧の単価を下げた。
H 雑工事 アルミサッシ水切り改修をシーリングデ実施した場合の参考金額を備考欄に計上した(基本的に水切り端部の水返しは接着してあるためシーリングで止水可能であるが、長期間の耐用年数を望めないため、設計段階で検討する)。
I 内部階段工事 ノンスリップは最上段と最下段のみ蓄光タイプを設置する。手摺と床カーペットは一度項目から外して参考見積とし、最終決定金額が下がった場合に追加工事とする。
J その他 塗装は床面のみとした。旧受水槽室の壁補修はサビ部分の処理のみとした。
K 外溝工事 駐車場舗装とスロープ等は削除した。
L 共通仮設工事 網戸脱着費用を条件付きで減額した。
以上の内容を考えて、工事費は2,500万円程度を目標に設計する。
3. 改修工事の優先順位
1) 内部階段の床タイルカーペット工事
2) 階段手摺 3) 外玄関のスロープ設置(スロープを設置できない場合は、インターロッキングの不陸調整を行う。)
注1: 排水側溝の勾配を変えた場合は駐車場水勾配の検討が必要。
注2: 建物周囲の縁石目地詰め補修が必要。
注3: 西棟入口部分のインターロッキング水溜まり処理の検討が必要。
4. タイムスケジュールの変更
1) 業者選定の手法によりスケジュールガ変わってしまう。
ア 推薦業者方式とし、理事会と区分所有者からの推薦を求める。
イ 推薦業者方式で実施すると選定期間が短くなり、臨時総会を9月から10月上旬実施で間に合うことになるため、設計段階に時間をかけるスケジュールニ変更した。
ウ 臨時総会は10月3日(日)18時からとする。図面説明会は10月12~13頃に建築設計事務所三階会議室で開催し、理事長が立ち会うこととする。
第10回打合せ
平成22年度第4回理事会、平成22年7月29日(水)午後7時~町内会館
1.工事概算書
A 仮設工事 ゴンドラをメーカー指定として価格を下げました。
B タイル工事 各項目単価の見直しを実施しました。
C 塗装下地工事 洗浄単価を下げました。
D 塗装工事 洗浄項目単価を下げました。
E シーリング工事 取替えしないフードの内部洗浄を追加して、前回よりも上がっています。
F バルコニー工事 調査単価を引下げた。
G 屋上防水工事 単価を検討し下げました。
H 雑工事 アルミサッシ水切り端部の処理は予算上改修とし、見積じ価格が下がらなかった場合シーリングに変更して価格を下げる項目にしました。
I 内部階段工事 エレベータ前通路のタイルカーペットト手摺取り付けを外しました(管理会社さんから提供していただける金額で施工が可能であるため、項目は工事項目として本予算に復活させます)。
J その他 サイクルラックの単価を見直しました。
K 外溝工事 前回協議した内容でスロープ等に関わる項目を外しました。
L 共通仮設工事 当初は駐車場舗装の全面オーバーレイで計画していましたが、部分補修となりましたので舗装養生費を追加しました。
注1: 前回より6,080,000円下がった予算書になっています。
注2: 前回の概算予算書で外した項目を参考予算書として計画しました。
注3: 保留工事をどこまで実施できるかは見積金額次第となります。
2. 理事会要望の検討
1) 管理会社が床タイル補修費用を現金で支払うと申し出たのでこれを工事費に加えたい。大規模修繕工事の予算は、管理会社負担分を加えて30,000,000円とする。
2) 床タイル補修費用で若干の余裕がでたので階段室に手摺を取り付けできないか。階段の床もタイルカーペットに変更し、階段室の手摺取り付けを追加する。
3) 後半にゆとりがもてるよう、できるだけ前倒しで仕事を進めたい。業者選定を前倒しで実施するため、スケジュールを変更する。
4) 見積依頼業者は、区分所有者より推薦いただいた業者に理事会選考の業者を加え、3社程度に絞って臨時総会で承認いただく方法を採りたい。推薦業者の公募期間は9月2日~11日までの10日間とし、9月12日午後7時開催の第5回臨時理事会で見積依頼業者を3~4社選考する。
5) 長期修繕計画(案)の検討はどのように考えるべきか。
今回の大規模修繕工事予算を計上した長期修繕計画が大きな赤字になった場合は、全体の資金計画が変わってしまうため、打ち合わせ当初に工事概算金額と長期修繕計画(案)を提出しました。第一回打ち合わせで示した計画では、大規模修繕完了後35~36年目で若干の赤字が出る程度でした。健全財政が保たれていることから、最終工事金額が確定する頃までに内容の協議を重ねて長期修繕計画(案)を決定すれば問題無いと考えています。
