5 改修工事に着手
5-1 工事期間は一週間
2007(平成19)4月28日発行の理事会報第217号で「照明改善工事は5月7日~11日まで」をお知らせしました。
4日午後に、K電気株式会社の営業課長さんがお二人の技術者とお見えになり、非常灯兼用照明器具の形式と位置を確認しました。照明器具のカバーをはずすと、絶縁テープが巻かれて使われていない配線が二本あります。消防法の定めは「照明灯回路と誘導灯回路は、各々が専用回路」ですが、未使用配線があるのは疑問なので器具の交換時に図面と照らし合わせての調査を依頼しました。
風除室内、エレベータ昇降口、建物内部非常階段から玄関ホールへの通路で人感センサー親機と子機の最適な設置位置を再検討しました。工事を担当する技術者が玄関ホール天井にある照明器具を外すと停電時のみ点灯する非常灯専用器具は口径15cm、通常の照明器具は口径12cmのものが使われていました。器具をはずして天井裏を覗くとかなり余分な配線が固定されないまま雑然と放置され配線のくずなども散らかっています。漏電事故防止のために余分な配線を取り除き、整然と配置して固定する必要があるとの助言で点検口をつけることになりました。分電盤の内部調査も並行して行い、誰が見ても迷わないように配線と表示を一致させます。
非常灯兼用照明器具の形式と設置位置の調査が終わって見積書の内容を確認すると東西棟の風除室と玄関にある「非常灯専用器具」が見積もりから漏れていました。これを追加して、玄関ホールの人感センサーで作動させる照明器具は誤作動防止のため専用タイマーをつけることとなりました。
臨時総会議案書で税込み1,390,200円とお知らせし、理事会報第216号では消費税を含まない金額を1,324,000円(消費税66,200円を加算すると1,390,200円)とお知らせした工事費用で、理事会は営業課長さんと再度話し合いをもちました。
見積もりから漏れた非常灯専用器具に加え、天井裏の配線整理と漏電防止工事のために点検口をつける費用が増加しましたが、天井裏配線の劣化や品質が悪い場合は取り替えても「税込み1,324,00円」で善処を打診しました。材料費などを八掛けで算出してもー402,500円となりますが、見積もりミスは管理組合の責任外でご了解いただきました。なお、工事資材類は搬入時や工事中に立会い確認させていただくことにしました。
27日の理事会で工事日程は連休明けから一週間以内と決まりました。各階のコンクリート壁に人感センサー付き照明器具を設置するため、振動ドリルを使って穴を開け固定用のナマリ打ち込みます。振動ドリルの音が壁から鉄筋を伝わって騒音となりますが、防音対策がないためご容赦をお願いいたします。
工事期間:5月7日(月)~11日(金)
工事時間:午前8時30分~午後6時
また、玄関照明用の蛍光球10球、白熱灯10球、一階住戸前の白熱灯3球、二階~六階はエレベータ前と住戸前の白熱灯20球、合計43球は別請求(修繕費または予備費からの支出)でお願いしました。
照明改善工事と平行してA一級建築事務所に、建物設備定期調査の保留分であり、これまでは実施されたことが無い分電盤の接地線(アース)の接続状態と分岐回路の絶縁抵抗、照明灯回路と誘導灯回路の調査を依頼しました。
1974年に製作されたポール・ニューマンとスティーブ・マックィーン共演の「タワーリング・インフェルノ」という映画がありました。娘婿が儲けを優先して指定された規格より安い部品を使ったため、電気系統の加熱から火災が発生して大惨事を招くストーリーでした。漏電による火災は年に何度か新聞を賑わしているため、今回工事をする部分の外側から見えない配線は過熱などで問題を起こさないよう適正な状態にします。
5-2 工事の進捗状況
2007(平成19)5月15日発行の理事会報第218号で「照明改善工事と完了検査終わる」をお知らせしました。
消防法の基準に合致していない非常灯兼用照明器具の更新と照明の改善工事が終わり、玄関外階段上の照明器具は発売間もない新製品を設置しました。17日の工事完了確認と非常照明点検後にセンサ類の設定を行います
5-2-1 非常灯兼用照明器具の更新
玄関風除室内と玄関ホール内の専用非常灯(各棟二台で計4台)を更新しました。また、各階廊下のエレベータ横とパイプスペース前の非常灯兼用照明器具(22台)の更新も終わりました。
