はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第42章 大規模修繕への道
          (5-5)

マンションの大規模修繕は、現場事務所とトイレの設置で始まり、玄関ホールと風除室の塗装で完了しました。長いようで終わってみれば短かった5ヶ月間、区分所有者へ公開した情報をまとめました。苦しくも楽しかった思い出です。

1 大規模修繕工事の開始

 1-1 ライラックとお別れ

2011(平成23)年4月18日発行の理事会報第340号で「大規模修繕工事の開始」をお知らせしました。

足場からの侵入者防止用補助錠の配付は31日中に完了することができました。ご協力に感謝いたします。予定通り4月1日午後から理事会承認位置に工事事務所とトイレが設置されましたが、お隣の賃貸居住者の窓を半分塞ぎ、トイレの臭気抜きは町内会副会長さん宅の窓のそばになりました。

このため、4日月曜日の朝、工事事務所とトイレを駐車場東側の隣家灯油タンクそばへ移動しました。トイレはブロック塀より2m以上離し、アンモニア臭が風で薄まるよう配慮しました。理事会に提案されたとき、お隣への影響に気づかないという配慮不足が原因のためお詫びします。

    

四社によるヒアリングでバルコニー側に黒メッシュシートを使うと提案されたのは建装工業株式会社札幌営業所のみでした。バルコニー側は外の風景がきれいに見え、白メッシュの北側は乱反射で風景がかすんでいます。このようなところにも居住者への心遣いが感じられます。

4月15日の第三回工事打合せで、4月29日の祭日と5月1日から5日までの工事連休が決まりました。

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東側花壇のツツジはすべて掘り起し、北側花壇は半分のツツジを撤去しました。ライラックは4本ともノコで切り根元から引き抜いていました。可愛そうですが、この時期に移植しても助かりませんと造園業者の説明です

        

東側庭園のライラックは、根が周囲に広がって旧避雷針設置盤への配線を切断していました。北側庭園の西側ライラックは、慎重にクレーンで引きながら掘り返す作業となりました。栄養満点の太い根はまとまって下へ伸び、排水管に絡みついた根を切り離しながら、他と比較にならないほど時間をかけた作業でした。

修繕工事が終わって周囲の足場を外した後は、設備や配管に影響を与えるライラックをやめ、根が浅い現在と同様のサツキツツジを少々増やしてもらいます。

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 1-2 外壁の工事

平成15年度の南面改修工事で、タイルの浮きを調査しました。南面は9,896枚、東面は70枚、西面は181枚という結果が残されています。三階は2,156枚、六階は1,057枚、四階1,343枚のタイルが浮いていました。最も浮きの多い住戸は817枚、浮きの少ない住戸は10枚でした。

足場がほぼ完成した4月11日からタイルの浮き調査が始まりました。打診棒でタイルを1枚ずつ叩きながら、浮いているタイルに青、割れているタイルに緑のしるしがつけられます。東西面にかけられた白メッシュを透かしてみるとしるしの枚数はごくわずかです。北面はサイクリングロードから透かして見ても、やはりしるしの枚数はわずかでした。しかし、南面は黒メッシュを通して見ることは不可能で、薄暗いところは透けて見えません。

    

平成15年度のデータで二番目に浮きの多かった602号で比較すると771枚から7枚増えて778枚が浮いていました。打診した方は打診音から、壁に塗られたモルタルとタイルの間に隙間ができていると判断しています。しるしがつけられたタイルは、モルタルで壁に固定されず、目地だけで支え合っていることになります。2~3ヶ所の目地が劣化すれば、タイルが一度にはがれる恐れがあるとのことでした。

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1-3 タイルと塗装の基準

2011(平成23)年4月28日発行の理事会報第341号で「不具合箇所と数量まとまる」をお知らせしました。

工事監理者と施工業者そして管理組合役員の工事打合せ会が、毎週金曜日の午後7時から現場事務所の二階で行われています。月一回の定例理事会で検討しているのでは工事に遅れが出るため、パートナーの司会進行で建装工業株式会社札幌営業所の現場代理人より報告と提案が行われ、課長から補足説明などをいただいています。

管理組合役員は、項目別の作業開始時期と注意事項の内容確認、週間工程や月間工程の工事内容と進捗状態、資材の確保状況、外壁タイル張替えの判断基準、取り替えるフードや塗装色彩の色合わせなどについて意見を述べてきました。また、仮設水道メーターの取付けを初め、外壁タイルの状態、建築当時の打継ぎのズレとシーリングの状態、軒天と帯部の塗装状態などの劣化確認に立ち会っています。

タイルの不具合状態確認時に理事と建物周囲の足場内をめぐり、足場が堅牢に組まれていることで作業員への安全配慮も確認しました。立ち会いが不可能な役員が多いことから、理事長立会い時は平成4年の建物引渡し当時と一致を原則にしています。

20日に外壁タイルの不具合数量が下の表のようにまとまり、南面の不具合タイルが圧倒的に多いという結果が出ました。下の表で、平ものは長方形、コーナーはL字形、マグサは窓枠上のL字形、平もの半分は東と西壁中央の四角いタイルです。

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種類平ものコーナーマグサ平もの半分
東面 1.038    24  14 106
南面 5,902   771 164 406
西面 1,220   188  21  97
北面 1,040    83  36  40
合計 9,200 1,066 235 649

