はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第34章 給水給湯設備改修
          (3-3)

旧受水槽室の有効利用は区分所有者の約半数が興味をもたれません。理事会での検討中は個人的な要望が強くでてまとまりがつかず、共用部を専有部の一部とする考え方に失望し以後の検討を断念しました。ポンプ室と旧受水槽室の環境整備を終えて退任しました。

1 朗報をお知らせ

1-1 受水槽室の有効利用

2007(平成19年)12月31日発行の理事会報第242号で「給排水設備会社の社長より内部改装提案をいただく」をお知らせしました。

受水槽が廃棄された受水槽室は床から天井まで3.6mの空間に、床上から60cmの受水槽土台が櫛状に三本並んでいます。東西の長さは約4m、南北の長さは約5mですから、マンション北側の小洋室+大洋室+トイレ+トイレ前廊下の合計よりわずかに狭い程度です。

給排水設備会社の社長より声をかけられました。「受水槽を撤去したあとに集会室や会議室を作れないか、車のタイヤ置き場を作れないかと利用方法を考えているそうですね。

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「管理組合の総会や工事の説明会、囲碁や将棋、生け花教室やパソコンの講習会など様々なクラブ活動にも利用できますし、カラオケで歌っても音が漏れないのでご近所へ迷惑がかからないでしょう。管理組合用の物置にすれば駐輪場に暫定保管している駐車場の車止めや、現在は地下ピット内でトイレの臭気にさらされている除雪用具類を移せますし、自家用車のタイヤを有料で保管することもできます。どちらにしても階段がないので不便です。」

水道の直結工事で受水槽があいたマンションではどこでも同じように考えています。給水設備大規模改修工事を受注いただき、役員への接待も不要とおっしゃられたのでお礼の意味を込めて改修工事をやらせていただけませんか。駐輪場の一番奥にあるのは理事長の自転車ですね。他の自転車を若干詰めて理事長の自転車を捨てませんか。そうできれば受水槽へ下りる点検口を広げて開口部をつくり手すりつきで木製の階段を下ろせます。駐輪場内は理事長の自転車がある位置の北壁まで壁を作り、扉は施錠できるようにします。

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受水槽室は櫛方の土台の上にコンパネで床を張ります。床の下はユニット状にしてタイヤを保管できるようにし一部は管理組合の物置にします。照明は現在の明るさで十分ですし、ちょっと位置を変えればもっと良くなるでしょう。水は管理員室へ向かう配管から分岐させて簡易な手洗いをつけ、排水は水中ポンプがあるので困りません。

空調設備は現在のままで問題なく稼動しています。地下は年中18℃程度に温度が一定しているので、冬季期間のみハロゲンヒーターなどで暖を取れるようにコンセントを何箇所か付けましょう。タイヤの出し入れは階段からでは難しいため、駐輪場の天井に固定した電動ウインチなどを利用すれば上げ下ろしするのは容易になります。材料費で見積もりをしてみますが、理事会様のご要望があればお聞きしたいと思います」。

「有難うございます。私の自転車を捨てるのは簡単でも、受水槽改装は理事長の考えだけで進めることは出来ません。理事会で検討しますが、共用部の内部改造になるため総会の承認が必要となります。」「1月10日迄に予定額をお知らせし、理事会さまのご要望を加味して正規な見積もりをお届けします」。

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1-2 アンケート調査

2008(平成20)1月6日発行の理事会報第243号で「受水槽撤去跡の活用について」をお知らせしました。

受水槽を撤去した跡はやや正方形の14畳という広さで、天井までは3m以上あり圧迫感は感じられません。大型の40W蛍光灯は二基、電動の換気設備と排水設備が付いています。地下のため気温は年中一定し、全体がコンクリートで囲われているので遮音効果は万全です。