非常灯兼用照明器具取り付けに立会い、三線引きの配線と充電表示ランプの点灯、プルスイッチで予備電源への切換えを確認しました。また、使われていない配線は建築時の動力電源らしいとしか推測できず、絶縁し直して天井のボックス内へ収納してもらいました。
建築当時に天井から下がっていた配線をビニール幕で包むなどの養生をしなかったため、天井用の塗料が配線に吹き付けられて、赤・黒・白の線はどれがどれか判別できない状態でした。塗料を落として油性ペンで色を塗りながら配線していましたが、プラスとマイナスが逆になっているところが4箇所もありました。
工事が終わった10日のチェックで各器具とも15ルックス以上の照度があること、分電盤の接地線接続状態と分岐回路の絶縁抵抗値も確認してもらいました。
12日午前4時から分電盤主開閉器の操作により、予備電源への切り替えと予備電源(バッテリィ)で30分間点灯するかの確認をしました。
5-2-2 屋内共用部照明の改善
各階廊下のエレベータ横とパイプスペース前に、人感センサ付きスポットライトを新設しました。当初の計画は天井埋め込み形の照明器具でしたが、風除室・玄関ホール・六階の天井以外はコンクリートで、器具が剥き出しで違和感があるため人感センサとスポットライトの一体型になりました。廊下壁や階段壁がクリーム色で照明器具は黒ですが、白色の器具は年数を経ると熱のために変色するとの助言で理事会で汚れ目が目立たない黒を選定しました。
人感センサの感知範囲は広く取り、階のどこに居ても照明がつくようにしました。エレベータのドアが開く、住戸の扉を開ける、階段から目的階へ上り下りする、廊下を歩くとセンサが感知して近くの照明を点灯させます。
計画では午後4時から午後7時までの間で人の動きを感じると作動する方法でした。しかし、台風が近づいて曇った日や吹雪の午後3時頃は真っ暗ですし、5月へ入ると午前4時でも明るくなります。子供たちの帰宅時を考慮して、365日24時間人を感知すると点灯する設定にしました。
また、自宅からエレベータに乗るまでは1分程度かかりますが、逆の場合は15秒程度で十分です。人が動いているときは点灯し、5秒後には消灯する設定にしました。使用している電球は15Wで60Wの照度があります。
5-2-3 玄関の照明改善
風除室照明2灯と玄関ホール内照明7灯を更新しました。従来のタイマーで作動するのは風除室照明1灯と玄関ホール内照明4灯で、人感センサと新設したタイマーの組み合わせで作動するのは風除室照明1灯と玄関ホール内照明3灯です。
当初は人感センサ作動の照明のみを60W電球にする予定でしたが、すべての電球を最近発売された長寿命蛍光球に変更しました。消費電力が13Wで60Wの明るさを持つネオボールZの電気代は1/4、寿命約8倍・発熱量約1/4となっています。人通りが多いことから寿命は落ちると思いますが、60W電球も使える器具のため頻繁に切れるようなら白色電球への交換も可能です。
玄関ホールの天井内部配線は漏電が起きないように配置していただき、玄関ホールと風除室専用のタイマーをエレベータ前天井内に取り付けました。3年に一度程度は時間を修正しなければならないそうです。
5-2-4 外玄関の階段上の照明
明るさセンサと人感センサが組み合わさった2007年新製品を採用しました。この器具だけはNational製で、パルックスボールスパイラル球は消費電力12Wで60Wの明るさがあります。センサの設定は停電すると解除されるため復旧後に風除室出入口扉上スイッチでリセットが必要です。
5-3 照明時間の制御
2007(平成19)年5月19日発行の理事会報第219号で「生活の利便性と省エネを考慮し」をお知らせしました。
第11回理事会は生活の利便性を優先し、照明の特性を最大限引き出しながら省エネを実現できるように感知システムとタイマーの作動時間を検討して設定しました。17日9時から非常照明と照明機器の調整点検、同日19時から照度検査と微調整を実施しました。これにより365日24時間カギ穴が見えないと感じることは解消されます。
5-3-1 玄関外の照明
あたりが40ルックス以下になり、外階段の近くへ人が近づくと1分間点灯します。
5-3-2 風除室と玄関ホール