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外壁の浮いているタイルを剥がすと躯体のコンクリート面はつるつるです。タイルにはモルタルがしっかり接着しモルタル面はつるつるです。モルタルとコンクリートは接着していないことになります。販売した不動産会社にタイル浮きの現場確認を要請しましたが、アフター期間は終了と断られました。なぜこのようなことが起きたのか、原因を考えてもこれまでの経験では説明できないようです。

隣に建てられた賃貸マンションを見ていると、一階部分を造ってから二階部分を造りました。一階と二階部分の接点にコンクリートの打継部分ができ、通常は防水のためシールが充てんされています。

下の写真は、マンション外壁打継部分のシールです 。19年間という外気にさらされていた部分は、劣化して大きくくぼんでいます。

全てのひび割れタイルを貼替えることは可能ですが、ひび割れタイルはコンクリート面と完全に密着しているため剥がす際に多くの振動がコンクリートに伝わります。極端な例ですが、たった1枚の微細なひび割れタイルを剥がす作業中に周囲の健全なタイルが損傷し、機械の振動により周辺のタイルが浮いてしまうことがあります。これでは無駄に修繕費を増加させることになり、第四回工事打合せ会時に不具合タイルの張替え基準と共用部塗装面のひび割れ巾毎の修繕方法基準を決めました。

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不具合タイルの張替え基準

1) 浮いているタイル
 ア. 原則、浮いているタイルは貼替えます。
 イ. 一枚のタイル面積のうち2割弱程度が軽微に浮いている場合(8割
  以上着いているタイル)は、次回の修繕工事までの間に大きな不具合
  が発生する可能性は限りなく低いことから修繕対象より外します。
 ウ. コーナータイルやマグサタイルも同様とします。

2) ひび割れのタイル
 ア. ひび割れで表面から水が染み込み、黒いスジ状になっているものは
  全て貼替えます。
 イ. タイルの表面に発生しているひび割れ巾がヘアークラック(微細な
  ひび割れ)の場合、ひび割れ部分から雨水などが浸入する可能性はほ
  とんど無いため修繕対象から外します。

塗装の修繕基準

塗装は、ひび割れ巾により修繕方法が異なります。

1) ひび割れ巾が0.2mm未満の場合
   割れ目に微弾性材を擦り込む工法を採用します。

2) ひび割れ巾が0.2mm以上1.0mm未満の場合
   デカデックスリーマット工法と呼ぶ、補強繊維をひび割れの上に
  貼って弾性材を塗布する工法を採用します。

3) ひび割れ巾が1.0mm以上の場合
   Uカットシールブリッジ工法を採用
  します。コンクリート面に入ったひび
  割れに沿ってU型にコンクリートを削
  り、その中にシーリング材などを充填
  して硬化後樹脂モルタルでコンクリー
  ト面と段差ができないよう平らにしま
  す。現在まで1.0m以上のひび割れは発見されていません。

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1-4 外壁内のケーブル

2011(平成23)年5月7日発行の理事会報第342号で「4月の工事進捗状況は14.48%」をお知らせしました。

東棟の東側外壁で、一箇所のみ広範囲のタイルが浮いている部分があります。浮きタイルを取り除くとケーブルが現れました。鉄筋とタイルの間のコンクリートが薄いのか、ケーブルの埋め込み方が浅かったのか、ケーブルとタイルの間に入り込むモルタルが薄くなり、接着効果が発揮されないと考えられます。

ケーブルは避雷針の配線です。東棟EV機械室屋上の避雷針から延びた配線は、搭屋の接続端子函を経由して六階の主鉄筋に溶接されています。主鉄筋の一階部分に溶接された銅線は、試験端子箱を経由して地中の接地銅棒へ溶接されています。空中で発生した電気はこの経路をたどり地中へ流れて建物の安全を保ちます。コンクリート内へケーブルを埋め込む改良ができないか確認をお願いしました。

13日の工事打合せで、塗装部分の色彩について報告と確認が行われました。外部鼻先(帯部と呼んでいた部分)、バルコニー内の雨水用縦樋は現在と同様の色としました。屋上のエレベーター機械室スチールドアはグレー色ですが、統一性を考慮してバルコニー内の雨水用縦樋と同様の色にしました。また、建物内部の階段壁・階段幅木・パイプシャフトのスチールドアは、現在の建物内部の階段壁と同様の色としました。

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2 屋上の防水工事

2-1 砂利の撤去

2011(平成23)年5月20日発行の理事会報第343号で「4月の工事進捗状況は14.48%」をお知らせしました。

下の写真は屋上の作業状況です。 工事前の表面は凝固剤のカチトールで固められた砂利に覆われ、その下にスタイロフォームが敷き詩められていました。9日から終日電動ハンマー音が頭上で響き、14日には砂利と断熱材が撤去されました。防水層上の白い痕跡は断熱材の糊付け部分跡です

取り除かれた砂利と断熱材は75袋に分けて詰められ、16日に産業廃棄物処分地へ運ばれました。


 あらわれた建物の北側、602号と603号の大洋室部分の防水層が劣化していました。防水層を打診棒で叩くとボヨボヨという音が聞こえ、この部分は切り開いて補修しました。冬期間のみ雪庇を取り除くときしか近寄らない位置であり人的な影響とは考えられません。

16日に新しい防水層と断熱材、接着剤などが屋上に上げられました。17日から21日まで防水層の劣化状態調査と下地補修が行われ、23日から本格的な防水層工事が始まります。建物周囲の立ち上がり部分の防水層撤去時に、雨が降ると建物は無防備状態となります。この時期は、雨が降りたくなるような珍しいことをしないようにお願いします。