理事会で「集会室・管理用物置・タイヤ置き場」などへの活用方法が検討されました。雨の日や雪の日に町内会館までの往復は面倒でも、集会室が身近にあれば総会や説明会への参加は容易になります。管理用物置を併設すれば、一階地下ピットで保管している除雪用具や駐車位置を示すポール、駐車場保管の車止めも収納することができます。免許を持たない方々の気持ちも斟酌し、櫛形の床下を有料のタイヤ置き場にすることも考えました。

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先月30日の月末点検で階段を設置した場合の角度を測ると、二階建て住宅の階段よりゆるやかな傾斜になりますし、階段下を管理用物置にすれば利用価値の少ない部分の有効利用になります。階段は一箇所ですから、階段側に簡易消火栓をつけると万一に対応できます。タイヤ置き場にするには駐輪場の天井に電動ウインチを取り付けることが不可欠のため、天井の構造を調べてもらうと強度不足で危険との判断でした。

給水設備工事請負の給排水設備会社社長は「水道の直結工事で受水槽があいたマンションではどこでも同じように考えています。給水設備大規模改修工事を受注いただき、役員への接待も不要とおっしゃられたのでお礼の意味を込めて改修工事をやらせていただけませんか。」の申し出を受け二度とないこの機会を生かしたいと理事会は考えました。

給水設備大規模改修で飲料水の安全性を確保し、加圧給水ポンプを直結給水ブースターポンプへの更新でモーターの電力消費量をおよそ50%削減できる見込みがたちましたので、受水槽撤去跡を有効活用いたしたく、みなさま方のご希望とご意見をアンケートにご記入のうえ12日までにお寄せください。

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1-3 アンケートの結果

2008(平成20)1月16日発行の理事会報第243号で「どのように管理すると最善でしょう」をお知らせしました。

1月6日にお願いしましたアンケートは11名の方々より回答をいただきました。いつものように宛名と切手を貼付した返信用封筒を同封しましたが、不在区分所有者からご回答いただけたのはお一人のみでした。

受水槽撤去跡の有効利用は9名の方が賛成で、○印と住戸番号を書き忘れた方が1名、反対が1名でした。反対の方のご意見を原文のままご紹介いたします。

「受水槽室には、本来受水関係機器を収納し、その機能を発揮させるための維持管理させることを建築当時から考えられたものであり、他に利用・使用されるものとするために多額の経費を使うことは該当するものではない(修繕積立金の使用の点から)。給排水設備会社社長のお礼の改修工事は、給水管工事で予想以上の利益があったのではないかと不思議に思います。値引きさせることが理事長さんの努力でないでしょうか。お願いします。」

前段は「受水槽室は受水槽室として使うために作られたもので、受水槽室以外に使用するからと費用をかけるべきではない」、後段は「儲けすぎているようだから値切りなさい」とおっしゃっているようです。

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受水槽撤去跡の有効利用については「利用すべきでない」が1名ですから、多くのみなさま方は共通の考えであることがわかりました。また、給水管工事で予想以上の利益とのご意見について、1月13日の日本経済新聞はつぎのように報じています。「新日本製鉄傘下のブラジル鉄鋼メーカーはブラジルの鉄鉱石会社を約2千億円で買収する交渉を始めた。鉄鉱石の値上がりが続くなか自ら鉱山を所有して原料を安定調達する狙い」。

給水管工事で使用する鋼管類は、昨年4月を基準にすると約2倍にまで高騰し、見積書の有効期間を一ヶ月とせざるを得ない状態が続いています。このような情勢のときに、想像だけで予想以上の利益があったら値引きさせるというのはいかがなものでしょうか。

給水設備大規模改修工事は三社見積もりでもっとも安く、最新のさや管ヘッダー工法について分かりやすい説明をしてくださった給排水設備会社へ臨時総会での議決を経てお願いしました。民法で定める典型契約の一種としての請負契約は、相対立する意思表示の合致によって成立する法律行為です。異なる利益状況にある者が相互の利益を図る目的で一定の給付をする合意をした場合に、それを法的な強制力により保護するための制度ですから、見積もり内容を承認して発注しておきながら工事費の支払い時に値切るのは違法行為になります。このような信用失墜行為をお願いされたら、まじめな社会人ならどのような感情を抱くでしょう。