ア. 約半数 15:00~ 6:00の間、人が動くと点灯します。(1灯+3灯)
イ. 約半数 18:00~24:00の間、タイマーで点灯します。(1灯+4灯)
ウ. 災害時 専用非常灯(2灯)が自動制御でミニハロゲンランプ30W
を30分以上点灯します。
5-3-3 各階の蛍光灯
ア. 蛍光管 18:00~24:00の間はタイマーで20W蛍光管二本を点灯しま
す。
イ. 自動制御で20W蛍光管一本を30分以上点灯します。
5-3-4 各階のスポットライト
常時(365日24時間)人の動きを感じると60Wの蛍光球が点灯し、人の動きがなくなると5秒後に消灯します。
平成4年6月より平成19年3月末までの15年間で、動力(エレベータと揚水ポンプ)に5,951,165円、照明に5,877,456円を支払い、共用部の支払電気料金は合計11、828,621円となっています。
照明用に年平均16,326KWを消費してきた電力量、今後どのように変化するか見守りたいと思います。今回の改善で、これまでのように管理員さんの申し出や理事会や、理事長の判断で点消灯時間の調整をすることは不要となりました。
参考までに過去15年間の「照明と動力の電力使用量」を掲載しました。
◆ 照明の消費電力と電気料金(15年分)
◆ 動力の消費電力と電気料金(15年分)
5-4 車上荒らしの懸念
2006年(平成19)5月23日発行の理事会報第220号で「照明の点消灯時間帯を変更」をお知らせしました。
駐車場の照明は分電盤のタイマーに接続しているため風除室や玄関ホールと同様に「午後6時から午前0時まで」点灯しています。午前4時の状態を5月9~22日までのあいだで10日ほど調査すると、雨の降っていた11日と12日、14日以外はかなり明るいことが分かりました。23時頃に外を見るとかなり暗く午前0時から午前3時迄は同様に暗いことが想像できます。
平成12年に駐車位置9番に駐車していた高級車は助手席の窓ガラスを割られたことがありました。駐車場が暗いと、同様のねたみや嫌がらせ(東札幌交番の警察官の話)で、車上荒らしが発生するかも知れません。理事会報第219号でお知らせしました「風除室と玄関ホール」の照明時間帯を一部変更しました。
5-4-1 変更前
風除室と玄関ホール
ア. 約半数照明 15:00~ 6:00の間
人が動くと点灯します。(1灯+3灯)
イ. 約半数照明 18:00~24:00の間
タイマーで点灯します。(1灯+4灯)
5-4-2 変更後
風除室と玄関ホール、駐車場
ア. 約半数照明 15:00~ 6:00の間
人が動くと点灯します。(1灯+3灯)
イ. 約半数照明 18:00~ 3:00の間
タイマーで点灯します。(1灯+4灯)
6 非常灯の増設
6-1 照度の測定
2007(平成19)年7月5日発行の理事会報第224号で「共用部照明の照度を測定」をお知らせしました
照明機器の更新終了後に照度を測定していただきました。照度計は「横河の510ー01形式」を使い、測定位置は床上の平均水平面、測定時刻は19時から、天候は雨でした。床上での法定照度は、白熱灯10ルックス以上、蛍光灯(FL)の場合は20ルックス以上となっています。階段中央に照明器具が無いので若干暗いという結果が出ました。
東棟一階 風除室32ルックス 玄関ホール10ルックス
一階 EV前23ルック 階段前18ルックス
PS前47ルックス 一階から二階への階段14ルックス
二階 EV前36ルックス 廊下26ルックス
PS前38ルックス 二階から三階への階段17ルックス
三階 EV前37ルックス 廊下27ルックス
PS前37ルックス 三階から四階への階段17ルックス
四階 EV前37ルックス 廊下29ルックス
PS前45ルックス 四階から五階への階段18ルックス
五階 EV前41ルックス 廊下31ルックス
PS前44ルックス 五階から六階への階段17ルックス
六階 EV前40ルックス 廊下30ルックス
PS前50ルックス (棟屋があるため天井が低い)
西棟一階 風除室28ルックス 玄関ホール11ルックス
一階 EV前20ルックス 階段前21ルックス
PS前32ルックス 一階から二階への階段12ルックス
二階 EV前26ルックス 廊下21ルックス