6) 保障会社と保証保険について
工事を請け負った会社が倒産などで修繕ができない状態に陥った場合、保障会社に工事を継続してもらう方法を採ります。保障保険は、保障会社をつけられない場合に金銭だけでも保証してもらうものです。
第11回打合せ
平成22年度第5回臨時理事会、平成22年9月12日(水)午後7時~西棟管理員室
1. 見積依頼予定業者について
区分所有者より大規模修繕施工業者の推薦は一通も届きません。理事会は第10回打ち合わせで選考した7社の中から4社(IT建設株式会社、K塗装工業株式会社、K工業株式会社札幌営業所、T株式会社札幌支店)を選考しました。第二回臨時総会でこの四社へ見積を依頼する承認を求めます。
2. 見積依頼資料の概略説明
見積参加のお願い、見積依頼図書一覧、見積要領書、工事内訳書、参考見積用工事内訳書、特記仕様書、見積質疑応答書、設計図。会社概要書書式、過去三年間の施工実績票書式、質問事項(直近の経営事項審査点数、現場代理人配置の可否、工事の安全面、大規模修繕で得に留意されること)の概略説明を受けました。
第二回臨時総会議案書「3-3今後の業務」で、「見積り依頼書類の郵送」となっていますが、郵送物は「見積もり参加のお願い」のみで、他の書類は説明会へこられた業者へ配付します。
3 難産の外壁タイル
3-1 タイルの調査結果
2010(平成22)年9月16日発行の理事会報第322号で「タイル五種類の劣化数量まとまる」をお知らせしました。
マンションの壁面に使用されているのは「45二丁掛け」と呼ばれる、縦4.5cm横9.5cmのタイルです。平タイルは私たちが通常目にする平面に使用されているタイルです。コーナーは建物の角に使用される「L」形で直角に曲がっている細長いタイルです。長い部分は縦4.5cm横9.5cmで、直角に曲がっている短い部分は縦4.5cm横4.5cmです。マグサは窓などの開口部に使用されるタイルです。コーナー同様にL形の縦4.5cm横9.5cmですが、直角に曲がっている部分も縦4.5cm横9.5cmです。タイルの数量は、その形状から平タイルは1枚、コーナーは1.5枚、マグサは2.5枚と数えます。また、50角は東西棟中央部分に使われている真四角なタイルです。
タイルの張り方は「いも目地」と「馬目地」の二種類があります。いも目地は東西棟の中央部分の真四角なタイルの張り方で、垂直方向の目地がまっすぐ通っています。馬目地は垂直方向の目地が互い違いにくるもので、いも目地以外の大部分の壁面がそうです。
タイル劣化枚数表には、平タイル、コーナータイル、マグサタイルの調査枚数が全て入っています。面積分割の前なので推定枚数は参考値です。
3-2 タイルの見本焼き
2010(平成22)年10月4日発行の理事会報第324号で「タイル見本焼きの予定」をお知らせしました。
9月26日(日)19時開催の第6回理事会で、施工希望業者の見積時間やヒアリング準備時間を約2週間程度確保できるように配慮しました。現在のタイルは劣化して色が薄くなっていることから、同じ色のタイルを製作するのはかなり困難で、色合わせが難航した場合は3回ほど焼き直しが必要と推定されます。一回目は一ヶ月程度で済むそうですが、二回目以降は二ヶ月程度の期間が必要になり、焼き上がりは4月中旬頃になりそうです。
10月3日の第二回臨時総会で承認された4社へ見積参加のお願いを郵送し、見積もりに応募された業者より提出いただいた見積内容を審査してヒアリング依頼業者を選考します。町内会館で全組合員対象のヒアリング終了後、参加者が感じられた施工業者としてふさわしい業者についてのご意見をいただきます。休憩中の臨時理事会でヒアリング終了業者の中から1社を選考し、引き続き第三回臨時総会を開催して工事施工業者を決定します。
設計事務所作成のスケジュールでタイルの見本焼き発注は設計事務所の代行になっていましたが、総会で承認された施工業者にお願いするのが筋道のため第6回臨時理事会で工事のスケジュールを一部変更しました。
今年の日程
10月03日 第二回臨時総会、第六回臨時理事会
工事項目と工事内容、工事期間、見積依頼業者、工事予算と
支払い方法などの検討。
10月04日 臨時総会承認の見積依頼業者へ「見積参加のお願い」を郵
送。
10月08日 見積参加業者への図面説明会
13時より建築設計事務所三階会議室において、30分間隔
の説明に理事長立会い。
10月14日 見積参加業者の質疑締め切り