利用の仕方については、2名の方が「居住者主催でも勉強会やクラブ活動への居住者以外の参加者は有料とすべきでしょう」に反対されました。わずかな費用で利用できる町内会館(緑栄会館や東札幌会館)が近くにあるので、「居住者のための施設に限定すべき」というのが設問の趣旨ですが、説明不足でした。

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集会室としての利用については、札幌市の出前講座(5)、ボランティア講師をお招きしての勉強会(6)、同好者の文化的な教養講座(3)、同好者の芸術的な講習会など(2)、ミニ図書館(4)、パソコンの使い方講習会(3)、囲碁の会や大会・将棋の会や大会・麻雀の会や大会・カラオケの会や大会などは(1)という結果でした。

有効に利用すべきとされた方々より、「今回のアンケートでいろいろと利用法が出されておりますが、私は地下の利用についてはあまり人が出入りするのは管理の面、安全の面でよくないと思います。利用の面では、タイヤ置場は年二回の出し入れで済みますので最良と考えます。ウインチの設置がもし強度的に無理であれば、個々に手で出し入れしたいと思います。」、「居住者用有料貸倉庫(保管品目限定)、各家庭の不用品即売又は無料提供会場(例:年数回、短期間で土日短時間、事前告知で品物を知らせ集客する)」、「英会話教室、情報交換の場、ガレージセール、不用品交換の場」という三通りのご意見が寄せられました。

あえてアンケートでの質問を省きましたが、有効に活用するには管理をする人が必要です。利用申し込みを受けるのは申込用紙を使うとして、施錠の開閉や室内の状態確認、そして清掃指導などをどなたが担当するかは不明です。会社勤めの方や出歩くことが多い方にはお願いできず、退職された方々で管理委員会を編成しているマンションもあります。

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1-4 内装構想と概算見積もり

2008(平成20年)1月16日発行の理事会報第243号で「居住者全員のための共用部利用へ」をお知らせしました。

給排水設備会社の社長より、集会室として利用する場合の受水槽室改装図面が届きました。受水槽室、駐輪場、を西から見た状態と左下図は受水槽室内を北から見た状態です。駐輪場平面図の出入口下に線が引かれている上部分の地下が受水槽室になり、上二枚の図面をずらして位置関係を示しました。

左下図の床下凹みは水中ポンプの位置です。受水槽室内に結露が発生した場合、流れ落ちた水は床の排水溝を通って水中ポンプへ導かれるようになっています。床に受水槽がのっていた東西4m高さ0.6mのコンクリート台三本の上に集会室の床をつくり、床下には断熱材を敷き込みます。地表に近い部分は寒暖の差が著しいので壁の上半分に断熱材があり、下半分はバンデックス防水のコンクリート壁になっています。壁に60cm間隔で柱を建てスタイロフォームをはめ込み、耐火ボードで内壁を作り断熱と防火対策とします。

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照明は40W蛍光灯器具二基のままで、コンセントは三方の壁につけます。照明とコンセントは出入口のスイッチひとつで「ONとOFF」ができるようにして、コンセントに接続された家電製品からの失火を防止します。換気装置は現状のままで、湿気を感知すると自動的にスイッチが入ります。

右下図の右上、駐輪場東奥の凹んでいる部分を間仕切りして施錠ができる扉をつけます。受水槽室の点検口を幅5cm広げ、奥行きは北側の壁までとして階段を下ろしますが、鉄筋の走っている部分に頭や顔がぶつかるため、安全性を重視して右上図のように階段をUターンさせます。段の高さは23cm、奥行きは大人の靴より少々大きい30cmにすると、内側に手摺をつけた階段は35度の斜度となります。階段下は除雪用具などを保管する物置として利用できます。