PS前37ルックス 二階から三階への階段15ルックス
三階 EV前37ルックス 廊下28ルックス
PS前39ルックス 三階から四階への階段17ルックス
四階 EV前33ルックス 廊下26ルックス
PS前40ルックス 四階から五階への階段17ルックス
五階 EV前30ルックス 廊下28ルックス
PS前38ルックス 五階から六階への階段19ルックス
六階 EV前31ルックス 廊下26ルックス
PS前48ルックス (天井は他の階と同じ)
6-2 指摘事項記入を遠慮願う
2008(平成20)年9月22日発行の理事会報第262号で「非常照明設備の定期報告調査終了」をお知らせしました。前回の測定で漏れていた箇所を測定すると照度不足がわかりました。
9月12日(金曜日)の午後7時30分から8時20分にかけて一級建築士と補助者による各階非常照明点灯試験と照度検査が行われました。今回の点検は分電盤の非常灯スイッチを切ることで共用部を停電状態にし、各階の非常照明がバッテリーで30分以上点灯しているか、非常照明30分以上点灯後に各階の最も暗い部分でも基準値以上の照度があるかを検査(右下写真)するものです。
建物の構造が原因で基準照度に満たない部分は一箇所ありました。玄関前を囲うように張り出した壁が非常照明光をさえぎり、101号住戸の扉前は「0.4ルックス」しかありません。
非常照明調査報告書に指摘事項があると改修計画書や写真添付の改修結果報告書などが必要となります。階段側上部のセンサー付きスポットライトを取り付けた壁に反射板を設置する方法など、理事会で早急な対策を講じることを約束して報告書への指摘事項記入を遠慮いただきました。
6-3 工夫はすべて失敗
2008(平成20)12月25日発行の理事会報第267号で「東棟一階に非常照明装置の増設が必要」をお知らせしました。
非常照明器具の法定点検で指摘された東棟一階101号住居前は、目隠し用の壁が非常照明の光を遮っています。アルミ箔や鏡を使っての反射実験は成功しましたが、壁に取り付けると見た目が悪く違和感がありすぎます。
エレベータ昇降口側から風除室非常照明への配線を延長し、非常照明装置の増設を次年度総会で提案します。12月に入ってからK電気に見積もりを依頼しました。
6-4 非常灯の増設決定
2009(平成21)年2月16日発行の理事会報第271号で「災害時避難路確保で非常灯増設」をお知らせしました。
建築基準法の改正で詳細な調査が必要となり、平成20年9月12日に一級建築士に依頼して非常照明設備の定期調査を実施しました。共用部照明電源を切って停電状態にし、非常用照明のバッテリーで30分以上点灯するか、各階の最も暗い部分でも基準値以上の照度があるかを調査するものです。この結果、共用部の最高照度は6.7ルックス、最低照度は5.6ルックスでしたが、建物の構造が原因で101号住戸の扉前は「0.4ルックス」しかありません。
・ 法定基準値 1.0ルックス ・ 測定値 0.4ルックス
この数値をそのまま報告されると期限を決めた改修計画書や写真添付の改修結果報告書などが必要となります。階段側上部のセンサー付きスポットライトを取り付けた壁に反射板や鏡を設置する方法などを試し、理事会で早急な対策を講じることを約束して報告書記入を猶予いただきました。
その後の実験で、東側内壁の階段床から50cm程度の高さにW30×H60cmの鏡を固定すると、非常用照明の反射光で法定基準値以上の明るさになることを確かめました。しかし、夜間は風除室内や風除室外の採光窓から玄関ホール内が見え、101号住居へ出入りする人の下半身が鏡に映る角度になります。災害時に法定基準値の照度を確保するには非常灯の増設以外にないとされ、平成20年3月に照明工事を行ったK電気に見積もりを依頼しました。
K電気より工事費を安上がりにするため「非常灯増設工事と避雷針表示板取付工事」をまとめた見積書が届きました。第7回理事会は費用支出が可能であることから、安全対策は何より優先されるべきとして16日に発注することにしました。資材が届きしだい工事は今月中に行う予定です。
非常灯増設(東棟)
1EM-13221 ミニハロゲン 13W 100Φ 1台 20,000円
労務費 開口・取付・点灯試験 1式 25,000円
消防部材費 1式 1,500円