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2-2 ベランダの隔て板

第5回の定例工事打合せ会で、5階と3階バルコニーの隔て板が破損しているとの報告があり、10日にパートナーと現場事務所長に足場をご案内いただいて確認しました。

5階の502号住居側は、ボード上に貼り付けられた布テープに「8.6.29」と日付らしきものが書かれています。ボードの上部に等間隔で塗装の剥れた痕跡があり、501号側にも塗装の剥れがあります。これらの汚れは洗浄した後、塗装し直しで問題がないと判断されました。

         

三階の301号と302号住居の隔て板は破損していました。上部ボードにひび割れがあり、おそらく強風が原因ではないかと思われます。これは交換が必要です。

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2-3 色合わせに悩む

5月6日と13日の工事打合せ時に、用意された色見本で様々な箇所の塗装色を検討しました。小さな見本色では判断がつきかね、塗装する位置での色合わせが必要とA4判程の見本作成を依頼した部分もありました。

1) 色を統一する箇所
 ア. 温かみの感じられるバルコニー帯部と同一色
   バルコニー帯部(鼻先)、バルコニー隔て板、バルコニー内の雨水用
  縦樋、屋上雨水用縦樋、屋上通気管、屋上エレベーター機械室の扉
 (現在はグレー)。
 イ. 温かみの感じられる現在の廊下壁と同一色
   建物内部の階段室壁、建物内部の廊下壁、パイプシャフトの扉、地
 下ピットの扉(現在はグレー)。
 ウ. 現在色と同一
   廊下の幅木、階段の幅木(幅木=壁と床の境目の帯状の部分)。
 エ. 特濃灰色
   タイルロ地、シーリング。

2)現在と同一色とする箇所
 ア. こげ茶色
   風除室の外天丼(ボンデ鋼板)、照明塔。
 イ. シルバー色
   避雷針ポール
 ウ. 薄紫色で汚れが目立たない塗装方法
   モニュメント、縁石。

3)検討中の箇所
 ア. 緑色(紫外線保護塗装、お隣のマンションヘの反射防止)
   屋上防水層、屋上歩行部保護マット(屋上出入日からエレベーター
  機械室階段までの区間)。
 イ. 茶系3色とグレー系1色で検討中
   各階廊下のタイルカーペット、階段最上段と最下段のすべり止め。
 ウ. 検討中
   新設する内部階段の手すり(ダークブラウン)、玄関ホールの壁(
  洗浄後部分補修)。

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2-4 防水工事の様子

2011(平成23)年6月1日発行の理事会報第344号で「4月の工事進捗状況は14.48%」をお知らせしました。

凝固剤で固められて屋上を覆っていた砂利は崩され、防水層に接着されていた断熱材も剥がされました。取り除かれた砂利と断熱材はトン袋へ詰められて産業廃棄物として運ばれていきました。

新しい断熱材と防水層が屋上へ上げられ、大きな窯の中でアスファルトコンパウンドが280℃で溶かされると独特の臭気が漂います。防水層の劣化部分を補修してから、清掃された屋上に防水層活性剤が塗布されました。50mm厚断熱材のギルフォームが隙間なく敷き詰められ、アスファルトルーフィングで押さえて防水層の強力ガムフェースで覆われました

アスファルトルーフィングのストライブ-Zの接着面は、名前のとおり縞模様になっています。この縞模様はすべてつながり、空気の逃げ道となる脱気塔につながっています。脱気塔は、東西棟のエレベーター機械室の屋上に各1ヶ所、六階屋上は3ヶ所につけられました。防水層の強力ガムフェースの表面は細かな砂が貼り付けられています。防水層と防水層を重ね合わせて貼り付ける部分に砂はありません。

財団法人建築保全センターの示す「アスファルトルーフィング類の継ぎ目は、原則として縦横共100mm以上重ね合わせ、水下側のアスファルトルーフィングが原則として下側になるように重ね合わせる」という、平成22年度公共建築物改修工事標準仕様書に基づいて作業が続けられています。

これまで屋上の通気管根元とエレベーター機械室への階段一段目は防水されていません。通気管は腐食を落して錆止め処置してから防水層を立ち上げました。また、階段一段目は床から階段下まで防水層を立ち上げました。

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2-5 階段室に鉄筋が出現

2011(平成23)年6月1日発行の理事会報第344号で「階段室に鉄筋が出現」をお知らせしました。

5月30日午後、現場所長のご案内でパートナーと建物内部の状態を点検しました。東棟一階の階段登り口天井は、鉄筋へのコンクリートかぶり厚が薄すぎる部分があり、役に立っていない鉄筋は切り取ってから埋め戻すことになりました。西棟には同様な箇所が三ヶ所あり、理事が心配されていたジャンカが現れたところもあります。ジャンカは、型枠を取り除いた後のコンクリート表面に見られる粗骨材の凝集及び空洞などの欠陥部分のことで、コンクリートの締め固め不足が原因とされています。

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3 改善のための工事

3-1 屋上の爆裂部分

2011(平成23)年6月1日発行の理事会報第344号で「階段室に鉄筋が出現」をお知らせしました。

平成19年6月30日に東西棟の五階屋上への出入口、水切り板下にある防水層の爆裂を発見しました。この部分のシーリングをお願いした前田建設の技術者は、大規模修繕時に内部を奥まで壊して、鉄筋のサビを落すなど大掛かりな処置を講じるようにと助言しました。今回の工事で、東西棟の同じ個所を調査していただきました。