集会室の床はコンパネを敷いて固定しパンチカーペット仕上げです。水中ポンプの側に水利用のための手洗いも必要になります。天井は現状のままのむき出しで配管が走っているのが見えています。(掲載した図面の縮尺は不正確です。)

給排水設備会社社長のお礼の改修工事は120万円相当になります。区分所有者全員の共用部ですから、利用のための合意形成にもう少々時間をかけましょう。

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1-5 むかしの仲間に感謝

2008(平成20)の8月8日に北京オリンピックがあります。競技場を建設するために鉄の需要が伸び、町内のごみステーションからスチール缶やアルミ缶が持ち去られました。2001年10月に1kg1円20銭だったの鉄スクラップが、給水給湯設備大規模改修工事に着手する年の11月には50円を超えました(2008年8月には1kg59円50銭まで高騰)。

当然のことながら、建築資材や配管類は不足して入手も困難になりました。8月末に見積をいただき、3ヶ月後に搬入される給水給湯用資材は二割から三割以上も値上がりしています。

このような時期の工事で赤字になったのではと心配される区分所有者もいらっしゃると考え、2008年(平成20)1月16日発行の理事会報第243号で「給排水設備会社社長から伺ったお話」をお知らせしました。

「私は理事長が勤務されていた小学校の第三期生です。当時の小学校の先生方は、どなたも子どもたちのためにと一生懸命だったことを覚えています。同級生の女の子が湿地にぬかったとき、ベニヤ板を敷いて助けてくれたのは理事長でしたよね。子供のときは理解できなくても、当時の先生方や教育を支えられている皆様の大変なご努力を親たちから聞かされました。

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私は小学校時代に同級生の女の子を助けてもらった恩返しをしたいのです。請負契約の場合、危険率を考慮して最大30%を見込む場合もありますが、理事長のマンションは利益を3%でやらせていただきました。展示会で皆様方へご紹介したオプション製品は、他のマンションに示した金額から更に一割引いています。お願いされた住戸での工事も3%以上の利益はいただいていません。赤字にならなければ良いと思い、受水槽室の改装工事は3%の利益の中から半分程度を負担してもと考えていました。私は恩返しをさせていただける機会を得たことを感謝しています。」

給排水設備会社社長のご好意に感謝し、小学校開校当時の同僚職員のご努力にも心から感謝をしています。専有部リフォームの見積書コピーを持参し、マンション管理の勉強仲間やマンション管理勉強会で給排水設備会社をご紹介することを約束しました。必要な方は複写した見積書をお貸ししますので、コンビニなどでコピーをとってご利用ください。

しかし、マンション管理の勉強仲間やマンション管理勉強会は解散して約束を果たせません。制作者の横顔「製作者について」のメールでお問い合わせいただければ、札幌市白石区にある会社名と電話番号をご紹介します。

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1-6 検討中とお知らせして

2008(平成20)年1月29日発行の理事会報第245号で「受水槽跡の有効利用について検討中」をお知らせしました。

受水槽撤去跡の利用についてのアンケートを実施しましたが、回答率は52%という低調なものでした。集会室への改修利用反対は11通中2通で、比率から推測すると臨時総会を開いた場合3分の2以上の賛成を得ることが可能か判断に苦しみます。給水設備大規模改修工事を請け負われた給排水設備会社社長より1月中に実施するなら本体工事へ含めてという申し出がありましたが、安くしていただいたうえにこれ以上甘えるべきではないと判断しました。