運搬費 1式 1,500円
小計 48,000円
6-5 避難路の安全確保
2009(平成21)年3月1日発行の理事会報第272号で「東棟一階玄関ホールに非常灯を増設」をお知らせしました。
東棟一階玄関ホールの天井写真の中央下に「非常灯へ改修」と記された照明器具があります。普段の夜間は、居住者が扉を全開にしないと足元の床を照らすことができず、半開のときは扉が光を遮ってしまいます。
玄関ホール入口の床は手前にある目隠しの壁が光を遮って影ができています。天井に新たな穴を開けて非常灯を増設するより、この照明器具を取り除いて穴を広げて非常灯と交換するほうが天井の変化は少なく、効果が期待できると考えました。
101号の居住者が夜間の災害で避難するとき、現在はエレベーターホールにある非常灯の光が住居前の床へ届かず照度は0.4ルックスしかありません。工事が完了すると、住居の扉を開けば真上の非常灯の反射光で階段の床を確認できます。扉が閉まれば住居前や階段は約7ルックスの明るさになります。
100mmの穴を150mmに広げる手間がかかり、いい顔をされませんが3月2~4日の日程で工事が決まりました。東棟の玄関ホールが若干混雑しますがご協力をお願いいたします。
6-6 非常灯を設置
2009(平成21年)年3月29日発行の理事会報第274号で「災害時の避難経路の安全確保」をお知らせしました。
3月4日午前中に東棟一階玄関ホール、101号住戸前の照明器具を非常灯器具へ改修しました。照明器具を取り除いて穴を広げ、非常灯器具を埋め込んで固定して照明灯の配線を切り替えました。
夜間災害で居住者が避難するときは、かなりの明るさで周囲や足元を識別できるようになります。試しに非常灯を点灯させると玄関ホール内はかなり明るくなることが分かり、狭い通路を通過する避難者のパニック状態も緩和できそうです。
6-7 各階スポットライト
2007(平成19)年6月11日発行の理事会報第221号で「蛍光球は点消灯回数で寿命が減少」をお知らせしました。
総会で各階に設置したスポットライトが、点灯してから消えるまでの時間が話題になりました。荷物を持って住戸の前に着き、カギを取り出そうとしているうちに照明が消えるので役に立たないというご意見もありました。体や腕を動かせば人感センサが反応して再び点灯しますが、蛍光球は3万回の点滅で寿命がきます。
スポットライトが点灯しているのは5秒間ですが、一度点いて再び点くと点滅回数は4回になります。これでは電気代の節約どころか蛍光球の購入費用がかさみます。東棟と西棟にある23箇所のスポットライトの点灯時間を5秒間から1分間に変更しました。この状態でしばらく様子を見ることにします。
7 照明球と駐車場照明
7-1 新製品に気づく
2007年(平成19)年10月30日発行の理事会報第234号で「節電のための更新費用は80,850円」をお知らせしました。
東芝ライテック株式会社は、本年4月より銀ランプ400Wに近い光束とRa85の自然光に近い光源をもちながら、水銀灯安定器で点灯できるメタルハライドランプ「HL-ネオセラ2ー190W」を発売しました。
従来のメタルハライドランプは、高効率長寿命で主に工場や倉庫を中心に広く普及しているそうで、商品名「HL-ネオセラ2ー190W」は水銀灯安定器で点灯できるのが特徴です。
駐車場の照明塔で使用中の「東芝蛍光水銀ランプHF400XC」をインターネットで調べると「種別蛍光形、外管径116mm、全長290mm、口金E39、定格400W、初特性全光束22千LM、点灯方向任意、定格寿命1万2千h、色温度は39百K、Ra40」となっていました。
新発売のメタルハライドランプ「HL-ネオセラ2ー190W(左側写真)」は、「種別蛍光形、形名MCF200/190・L2/BU、外管径90mm、全長240mm、口金E39、定格190W、初特性全光束20,300lm、点灯方向下向±15、定格寿命12000h、色温度3800K、Ra:85」となっています。
両者を比較すると、外管径は116mmと90mm、全長は290mmと240mmで新製品は小振りになります。口金はE39で照明塔の器具に合致し定格寿命は同様の12,000時間です。色温度は3,900Kと3,800Kであまり変わりません。