モルタルを取り除くと現われた細い鉄筋に赤サビは見られません。水切り板両端の鉄筋には若干のサビがみられる程度で、落としてサビ止めを塗れば問題ないと判断されました

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3-2 廊下のタイルと専有部の窓

2011(平成23)年6月16日発行の理事会報第345号で「Pタイルの剥離工事」をお知らせしました。

廊下のPタイルはすべて剥がしてタイルカーペットに交換します。床に張り付けられたPタイルを専用の道具で剥がすのは、金槌で柄を叩きながらの作業となり音が出るのはさけられません。廊下の作業中はスムーズに通り抜けができなくなることも多々あります。また、住戸の扉前での作業中は、扉をいきなり開けると刃物を持っている作業員が怪我をします。くれぐれもご注意をお願いします。

手すりの作業が始まり、16日は東棟の廊下と階段、17日は西棟の廊下と階段に取り付けます。取付けは、一般的な高さとされる床上80cmの位置になります。

また、「窓ガラスを固定するビードの交換」をお知らせしました。

ガラスを押えているビードが劣化したうえ、湿気の多い住戸の北側窓は黒カビが繁殖して気持ちの悪い状態になっています。ガラス戸は4ヶ所8枚、5ヶ所10枚のお宅があり、アンケート結果に基づき6月13日から3日の予定でビードの交換が行われました。

事前の窓枠解体実験で、交換作業は2時間必要との予想でした。6月13日の午後、空き家の302号住居のカギをお借りし、施錠開閉のお手伝いをすると45分というハイスピードでした。工事終了後カギを返却しました。

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3-3 六階屋上出入口扉の改修

2011(平成23)年6月16日発行の理事会報第345号で「Pタイルの剥離工事」をお知らせしました。

平成22年10月19日発行の理事会報第325号で、エレベーター会社との話し合いの結果をお知らせしました。「点検者が業務遂行に支障を感じることのない方法で扉の損傷を回避できる最善策を話し合い、出入口の扉を内開きにすることしかないとの結論に達しました。この旨を大規模修繕パートナーへ告げて改善策を検討いただくことを約束しました」。6月4日、アルミ製扉の取付け状態を見に行くと扉は外開きです。理由を尋ねました。

ア. 雨仕舞い
  内開きにすると雨仕舞いを造れない。床は吹き込んだ雨水で水浸しに
 なる。だから、外開きにせざるを得ない。
 イ. 扉と踊り場の幅
   扉の幅は90cmで踊り場の巾は76cm。扉を開放できない。
 ウ. 足元が危険
   内開きは、階段上に立った状態で扉を開けることになる。屋上から
  建物内へ戻るときは階段の段差まで10cm。足を踏み外す恐れがあ
  り危険。
 ウ. 改善工事
   希望通りに、建物を保護する防水位置を同じ高さにそろえ、屋上面
  から36cmの位置に戸枠を上げた。吹き溜まりができても扉の開閉
  に問題は生じないと思う。
 エ. 雨仕舞い
   外開きにして、内側に高さ2cmの雨仕舞いをつけた。雨水の侵入
 を防止できる。

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隣に15階のマンションが建ってから、屋上の積雪は半端な量ではありません。年に1~2度、エレベーター機械室への階段や通路は左の写真のような状態です。

激しい吹雪のあとは、屋上へ出る扉の外側に吹き溜まりが1mを超えたこともあります。エレベーター メンテナンス技術者は、吹き溜まりに阻まれた屋上の扉を開けるだけでも苦労します。

屋上の除雪は管理員の業務ではありません。扉の開閉を円滑に行えるようにしなければエレベーター会社との約束を破ることになり、パートナーにこれまで経験した事柄を再度説明してご検討をお願いしました。

腐食しやすい鉄製扉の高さは180cm、取り替えたアルミ製の扉は153cmです。戸枠の下部は、左右と同じ高さまで防水層を立ち上げました。タイルとの境目には水切りがついているので、これまでのように防水層を巻き込んだ部分に亀裂が入ることはなくなります

吹き溜まりの箇所と雪庇の形成位置から、屋上を吹き抜ける風は北西と西から吹き込みます。エレベーター機械室へのフエンスの北側と西側、屋上への出入口扉を正面から見てL字形に透明のポリカーボネット板などで囲うと、扉の外側に吹き溜まりができる可能性が低いとされました。

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3-4 防水層押え

2011(平成23)年5月20日発行の理事会報第343号で「アルミアングルを再利用」をお知らせしました。

平成14年9月16日の屋上点検で、防水層を押さえるアルミアングルの鋲が抜けてきているのを発見しました。防水層とアルミアングルの間に隙間ができているところもあり、故人となられた寺地一級建築士の指示で後々困らないよう変性シリコンを上からかぶせました。的確な指示のお陰でアルミアングルは再利用することができました

大規模修繕工事では、コンクリートの躯体に細長い穴をあけて樹脂製のチューブを差し込み、チューブの穴の中に変性シリコンを注入し、この上にアルミアングルをかぶせてステンレスの鋲で絞めつけています。

次年度から鉄製の鋲が抜けていないかなどの点検は難しくなるためステンレス鋲に変更しました。

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4 工事現場の見学会と慰労会

4-1 工事現場見学会を開催

2011(平成23)年6月16日発行の理事会報第345号で「工事現場見学会の案内」をお知らせしました。

定例の工事打合せ会で、パートナーより「6月上旬の土曜日の午前中に居住者の工事見学会を実施したい。また、同じ日の午後に大規模修繕協議会の工事見学会を実施したい。」と二つのお願いがありました。