アンケートに「タイヤ置き場にする」という設問がないため希望者の把握は不可能でした。階段の取り付け費用は60万円程度ですから、車一台分のタイヤ保管料を2千円とした場合、減価償却に途方もない年数がかかりますし、利用しない方々の理解を得られるか気になります。また、個人用倉庫としての利用は間仕切りと施錠設備が必要となりますし、管理員の業務には含まれないので利用する時はだれに申し出て、だれが出入口のカギを開閉するのかを考えなければなりません。見回りをせずに放置し、湿気で内容物が傷んだときは管理組合の責任になりますが、賠償能力は残念ながらないというのが現実です。

共用部は区分所有者全員が使える施設というのが基本ですから、基本に沿って考えることが最善と思いますが、理事会報第244号でお伝えしたように管理の仕方も考えなければなりません。再度区分所有者のご意見を伺うためアンケートを作成し、ご意見を伺うべきと話し合われています。

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2 紛糾した理事会

2-1 提案をいただいて

2007(平成19)年12月25日開催の第10回理事会議事録に次の記録があります。

受水槽の有効利用方法について
 給排水設備会社社長より受水槽室の内部改装提案(前記「、1.朗報をお知らせ、1)受水槽室の有効利用」を参照。)をいただきました。

協議
 理事会の希望を付加し、臨時総会を開催しても参加人数が見込めないため、区分所有法第45条の書面決議で承認を得ることにしてはどうか。書面決議の方法を調査します。

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理事会の翌日、理事長より「受水槽室の有効利用方法について」理事全員へ文書で再提案し、寄せられたご意見が2007年(平成19)年度第10回理事会議事録に記録されています

理事長の考え
 総会は管理組合の最高の意思決定機関として位置づけられています。区分所有者の人数の少ないところではわざわざ総会を開く必要がない場合も多いと思われますし、区分所有者の人数の多いところであっても議題によっては議論の余地がなく同意が得られる場合があると思われます。
 そこで、マンション法(建物の区分所有者等に関する法律)では、「総会において決議すべきものとされた事項につき、『区分所有者全員』の書面による合意があったときは、総会の決議があったものとみなす」という規定が置かれています。これを書面決議と呼んでいます。書面により決議することができる事項は、マンション法又は管理規約によって総会において決議すべきものとされた事項のすべてにおよびます。
 総会を開く必要がないといっても、区分所有者全員から書面を集めること自体が非常に困難と思われますのであまり効率的な方法とはいえないでしょう。それでも、書面による決議がなされたときは議会の決議があったとみなされます。したがって、書面による決議は総会における決議と同様の効果を生ずることとなります。裏面の「理事長としての再協議」内容をお読みの上、ご意見をお寄せください。多数意見で結論を出します。

理事長としての再協議
 書面決議で未提出者が出た場合は、定期総会で再提案しても、給排水設備会社社長が提案されたサービス期間が経過しているので、費用的には高額となるので了解を得られるとは思えず廃案になるでしょう。また、理事のおっしゃるとおり臨時総会を開催しても人は集まらないでしょう。しかし、1月に給水設備大規模改修工事報告会・慰労会を開催しますが、これと合わせて臨時総会を開催する方法があります。たとえば、18時30分から臨時総会で議案は一件「受水槽改装案審議」、19時00分から工事説明会、19時30分から工事関係者慰労会という順序です。
 臨時総会を開くと議案承認の可能性が広がり、給水設備大規模改修工事報告会への参加も若干増えるでしょう。書面決議に失敗した場合、給排水設備会社社長が提案されたサービスをお願いできる期間は過ぎ去っているため、費用的に高額となり理事長業務は倍増しますが廃案の可能性が広がります。以下の余白にご意見をご記入ください。最大公約数で結論をまとめます。

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副理事長の考え
 一月の報告会と一緒に開くと良いと思います。

理事の考え
 12月25日(火)の理事会の決定どおり書面決議で良いと思いますが、理事長業務が倍増するようであれば理事長がやりやすい方法でお願いします。

監事の考え
 工事報告会と合わせて臨時総会を開催する方法がいいと思います。出席者は多く望めないと思いますが、決議を行う前に生の意見を聞き、議論をするプロセスが重要だと思います。あと、書面決議に対する区分所有者全員の承諾を得るのも困難だと思われます。