大きな違いは、Ra:40とRa:85で,Raはランプの演色と用途に関してCIE(国際照明委員会)が定めた基準で、数値が高いほどより自然光に近い(演色性に優れた)光源となります。また、現在のランプは400Wで400Wの明るさですが、新製品は190Wで400Wの明るさとなります。明るさは変わらずに電力消費量は二分の一ですから節約効果は大といえるでしょう。
K電気の営業課長さんに見積もりをお願いすると、水銀ランプ(HL-ネオセラ2ー190W)は単価19、8000円を13千円、一般用安定器200V(2HC-2025HW)は単価12,400円を7千5百円にしていただき、分電盤内に専用タイマー(24時間制TQ-50)を設置しての制御方法を採用すると「80,850円」となりました。遅くなりましたが、駐車場の水銀灯はもっとも電力を消費することから節電対策の一環として更新を予定しています。
7-2 駐車場照明の更新へ
2007(平成19)年11月15日発行の理事会報第236号で「駐車場照明を専用タイマーで制御」をお知らせしました。
11月9日の第七回理事会でK電気の見積もり内容を検討しました。水銀ランプ(MCF200/190・L2/BU HL-ネオセラ2 190W)13,000円×2球、一般用安定器200V(2HC-2025HW)7,500円×2個を更新し、分電盤内に専用タイマー(24時間制TQ-50)を設置して点灯時間帯を制御すると「80,850円」が必要です。
駐車場照明にかかる費用はマンション共用部照明費用の五割を占めていることから、節電対策の一環として省エネ形への更新は必須とされ11月中に更新することとなりました。12日に発注して26日(月)に工事が実施されることが決まりました。
7-3 安定器が不適合
2007(平成19)年11月15日発行の理事会報第236号で「電球と安定器の交換作業は延期」をお知らせしました
29日午前9時20分にK電気の営業部長さんがお見えになり、202号さんにお願いして車を移動していただきました。高所作業車で南側照明塔の電球を交換する様子を見てから、安定器のパッケージを見ると200Wになっています。電球は100Wですから点灯するはずがありません。交換を中断してメーカーに問い合わせるようお願いすると、不適合との回答がありました。100Wの安定器は9日頃入荷のため、その時点で再度交換作業をすることになりました。
分電盤は照明塔と庭園灯の回路を独立させてタイマーを取り付け、17時から5時まで点灯するようにセットしました。夏場は19時から3時で十分と思います。
7-4 駐車場照明の更新完了
2006(平成18)年12月16日発行の理事会報第240号で「駐車場照明の安定器と球を交換」をお知らせしました。
6日午前中に、東棟玄関外照明の配線や器具を確認してマイコン制御を再起動しましたが、午後5時前後にセンサーで点灯せず電球は不良品と断定しました。13日午前中に202号さんのご協力を得て車を移動いただき、駐車場照明塔の安定器と球、東棟玄関外照明球も交換しました。
7-5 照明球の寿命近づく
2006(平成18)年12月16日発行の理事会報第240号で「駐車場照明の安定器と球を交換」をお知らせしました。
2010(平成22)10月4日発行の理事会報第324号で「駐車場照明の安定器と球を交換」をお知らせしました。
東西棟の風除室と一階玄関ホール内照明は東芝のネオボールZが使われています。電気代が約1/4、寿命が約8倍、発熱量は約1/4の省エネ型、消費電力13Wで60W形の電球タイプを取り付けました。ご承知のように、これらの照明は夜間連続点灯する球と人感センサーで点灯する箇所があります。夜間連続点灯の球は取り付けた日から1日8時間点灯しています。約3年以上を経過して定格寿命の8千時間を迎えました。
9月255日の夜、東棟風除室の外側の球と一階エレベータホール階段側の球が切れていることに気付きました。規格を調べて29日の午前中に東棟風除室外側の球を交換しました。一階エレベータホール階段側の球は緩んでいるだけで締め付けると点灯しました。他の球はいつ切れるかわかりません。消灯にお気づきの方は理事長へ連絡をお願いします。
7-6 照明球寿命で交換