毎年マンションツアーを開催していることから居住者の見学会は問題なく、これまで様々な見学会に参加して勉強をさせていただいた経験から、大規模修繕計画を練っている管理組合役員の見学希望者にはぜひお見せすべきと助言して、工事打合せ会ヘ毎国参加されている役員のご了解を得ました

工事に支障を来すようでは元も子もなくなるため、工事現場事務所長に工事のやりくりと日程を練っていただき5月下旬にご案内します。

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4-2 工事現場見学会の様子

2011(平成23)年6月16日発行の理事会報第345号で「他の管理組合からの参加者は10名」をお知らせしました。

6月4日の10時から居住者対象の工事説明会を開催しました。屋上防水とタイル張替え下塗りから始まる塗装順序等の見学を主としましたが、集まったのは管理組合役員が5名だけ。35分間で解散となりパートナーも工事現場代理人も「このような経験は初めて」と関心の少なさに唖然としていました

午後1時半から大規模修繕協議会主催の工事現場見学会は、新札幌・大谷地・福住・豊平・東札幌のマンション管理組合から10名の参加者がありました。西棟屋上の防水工事現場で、断熱材のギルフォームにはフロン系発泡ガスを含まない炭化水素系発泡ガスが内包され、各種断熱材の中でも特に低い熱伝導率を誇るとの説明や、防水層の強力ストライブZと改良アスファルトルーフィングに直接触られ、10年保証でも20年の耐久性に驚いていました。

外壁タイル剥離の有無、浮きや破損タイルの比率、ヘアークラックの雨水浸透可否、外壁塗装面亀裂の補修方法などに質問が集中しました。また、西棟六階に用意した塗装順序の展示では、幅により異なるクラックの補修方法と、微弾性塗料の効果についての質問もでていました。2~3年後に大規模修繕を予定している方々のため、工事現場では次から次へと熱の入った質問にパートナーは笑みをたたえて丁寧に回答していました

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見学会終了後は工事事務所で質疑応答の時間を取りました。「築後19年間も建物や屋上の大規模修繕をせずに大きな問題が生じていないのは不思議です。タイルの目地には穴があき、コーキングにはひび割れなどの劣化が生じるはずです。理事長の説明にある、改修工事はバルコニー防水のみというのはとても信じられません。」との質問にパートナーが答えました

昨年春の建物診断調査で屋上へ上がったときのことです。防水層とアルミアングルの境目はコ-キングしてありました。コーキング材をチューブから絞り出しただけで整形抜きという酷い仕事です。説明を聞いて、このマンションの理事長はヘンだと感じました。多くのマンションを修繕しましたが、他のマンションではこのような説明を一度も聞いたことはありません。理事長は「私達がコ-キングしたので」と言分けをされたのです。エレベーター機械室の屋上、六階と五階の屋上全周、外壁シールやタイル目地の不具合も補修していました。玄関インターロッキングの不具合もご自分で補修されています

どこのマンションでも、このようなことは誰もやりません。築後19年を経て大きな問題が生じないのは、小まめに補修すると建物は長持ちすることを証明されたのです。参加者は見学会に満足されたようすで3時半に解散しました。

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4-3 工事関係者慰労会

2011(平成23)年6月22日発行の理事会報第346号で「工事関係者慰労会へ参加を」をお知らせしました。

吹き抜ける手稲おろしの寒さに堪え、そぼ降る雨に奪われる体温を保持し、十分な広さのないメッシュに覆われた風通しの悪い足場で体を支え、直射日光の降り注ぐ屋上で汗を絞りながら、まるで自分の家を直すように心を込めて仕事にいそしむ人々。

複数の現場を抱えて工事の進み具合をみながら人員や重機などの手配に苦慮される方、東日本大震災の影響で遅れが出ている資材をピストン輸送で工事現場へ配送される人々。工事打合せが終わるたびに要望に応えようとサンプルを作る方々。

夕闇が迫るとだれもいなくなった現場を回り、足場金具を締め直しながら現場を点検されている現場所長。設計図書と照合しながら工事の進捗状態を注視し、次々と出てくる素人の質問と工事施工者の間に立って中立の立場を守りながら指示されている工事監理者のパートナー。

多くの方々のお力添えをいただき、おかげさまで修繕工事は順風満帆で進んできました。近年忘れられがちな「おかげさまで」という言葉には、「あなたのお力添えで」という意味があります。決して自分一人で生きているのではない、と気づいた時に出てくる感謝の言葉が「おかげさま」です。

私達のような素人にできない大規模修繕は多くの方々のお力添えをいただきました。おかげさまで、足場が取れる日が目前に迫りました。住まわれる人々の安心安全と幸せづくりに尽力されたみなさま方に、感謝の気持ちを伝える慰労の宴を次により開催します。

日時 7月2日14時~  会場 町内会館
 対象 着工時からの工事作業員と工事関係者、在住の区分所有者

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4-4 二代目守護神も活躍中

2011(平成23)年6月22日発行の理事会報第346号で「千の風に耐えて見守っています」をお知らせしました。

平成23年4月1日生まれの二代目守護神は、工事事務所二階の旗竿そばに鎮座しました。4月16日の夜半から吹き荒れた暴雨風で、工事事務所を囲う金網に掲示された「衛生十訓」の樹脂製掲示物が吹き飛ばされ、望月寒川までの一帯を調べても見つかりません。このとき、守護神も風にさらわれたと考えていました。