理事長としての意見
 町内会館まで歩くよりも建物内で総会や説明会を開催できれば出席率は高まり、コミュニケーションを高めることができると考えましたが、受水槽室を管理組合の物置や集会室に改装する必要性について理事会は実現へ向けての意思の疎通が希薄と感じました。また、タイヤ置き場に利用することができるとしても、現実的に理事長以外は立ち会えないでしょう。となると、業務を分担できる体制が組めた理事会以外は理事長の負担が増加するので、引き受ける方がいなくなると思われます。
 書面決議の場合は、詳細な議案説明書を添付しますが未提出者がいればその時点で廃案になります。定期総会で再提案しても、改修費用が高額にならざるを得ず提案自体が無駄に終わります。臨時総会は詳細な議案説明書を添付しますが、理事会が推奨する原案を問い掛ける方法ですから多数決が可能となり承認される可能性は大きくなります。しかし、現時点では理事会が推奨する原案にまで意識の高まりが感じられません。
 このため、区分所有者のご意見を伺う機会をもってから再検討が最善と考えました。年明けにアンケートを実施してご意見を集約し、この結果で判断すべきと思いますのでご了解ください。(平成19年12月26日記)

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2-2 アンケート結果の検討

2008(平成20)年1月23日の第11回理事会議案に次の記録があります。

・ 受水槽撤去跡の利用についてアンケートを実施しましたが、回答率は52%という低調なものでした。集会室への改修利用反対は11通中2通で、比率から推測すると臨時総会を開いた場合、3分の2以上の賛成を得ることが出来るか判断に苦しみます。

・ 給排水設備会社社長より1月中に実施するなら本体工事へ含めてという申し出に対し「給水管工事で予想以上の利益があったのではないか」という侮辱したアンケート記述があり甘えるべきではないと判断しました。

・ タイヤ置場にしてはという設問がないため、希望者は1名としか把握できていません。階段の取り付け費用は60万円程度ですから、車一台分のタイヤ保管料を2千円とした場合、減価償却するには300台の利用が必要となります。駐車場利用者はタイヤ置場に収容して保管料を支払うと決めた場合、15台分の収入は年間3万円ですから減価償却に20年かかることになります。

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・ 個人用倉庫としての利用は、間仕切りと施錠設備が必要となります。管理員の業務には含まれないので、利用する時はだれに申し出てだれが出入口のカギを開閉するのかを考えなければなりません。見回りをせずに放置し、湿 気で内容物が傷んだときは管理組合の責任になりますが、賠償能力は残念ながらないというのが現実です。

・ 共用部は区分所有者全員が使える施設というのが基本ですから、基本線に沿って考えることが最善と思いますが、理事会報でお伝えしたように管理の仕方も考えなければなりません。

・ 理事会で前向きな実施可能ご意見がでれば、再度区分所有者のご意見を伺うためのアンケートを作成、問い掛けてみるべきでしょう。アイデアを練ってご披露をお願いいたします。

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2008(平成20)年1月28日開催の第11回理事会議事録に次の記録があります。

受水槽の有効利用方法について
・ 受水槽撤去跡の利用についてアンケートの回答率は52%。集会室への改修 利用反対は11通中2通で比率から推測すると、臨時総会で3分の2以上の賛成を得ることが出来るか判断に苦しむ。

・ (給排水設備会社社長より)1月中に実施するなら本体工事へ含めてという申し出に対し、甘えるべきではないと判断した。

・ タイヤ置場にしてはという設問がないため、希望者は1名としか把握できていない。再度アンケートを実施すべき。

・ 個人用倉庫としての利用は、間仕切りと施錠設備が必要となり難しいのではないか。

・ 共用部は区分所有者全員が使える施設というのが基本で、区分所有者全員のための施設設備は利用料徴収が不要となる。タイヤ置場や個人用倉庫は個人の利用となり、負担した費用の回収を考えなければならない。
・ 再度区分所有者のご意見を伺うため、再度アンケートを作成して問い掛けてみるべきだが、理事会ではこれといったアイデアは出なかった。
議決:再度アンケートを作成して問い掛ける。