2010(平成22)年12月27日発行の理事会報第333号で「次期交換は平成26年9月頃の予定」をお知らせしました。
11月177日の夜に東棟風除室一カ所、12月11日の夜に西棟風除室一ヶ所、12月14日の早朝に東棟一階ホール二カ所と西棟一階ホール一ヶ所のネオボールZが消灯したので交換しました。ネオボールZ(EFD15EN/13-Z)は、風除室と一階エントランスホールの17ヶ所に設置されています。定格寿命は8千時間でほとんどが同時期に消灯します。16日から連続して切れはじめ、20日の朝までに西棟の一ヶ所を除いて交換が終わりました。
ネオボールZは平成19年4月に取り付けて3年9ヶ月もちました。この結果から次の交換時期は平成26年9月頃になる予定です。残念ながら器具の構造上LEDは使用できません
8 タイマーの設定
8-1 使われなかったタイマー
2003(平成15)年9月24日発行の理事会報第151号で「共用部照明コントロール用タイマー二台壊れる 三系統を統一して単純方式を導入」をお知らせしました。
21日の18時頃、副理事長さんより「階段と廊下の照明が点いていない」と連絡がありました。表へ出ると二階以上の共用部は真っ暗で、駐車場の照明塔二基も消えています。共用分電盤を開くと一階ホール以外はタイマーが作動していません。リセットスイッチはなく、取扱説明書が内部に保管されていないので復旧方法は不明。取り敢えず手動で点灯させてから管理会社へ電話をしました。
管理委託契約書には、別表第7機械監視業務の2電話受付業務は24時間365日体制とあるだけで、人間が応対する電話は一分おきに10回以上ベルを鳴らしても、意地になって10回試しても、日曜日は嫌よ!とどなたも出てくれません。
翌朝の午前8時50分に管理会社と連絡がつき、10時過ぎに2名がこられて管理員さんとも連絡をとりました。しかし、共用分電盤内部とマンション引渡書類のなかにタイマーの操作説明書が見つかりません。管理会社から修理業者へ電話をしてもらいました。
午後1時過ぎに、タイマーに詳しいK電気株式会社の営業課長と技術者2名が調査にみえ、3台あるタイマーのうち2台が故障していることがわかりました。非常に高価なタイマーで道内に在庫はなく、修理はかなりの時間がかかるので、この種のタイマーが故障したマンションは簡易型の新製品に交換しているとのことでした。
共用分電盤の内部には、ソーラーカレンダー方式タイムスイッチ(クオーツ停電補償型)が一階ホール用、階段・廊下用、そして外灯用の3台設定されていました。(右写真)
3台のタイマーは、新築当時から点灯時間と消灯時間は同一時刻にセットされてきました。先日も点灯時間を17時、消灯時間を6時にセットを確認したばかりです。この機種の耐用年数が10年程度であれば、階段・廊下用と外灯用が同時に故障したのですから一階ホール用も寿命がきています。
最近のマンションにつけられている簡易型タイマーを紹介いただきますと、管理員さんが午前中勤務されているマンションでも故障した同一品を止めて簡易型タイマーを採用したそうで操作方法も熟知していました。これを3台つけて3台とも同一時刻で管理するのは費用の無駄ですから、1台で三系統を制御できないかと相談しました。信号を送るだけなので負荷がかかって故障することはないとの説明に安心し、バイパスをつないで一台で制御できるようにまとめました。このため共用分電盤の内部部品配置はスカスカになりましたが、説明書があるぶん中身が濃くなりました。
左の写真の共用分電盤、上部右側の縦型長方形の部分と中央横線下の縦型長方形二箇所についていたタイマー3台を取り外し、中央横線下右側の縦型長方形の部分に新しいタイマーを取り付けました。タイマーの調整は管理会社も管理員さんも熟知していますので、引継ぎをしていただければ問題が生じませんし新品の説明書もあります。(危険ですから、分電盤の知識のない方は絶対に触らないで下さい)
故障して分かったことですが、取り外したソーラーカレンダー方式タイムスイッチは持てる機能を発揮しないうちに故障しました。マンションにソーラーセンサーがついているのはご承知でしょうか。ソーラーセンサーは、周囲の明るさを感知して暗ければ信号をタイマーへ送ります。信号を受信したタイマーは信号に該当する箇所の照明を点けます。町内会設置の防犯灯や周囲の街路灯と同様に全自動式だったのです。ソーラーセンサーが故障したときはカレンダー式に切り替え、消灯時間と点灯時間をセットする機種だったのです。