ところが、工事事務所の床下に半身が隠れた状態で好天を祈り続ける姿を見つけました。賃貸マンションの住人が起きないうちに回収し、泥などを洗い流して身なりを整えました。いまは屋上のBSアンテナの下で、雨雲をにらみつけながら工事の安全を見守っています

昨年は長雨でしたが、着工日より工事が数日中断するほどの強い雨に襲われることはありません。天気予報より頼りがいのある守護神です。

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5 内部工事

5-1 玄関のマット

2011(平成23)年6月22日発行の理事会報第346号で「風除室の靴底拭きマットは高級品」をお知らせしました。

大規模修繕工事の概算見積で風除室の靴底拭きマットの概算金額をパートナーは3万円としていました。施工予定業者の競争見積結果で、K塗装株式会社は3万円、IT建設工業株式会社は24,000円、T株式会社札幌支店は18,000円ですが、K工業だけは206,000円の金額を提示していました。余りにもひらきがあるため金額に間違いがないか照会しました。プレゼンテーションでも間違いがないか再確認しました。でも、金額が変更されることはありませんでした。

第10回定例工事打合せ会で、現場所長より靴底拭きマットのサンプルが提示されました。風除室に敷かれている靴底拭きマットと同等品のためかなり高級で高価なマットですと説明がありました。カタログをみると3万円前後の製品は材質が固すぎ、清掃しづらいなどの難点があります。現状に近づけようとすれば次第に高価なものになり、専門家の立場で適していると思われるマットを次回に3~4点推薦してくださるようお願いしました。

第11回定例工事打合せ会で、「寸法なども考慮して様々な製品を検討しましたが」と現場所長より前置きがありました。「現在、風除室に敷かれている靴底拭きマットの同等品以外は考えられません。」との提案を了解しました。建装工業株式会社札幌営業所は建物調査時に現状をしっかり確認され、安物で間に合わせてランクを落とさないことを基本とされ、現在と同等品の靴底拭きマットを調べて誤りのない金額を提示されたことがわかりました。

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5-2 タイルカーペット

2011(平成23)年6月22日発行の理事会報第346号で「ホルムアルデヒドの放散は最少」をお知らせしました。

タイルカーペットは汚れたままの靴底で歩くとシミが付き、シミをたどると歩いた人が分ります。年一回の定期清掃でタイルカーペットの洗浄を行いますが、頻繁に汚れるところは汚れが落ちない場合があります。あまり濃い色は廊下が薄暗く感じ、白が混じった薄い色にすると靴の汚れが目立ちます。汚れの目立たない茶色が推奨され、数種類の濃淡見本から壁の色と手摺りの色とのコントラストを考えました。

これらの検討を経て東リ株式会社のGA400シリーズからGA4017を選定しました。パイル長3mmのループで全長は6mm、500mm角のタイル状。防炎性能試験に合格し、人体帯電圧1.0]kv以下、ホルムアルデヒド放散等級はVOC基準の「F☆☆☆☆」認定品です。

建材から放散されるホルムアルデヒドは人体に有害な物質で、ホルムアルデヒドの発散速度に応じてVOC基準では3つの等級に区分されています(F☆☆、F☆☆☆、F☆☆☆☆す。床に使用するタイルカーペットは「F☆☆☆☆」の認定で、ホルムアルデヒド放散速度は最少の認定を受けた赤ちゃんにも優しいとされる安全な製品です。

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5-3 エレベータ機械室の補修

2011(平成23)年7月25日発行の理事会報第349号で「床の亀裂と吸気ダンパーの塗装」をお知らせしました。

エレベーター機械室の床にひび割れができていました。機械室は、エレベーターの籠を吊り上げるモーターや電子制御装置などの重量物が設置されている箇所です。

コンクリート構造物はかならずひび割れが発生しますが、吸気ダンパーから雨水が吹き込んでひび割れに入ると、コンクリートの酸性化が進みます。コンクリートが酸化すると鉄筋がもろくなるため、床のひび割れはすべて変性シリコンで補修していただきました

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吸気ダンパーは平成20年7月に塗装した後、55・6で滑らかに動くようにしてからグリースを差しました。

今回の工事で、人が厚塗りした塗料をすべて剥離してグレー色に塗装されました。塗装後のダンパー稼働はスムーズになりましたが、温度ヒューズは外したままの状態です。雨の吹き込み防止が不可能であれば、対策を考えなければなりません。

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5-4 サイクルスタンドの設置 

2011(平成23)年7月25日発行の理事会報第349号で「床の亀裂と吸気ダンパーの塗装」をお知らせしました。

自転車置場の整備が完了しました。高低差のあるサイクルスタンドを導入し、入口に立って左側(サイクリングロード側)に11台、右側(バルコニー方向側)に9台の自転車が駐輪できるようになりました。買い物籠やバンドルが絡み合って取り出しにくい点は解消できましたが、体の弱い方は前輪を高い位置へ持ち上げるのが辛いかもしれません。共用空気入れ(402号未処分で廃棄依頼品。)も整備しました。ご活用ください。なお、自転車登録をされなかった7番の位置に共用自転車を置いています。

平成5年の第2回定期総会時から整理整頓が叫ばれ、平成8年度は38台の自転車と自動二輪車1台が詰め込まれていました。

平成10年度にM理事長が吊り下げ方式を検討され、平成15年度に35台収納可能なシステムトライのサイクルスタンド導入が検討され、次期理事会へ引き継がれました。検討経緯も知らされずに立ち消えとなり、今回の大規模修繕でやっと整理整頓ができるようになりました。