10月19日 見積書締め切り(二通郵送)
・ 理事長宛 第七回定例理事会で開封し内容を確認。
・ 設計事務所宛 パートナーが開封して見積もり比較一覧
表作成。
10月31日 第七回定例理事会で見積比較一覧表を基に見積内容と提案
事項の検討、ヒアリング業者選考。
11月01日 施工予定業者へのヒアリング準備依頼。
11月14日 町内会館で、理事会選考の施工予定業者数社による全組合
員対象のヒアリング、引き続き第三回臨時総会で施工業者を決
定。
11月15日 施工業者へ総会の決定通知とタイル見本焼き発注。
11月28日 第八回定例理事会で施工業者とのネゴシエーション。
12月12日 第四回臨時総会(工事金額の決定、次年度以降の管理委託
について)
12月 中旬 臨時理事会で請負契約書の内容確認、大規模修繕工事の請
負契約の締結。
12月26日 第九回定例理事会で工事説明会時期の選定と内容検討。
3-3 サンプル剥がし
2010(平成22)年11月26日発行の理事会報第330号で「第一回試し焼きタイルの色合わせ」をお知らせしました。
11月14日の第19期第3回臨時総会で、大規模修繕工事の施工業者を建装工業株式会社札幌営業所(以下、「K工業」という。)に決定しました。大規模修繕パートナーには、全ての修繕項目を今回の工事で達成できるようヒアリングで提示された修正金額を含め、見積金額に含まれる仕様の再精査をお願いしました。
1月24日13時30分に、外壁からサンプル用タイル5枚を剥しました。タイルの色は濃淡の違うものが二種、淡色で模様の多少が二種の三種類です。年内に第一回目の色合わせを予定していますが、11月に入ってからタイルの注文数増加で多少遅れるかもしれないとのことでした。
管理会社から届いた9月分までの月次収支報告書を基に、大規模修繕工事費用検討用の中間決算書を作成しました。利益追求型の管理会社方式だけでは照合性に欠けるため、非利益追求型の公会計(官庁会計)方式の二種類を作成しました。この中間決算で見通しの立った金額で、施工業者であるK工業株式会社札幌営業所とのネゴシエーションに望みます。
3-4 第一回試し焼きタイル
2010(平成22)年11月26日発行の理事会報第334号で「第一回試し焼きタイルの色合わせ」をお知らせしました。
試し焼きされたタイルは名古屋の窯元から12月26日に届きました。この日の夜の第9回定例理事会で平成4年に焼成されたタイルと比較しましたが、蛍光灯の光の下では似通って見えます。
翌日10時にパートナー、建装工業株式会社札幌営業所の一級建築施工管理技士とタイル屋さんがお見えになり、直射日光が当たっているトランクルームの間の壁と、日陰になっている東棟の壁に試し焼きした18枚のタイルを張り付け、色の状態を比較しました。
外壁タイルは濃い色と薄い二色の三種類ありますが、よく見なければわからないほど微妙な差です。左右や下から艶の反射状態などを確認し、濃い色は微妙に薄く、薄い色は微妙に濃くすることで、年明けに第二回目の試し焼きを発注しました。次回の照合作業は2月上旬の予定です。
3-5 第二回試し焼きタイル
2011(平成23)年1月26日の第10回定例理事会議事録に「第二回試し焼きタイルの色合わせ」が記録されています。
1月25日(金)午後3時より、タランクルームと東側外壁でタイルの色合せを行いました。曇り空のため26日午後1時30分より、第一回焼成見本と第二回目焼成見本を外壁に貼り付けて色を再確認しました。この結果を元に、第三回目の見本焼きを発注しました。
3-6 タイルの第三回色合わせ
2011(平成23)年2月27日発行の理事会報第336号で「考え過ぎて似ても似つかぬものに」をお知らせしました。
2月24日(木)午前10時に第三回目の試し焼きタイルが届き、トランクルーム出入口そばの外壁で色合わせを行いました。車から降ろした二種類のタイルは、似ても似つかぬ色に仕上がっています。あまりのことに、だれもが息をのみました。
試し焼きの一回目はわずかに異なる程度で、このままで問題はないといえる出来でした。二回目は光沢を抑えすぎてあらぬ方向へ向かいました。三回目は色合わせの必要がないほど異なります。
タイルの色の濃淡がわずかなため薬剤の調合はミリグラム調整となり、三回目より二回目、二回目より一回目のほうが良いと、逆方向をたどる結果になりました。4月末までに本焼きタイルが届かなければ、工事予定が大幅に狂います。難しい染料調整に、関係者も技術者も必死で準備を進めています。
3-7 タイルの第四回色合わせ