8-2 玄関用のタイマー
2008(平成20)年830日発行の理事会報第260号で「西棟タイマー1日5分の遅れ」をお知らせしました。
新聞配達の方々から苦情が寄せられたので、時々点検していると8月2日は15分遅れ、8月9日は25分遅れ、8月17日には30分の遅れが出ていました。故障で停止するのは時間の問題と考え、第3回理事会は16年以上働き続けた西棟用タイマー交換を決定しました。
松下製24HタイマーATB75017を在庫していた電気錠専門業者に見積もりを依頼すると24,864円の見積もりが届きました。8月25日に35分の遅れを調整して発注し、28日午前9時に15分遅れていたタイマーを交換しました。
8-3 タイマーチェックが必要
2008(平成20年)年11月9日発行の理事会報第265号で「風除室と玄関ホールの専用タイマー 融雪後と晩秋にはチェックが必要」をお知らせしました。
風除室と玄関ホール内は15時から翌朝の6時まで、人の動きを感知すると照明が点灯するようにセットしています。しかし、27日午後16時10分に用事を足して戻るとセンサーが反応せず照明が点灯しません。午後6時に両玄関を調べると、西棟のセンサーは反応しますが東棟のセンサーは反応せず照明は消えたままでした。
風除室と玄関ホール内の人感センサー用タイマーは、東西棟共に一階エレベータ昇降口前の天井点検口を開くと南向きに設置されています。28日正午頃、停電の影響でタイマーの表示時間が1時間以上も遅れていたので修正しました。
西棟も1時間ほどの遅れを修正し、風除室から外への扉の上にある蓋付きのスイッチを5秒間切ってセンサーをリセットしました。東西棟共15時と18時に人感センサーで照明が点灯するのを確認しました。
春から秋にかけて風除室と玄関ホール内の照明が消えていても気にならない明るさですが、晩秋に入るとかなり暗く感じるようになります。今後は融雪後と晩秋にタイマーをチェックすべきと感じました。
8-4 照明用タイマー調整
2011(平成23)年11月14日発行の理事会報第358号で「時刻合わせと点消灯時間を調整」をお知らせしました。
11月10日の午前中に照明設備用タイマーを点検して時刻を合わせ、点消灯時間の設定を冬期間用にしました。
ア. 第一タイマー 一階風除室とエントランスホール人感センサー用
点灯 15:30 ~ 消灯 18:00、点灯23:30 ~ 消灯7:00
イ. 第二タイマー エントランスホールと各階廊下
点灯 17:00 ~ 消灯 24:00
ウ. 第三タイマー 駐車場照明と北側庭園灯
点灯 18:30 ~ 消灯 20:30、点灯 1:00 ~ 消灯3:00
8-5 照明用タイマーを更新
2012(平成24)年4月29日発行の理事会報第265号で「朝夕の点灯確認と調整は不要に」をお知らせしました。
4月8日10時過ぎに、K電気の営業課長が西棟と東棟一階の照明タイマーを点検され、タイマーの点消灯切換えバネが摩耗してスイッチが切り変わらないことを確認しました。修理に出すと購入費用より高額になるため、同じ規格のタイムスイッチをお願いすると10日の午後に更新できました。
施設設備台帳にある通りに時間をセットすると、消灯している時間帯があることが分りました。このため、廊下用ターマーの設定時間を次のように変更しました。
施設設備台帳 19ページ 中段
⑤ 季節別点灯時間
・ 変更前
ァ. 夏時間 3月 1日 ~ 10月31日 19:00 ~ 24:00
ィ. 冬時間 11月 1日 ~ 2月末日 17:00 ~ 24:00
・ 変更後
365日 17:10 ~ 24:00
お手数ですが、施設設備台帳19ページ中段の「二行」を上段のように削除し、「365日 17:10 ~ 24:00」とご記入願います。
これまでの調整経験で、一年間に生じる時刻の狂いは1~2分程度であることが分りました。タイマーを更新して設定を済ませたので、今後5年間はタイマーに触れなくても済みます(節電効果は若干落ちます。)。
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