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6 外回りの工事

6-1 玄関スロープの新設

2011(平成23)年7月25日発行の理事会報第349号で「玄関スロープは建築基準法の規格で」をお知らせしました。

東棟と西棟の玄関スロープの基礎部分が姿を現しました。建物側から離れた側は5cmほど高くなり、車椅子やベビーカーの車輪が飛び出さないように設計されています。

この一段高くなった部分に、車椅子に乗ったままリハビリーを兼ねて自力で上り下りができるように、高さ80cmのフェンスが付きます。フェンスの手摺りは、建物内部の廊下手摺りと同様の色になります。

床はこげ茶色のゴムチップ製タイルを敷き詰め、冬季の転倒を防止します。

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6-2 インターロッキングの廃止

2011(平成23)年8月14日発行の理事会報第350号で「ボランティアも限界で安全性の確保」をお知らせしました。

外玄関周囲のインターロッキングは、雨水や融雪水が流れ込むとタイルを押えている砂が流され、地中に水の道ができることで陥没します。入居当時の姿を保つよう努力しましたが、陥没するたびに補修費用は10万円単位でかかりました。大規模修繕工事の計画が持ち上がってから、支出抑制のためボランティアで補修を繰り返してきましたが今後は難しくなります。

今回の大規模修繕でインターロッキングの大部分を撤去し、バリアフリーを実現するためのスロープを新設しました。スロープ工事が終わると、陥没を繰り返していたインターロッキングの部分(上段の写真3枚)が残りました。

工事打合せ会の話し合いで、出費を抑制するためにすべてのインターロッキングを廃止し、再び雨水や雪解け水が流れ込んで陥没事故が発生しないよう傾斜をつけたアスファルト舗装で塞ぎました。

花壇の樹木は、設備に損傷を与えたライラックをやめ、同じ大きさのサツキツツジを増やしていただきました。

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6-3 駐車場オーバーレイ

2011(平成23)年8月14日発行の理事会報第350号で「ボランティアも限界で安全性の確保」をお知らせしました。

南側駐車場の舗装が始まった時に、工事責任者の現場所長に呼ばれました。「今日中にラインを引きますが、最近は札幌市内のマンション駐車場でラインを壁面にも引くのが流行しているそうです。積雪時に駐車する範囲が分ると評判が良いそうです。サービスするといいましたので、いかがでしょう。」

吹溜りができると、上から二段目のブロックも見えなくなる場合があります。おおむね二段目までラインがあれば、バックで駐車するときに便利と考えてお願いしました。

バックで実験すると運転席からラインが見え、車を中央に止める目安になりました。これで、斜めに止まる車はなくなるでしょう。

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7 玄関ホールと風除室

2011(平成23)年9月3日発行の理事会報第353号で「風除室と玄関ホールはホテル並みに」をお知らせしました。

8月24日中に養生が終わり、25日から風除室とエントランスホールの天井塗装が始まりました。透明な調整剤に続いて下地の塗装が始まると、これまでの天井は薄茶色に変色していたことが分ります。

以前の壁面は付着した汚れで所々が濃い茶色に変色していました。天井塗装が終わった26日から、白みを帯びた上壁で石目調の塗装が開始されました。調整剤と下地の塗装、選定までに時間がかかった塗料が塗布された後は、塗装を保護する透明クリアーが塗布されました。

元々の塗装は吹き付けのため石目は針状となり、触ると痛みを感ずるほどでした。今回はローラー刷毛を使用し、石目は若干丸みを帯びた形状になりました。また、黒味を帯びた石目調の塗装も白みを帯びた塗装と同様に四度塗りが行われました。

塗装工は石目調を表現するために何度もやり直し、現場所長が嘆くほどのイ~イ仕事をしていました。

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8 大規模修繕工事の総括

2011(平成23)年9月3日発行の理事会報第352号で「大規模修繕工事の実施報告」をお知らせしました。

一階風除室とエントランスホールの塗装色選定で、工事に一週間の遅れが出ましたことをお詫びします。大規模修繕工事について、これまでの経緯をお知らせし決算内容は次号でお知らせします。

1. これまでの経緯について
 1) 第18期臨時総会(平成21年7月26日)議事録
   第三号議案 大規模修繕工事の実施時期について
  ア. 大規模修繕工事の実施時期について
   ・ 平成23年度に大規模修繕工事の実施を承認。
  イ. 大規模修繕工事の予算について
   ・ 大規模修繕工事の予算は30,000,000円を承認。
   ・ 不足額が生じた場合は、平成23年11月分までの修繕積立金の
    充当を承認。
   ・ 臨時徴収及び金融機関等からの借り入れは行わず、足場を組む
    などの費用がかかる工事を優先し、先送りできる工事は次期理事
    会業務として引き継ぐことを承認。
 2) 第19期臨時総会(平成22年8月29日)議事録
   第六号議案 大規模修繕工事の縮小について(協議)
   平成22年度末に用意できる修繕積立金の範囲内で、実施可能な工
  事を計画することが最善策と確認されました。
 3) 第19期第二回臨時総会(平成22年10月3日)議事録
   第四号議案 工事予算と支払方法について
  ア. 予定工事予算
    消費税込みで「30,000,000円」を工事予算とすることを承認。
   (注:上記金額は工事決定額ではなく予備費が含まれます。)
  イ. 支払方法
    上記金額はすべて修繕積立金勘定からの支出とすることを承認。
 4) 第19期第四回臨時総会(平成22年12月12日)議事録
   第一号議案 修繕積立金より大規模修繕工事費の支出について
  ア. 特別会計繰越金(3月末)
    29,339,312円(31,562,081円-支払済保険料2,222,769円)
  イ. 管理会社示談金   1,176,000円(本年12月に入金予定)
  ウ. 一般会計繰入金   1,640,000円(中間決算の再試算額)
  エ. 合計        32,115,312円
  オ. 不足額      -1,169,588円
  カ. 支出の承認と不足額の処理について
    平成22年度末の特別会計「修繕積立金」より損害保険料を除い
   た金額を全額支出することとし、建築設計事務所へ支払う「工事管
   理費1,260,000円(税込み最終回分)」は、平成23年度特別会計
   予算で支払うことを承認。
 5) 第20期定期総会(平成23年5月15日)議事録
   第六号議案 平成23年度予算(案)
   第19期第四回臨時総会の議決事項で「平成22年度末の特別会計よ
  り損害保険料を除いた金額を全額支出する」としたが、損害保険料の
  支払いは平成23年度ではなく平成24年度の誤りのため、特別会計予
  算案で平成22年度剰余金の全額支出を承認