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2-3 収拾つかず検討を断念

2008(平成20)年5月31日発行の理事会報第253号で「大規模修繕の工事範囲と修繕方針、アンケートで様々なご意見をいただく」をお知らせしました。

受水槽室の活用について有効な利用方法を○で囲ってください。
 ア. 集会室などとしての活用が望ましい     5票
 イ. タイヤ置場としての活用が望ましい     5票
 ウ. 居住者用有料貸倉庫が望ましい       2票

寄せられたご意見
 ア. 管理の問題があるので、理事会の集会に限定して利用してはどう
  でしょう。
 イ. 集会室に賛同しましたが、管理の面で結構大変かもしれません。
 ウ. 集会室としての利用の場合、火の元だけは気をつけてほしいです。
 エ. 集会室か防災用具の保管がよいと思う。
 オ. どんな状況にあるの
  か受水槽室を見たことがないので今のところな
  んとも言えません。私もタイヤを預けてあり、年齢的にもって歩くの
  が大変な面もあります。
 カ. タイヤ置場としての活用を希望します。
 キ. 住者用倉庫、防災用具、共用物倉庫などに利用

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検討にあたり「受水槽室は居住者全員の役立つ施設」にすることを前提としましたが、タイヤの置く場所がなくて困っているから、トランクルームが満杯なので他にも置くところがほしいと、理事会は回を追うごとに理事たちの個人的な要望が強くなりました。

タイヤ置き場や物置にした場合の管理方法を問いかけると「利用者が責任を持って利用すれば問題ない。」という考えです。自転車置き場から自転車が盗まれこともあるんですよとおはなししても「1度だけでしょ。そんなことを考えていたら何もできませんよ。」という答えでした。

受水槽室を居住者全員に役立つ施設することは現段階では難しいと考え、大規模修繕箇所の選定作業があるので以後の検討を打ち切りました。

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3 ポンプ室の環境改善

3-1 ポンプ室の環境改善工事

2011(平成23)年11月13日の第三回臨時総会に「ポンプ室の環境改善」を提案しました。

 ア. ポンプ室の現状

ポンプ室で発生する壁面の結露水は床の水溜に流れ落ち、排水口がないため溜まった水は蒸発します。水蒸気はポンプ室内に充満し、気温の変化で壁面に付着して再び結露を形成します。壁面をつたい落ちた水滴は水溜に溜まり蒸発を繰り返しています。平成19年度に給水給湯設備大規模改修工事を施工された給排水設備会社の技術者氏に、現場調査のうえ環境改善方法を提案いただきました。

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 イ. 放置できない理由

ポンプ室は常に湿度が高い状態が続くと、配管継ぎ手などの露出している金属部分に腐食が進行します。給水給湯管大規模改修工事後は腐食を防止するために結露の状態を月一回確認し、状況により3日間・5日間・7日日間など手動で換気扇を終日稼働させて結露を除去していました。

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 ウ. 工事内容と費用の提案

平成24年度から新役員が管理組合を運営するため、これまでのようなポンプ室と旧受水槽室の結露点検や除去作業を軽減し、ポンプ室内に外気を対流させることで結露を防止し、金属の腐食劣化を遅らせる環境改善が必要と判断しました。

環境改善方法を提案頂いた給排水設備会社に「ポンプ室水溜へのコンクリート打設と6.5mmダイヤモンドコア抜きと、旧受水槽室内の吸気管より配管を分岐して外気引込用配管をポンプ室へ導入」工事を「税込21万円」で発注することを提案します。費用は特別会計(修繕積立金)からの支出となります。