2011(平成23)年2月27日発行の理事会報第338号で「外壁タイルの第四回色合わせでGO!」をお知らせしました。
3月11日午後2時46分頃、宮城県沖の三ヶ所を震源とするマグニチュード9.0、観測史上最大級の巨大地震が発生し、10mを超える津波は多くの命と財産を奪い取りました。
この時、マンションは渦を巻くようにゆっくり揺れましたが東西棟のエレベーターは停止しません。東棟と西棟の床にあるひび割れをクラックスケールで計測すると、地震によって広がったひび割れは一箇所もありません。新しくできたひび割れや、パイプシャフト内での水漏れもなく、目につくような被害箇所も見当たりません。
4回目の試し焼きタイルが届き、3月13日正午に色合わせを行いました。一回目の試し焼きと四回目の試し焼きのタイルを並べて比較し、K工業の技術者とタイル焼成会社の方、パートナーは四回目のほうが外壁タイルの色に近いと判断しました。
19年もの風雪に耐えた外壁タイルの色に近づけるのは、技術的にこれ以上はむずかしいところまでご苦労いただきました。
3月13日(日)午後1時からの「工事説明会」に7名の参加者がありました。注意事項について具体的な説明があり、工事中は掲示板と配付されるチラシに必ず目を通されるようお願いされました。説明会の終了時に、一回目と四回目の試し焼きタイルを見ていただき、四回目の試し焼きの色で本焼き発注のGOサインを出しました。
4 工事開始前の準備
4-1 足場位置の除雪
2011(平成23)年3月29日発行の理事会報第339号で「早めに圧迫感や物干しの不便解消へ」をお知らせしました。
工事中の居住者の願いはただひとつ、半日でも1時間でも早くシートや足場がなくなることです。4月4日から建物周囲で足場の組み立てが始まります。北側の花壇にはかなりの残雪があり、過去には4月中旬まで解けない年もありました。
このままでは足場を組む前に除雪が必要になり、排雪に必要な時間だけ足場組みが遅れます。足場組みが遅れると、建物全体がシートに覆われている期間が延びます。6月末に予定している足場の解体が延びれば、圧迫感はもとより洗濯物の乾燥にも支障があります。
好天に恵まれた8日の午後、北側と東側の庭園、六階屋上と東棟五階屋上の雪山に雪かきを連続で突き刺して切れ目を入れました。
21日も好天に恵まれたので、本格的に北側と東側花壇の雪割りをしました。気温の低下が続いて減少スピードは鈍り、24日と27日には花壇の雪を道路へ広げ、28日と29日は屋上と東側庭園の雪割りを終えました。足場を組む日までに積雪はなくなりそうです。駐車位置13番の堆雪も崩して広げ、駐車の支障がないようにしました。
4-2 補助錠の配付
2011(平成23)年3月29日発行の理事会報第339号で「補助錠をお届けしますへ」をお知らせしました。
工事中は建物の周囲に足場がかかります。一階の周囲は金網で囲み出入口の扉は施錠します。二階以上はメッシュシートで覆われます。足場がかかると不審者の侵入にも注意が必要です。
郵便受けへ入れているのをみていましたが、工事説明会当日に資料が入っていないとおっしゃる方がいました。K工業より窓をロックする補助錠と取付け説明書をお預かりして理事長が各ご家庭へお届けします。補助錠は手渡しになりますのでご協力をお願いします。
2011(平成23)年3月29日発行の理事会報第339号で「網戸のロックを解除できれば」をお知らせしました。
工事中はすべての網戸を外し、旧受水槽室で保管します。20日までにアンケートで各住戸のご都合を伺い、22日と23日の2日間で網戸を外す専門業者が作業を行います。これが完了しないと次の作業の手配ができません。
室内側から見ると、網戸の上部、左右二ヵ所に網戸が外れないようにロック装置がついています。プラスドライバーでネジをゆるめ、ロック板を下へ引下げてからネジを締めます。二ヵ所ともこのようにすると、作業員が室内へ入らなくても外側から取り除くことが可能になります。ただし、ロックを解除すると強風で網戸が外れることも考えられます。作業の直前にロックを解除すると完全性が保てます。
左側の写真はロックした状態で、右側の写真はロックを解除した状態の写真です。ロックを解除したときは、プラスネジを締めつけておかないと外れて行方不明になります。他のネジを使うと違和感があります。ご自分でロックを解除する場合も、アンケートでお知らせください。
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