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2. 会議の回数
 工事打合せ会は、役員会(前理事会を含む)と設計監理者及び施工業者が参加、勉強会説明会は全居住者へ案内したものです。

年度理事会総会工事打ち合わせ勉強会説明会
平成18年度11回理事1回 1回 13回
平成19年度14回定期1回、臨時1回 3回 16回
平成20年度13回定期1回、臨時1回 1回 15回
平成21年度19回定期1回、臨時1回 1回 21回
平成22年度13回定期1回、臨時5回定例19回 3回 19回
平成23年度 8回定期1回、臨時1回 29回
 合計18回 15回 19回 19回121回

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3. 工事関係の広報
 平成23年4月1日より平成23年8月31日までの期間、工事の進行状況を次によりお知らせしました。
1) 理事会報(管理組合発行)
   第340号~第352号  A4判54ページ中 24ページ
2) 大規模修繕だより(設計監理者発行)
   第1号~第9号    A4判       9ページ

4. 大規模修繕工事の予算について
 ア. 平成22年度末剰余金合計    30,512,571円
 イ. 剰余金処分繰入額
   (大規模修繕費用として一般会計より繰入   2,300,000円
 ウ. 平成23年度修繕積立金(設計監理料最終分)   1,260,000円
   合 計    34,072,571円
  平成23年度大規模修繕工事の予算規模は「34,072,571円」で予備費
 を含みます。

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2011(平成23)年9月3日発行の理事会報第353号で「予算内で予定工事と追加工事を竣工」をお知らせしました。

前号に引き続き予算と決算状態をお知らせします。また、大規模修繕工事報告会で全体を通してお知らせします。

5. 大規模修繕工事の予算について
 ア. 平成22年度末剰余金合計    30,512,571円
 イ. 剰余金処分繰入額(大規模修繕費用として一般会計より繰入)
    2,300,000円
 ウ. 平成23年度修繕積立金(設計監理料最終分)   1,260,000円
    合 計            34,072,571円
 平成23年度大規模修繕工事の予算規模は「34,072,571円」で予備費を含みます。

6. 大規模修繕工事費
 1) 最終予算額
  ア. 平成21年度特別会計(建物調査業務開始時)   1,050,000円
  イ. 平成22年度特別会計(設計業務施工業者決定時)  1,050,000円
  ウ. 平成22年度末剰余金合計  30,512,571円
  エ. 剰余金処分繰入額(一般会計繰入金   2,300,000円
  オ. 平成23年度修繕積立金(設計監理料最終分)   1,260,000円
    合計   36,172,571円
 2) 値引きのお願い
   設計監理会社より管理組合宛に6月中旬と8月初めにジュースセッ
  トが送られてきました。その都度返却して設計監理契約前に「役員へ
  の接待は不要のため、その分の予算を計上しているなら値引き」する
  ようお伝えしました。区分所有者が平等の恩恵に浴するのは少しでも
  出費を抑えることです。設計監理料を1万円引いていただきました。
 3) 最終支出額
  ア. 建物調査・設計監理料
   a. 業務開始時(21年1月19日送金)   1,050,000円
   b. 施工業者決定時(23年1月19日送金)   1,050,000円
   c. 工事竣工時(1,260,000円-10,000円)   1,250,000円
      計  3,350,000円
  イ. 工事費
   a. 契約金額(29,925,000円+追加工事費)  29,925,000円
    ・ 工事出来高40%時点6月13日支払  8,977,500円
    ・ 工事出来高60%時点請求書到着日  20,947,500円
  b. 増減工事費(請求書到着日)   462,000円
  c. 追加工事費(請求書到着日)  1,218,000円
      計   31,605,000円
  ウ. 工事関係者慰労費
  a. 氷菓子類差し入れ
   (6月11,190円+7月1,866円+8月656円)   6,677円
  b. 作業員慰労会(7月1日)    56,512円
  c. 工事関係者慰労会(9月2日)  15,436円
     計  78,625円
  エ. 残金(平成23年度特別会計未支出)   1,138,946円
    計   1,138,946円
    合計  36,172,571円
 平成18年度の当初から実施した節約費用に共用部床損傷示談金を加えた一般会計剰余金のうち、特別会計へ繰入れた2,300,000円が大きな力を発揮しました。これにより、平成23年度修繕積立金から工事監理費最終分として予定していた1,260,000円は、121,054円の支出で済みました。

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