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 エ. 議決

出席組合員7名、議決権行使書3名、委任状10名(議長委任4名、理事長委任6名)の20名で原案通り承認されました。

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3-2 環境改善工事について

2011(平成23)年11月14日発行の理事会報第358号で「今月中に旧受水槽室で工事開始の予定」をお知らせしました。

11月13日の第三回臨時総会で承認いただいた「地下ポンプ室環境改善」工事を発注しました。施工会社は給排水設備会社、工事費用は地下ポンプ室コンクリート打設(0.135平方mワイシャーメッシュ敷設を含む)2万8千円、床左官仕上げ9,500円、ダイヤモンドコア(φ65mm×300mm)2万5千円、排水管新設(VP40ー1m以内)6,500円、ハツリ工事5,500円、穴埋め補修費(既存不要スリーブ穴埋含む)1,500円、スパイラルダクト類(15m)13,200円、スパイラル継手と接着剤18,850円、支持金具8,630円、ベントキャップ(防虫網付き)1,600円、配管工費4万円、養生費9,8百円、産廃処理費1万80円、消耗品雑材料8,910円、運搬諸経費2万8千60円、出精値引き15,130円、消費税1万円の合計21万円となります。

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3-3 直接外気導入で結露予防

2011(平成23)年12月2日発行の理事会報第359号で「ポンプ室の環境改善工事が完了」をお知らせしました。

11月26日(土)午前9時からポンプ室水溜へのコンクリート打設を実施し、水溜はポンプ室の床と同じ高さになりました。30日(水)午前中にポンプ室から旧受水槽室へ傾斜をつけた水抜き穴を開けました。壁の結露水が床に落ちると水抜き穴から旧受水槽室内の側溝へ流れていきます。

外気を取り入れる吸気管の途中を切断して継ぎ手を入れ、受水槽利用時代の穴を広げて吸気用の配管をつなぎました。これによりポンプ室への外気導入工事が完了しました。

受水槽とポンプを直結していた配管穴は不要なため、発泡スチロールを充填しました。乾燥に時間がかかるためモルタル塗布作業は後日実施します。

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お隣の15階建て高層マンションもポンプ室は地下にあります。結露が壁をつたって流れ落ちることがあり、配管と配管を締め付けているボルトにサビが発生しているそうです。管理会社と理事長へ、ポンプ室環境改善工事が必要と提案しても取り合ってくれないと管理員さんが嘆いていました。

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3-4 工事責任者の補正

2010(平成23)12月26日発行の理事会報第360号で「ポンプ室の環境改善工事が完了」をお知らせしました。

水溜はコンクリートを打設してポンプ室の床と水平になりましたが、11月30日に業務完了確認を必ずされる給排水設備会社の工事責任者がポンプ室環境改善工事結果を調べ、ポンプ室全体の床に凹凸があるので結露水が溜まる可能性があると判断されました。

12月10日午前8時過ぎから、床全体にモルタルを敷き詰めて水平器で測りながらyuka へ落ちた結露水が排水口へ向かうように傾斜をつけてくださいました。旧受水槽室への外気流入口は目の細かい防虫網に更新していただきました。

受水槽とポンプを連結していた壁の穴二ヵ所は、発泡スチロールを詰めて塞ぎましたが後日モルタルで密閉します。

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3-5 予定工事の完了

2010(平成23)1月21日発行の理事会報第361号で「ポンプ室環境改善工事の仕上げ」をお知らせしました。

ポンプ室へ直接外気を導入する配管設置作業時に、受水槽とポンプを直結していた配管の穴に発砲スチロールを充填しました。発砲スチロールが完全に乾燥したのを確認して、1月12日の午前9時過ぎに給排水設備会社社長より技術者がみえ、配管の穴をモルタルでふさぎました。

これでポンプ室の環境改善工事は終了し、給水給湯設備の大規模改修は完了しました

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