3 聴覚障がいの場合
聴覚障がいとは、聞こえにくい、全く聞こえないなど、聴覚に何らかの障がいが生じている状態です。聞こえ方はさまざまで、補聴器や人工内耳を使っている方もいます。
1) 主な特徴
・ 音声言語を取得する前に聴覚障がいとなり主に手話を使用する「ろう」の方と、後
天的に視覚障がいとなった「中途失聴・難聴者」の方ではコミュニケーションの方法
が異なる場合があります。
・ 外見からは聞こえないことが分かりにくいため、挨拶したのに返事をしない等と誤
解されることがあります。
・ 日本語を習得した後に聴覚障がいとなった方など、話せる方は聞こえていると誤解
されてしまうことがあります。
・ 音や声による情報が得にくいため、文字や図などの視聴覚情報を中心に利用してい
ます。
・ 音声での会話のほか、手話・筆談・読話など、コミュニケーションの方法が人によ
り異なる場合もあります。いくつかの方法を組み合わせる方もいます。
・ 補聴器で音を大きくしても、明確に聞こえているとは限りません。相手の口の形を
読み取るなど、視覚より情報を補っている方も多いのです。
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2) コミニュケーション手段
・ 手話
日本語などの音声言語とは異なる独自の語彙や文法体形を持ち、手や指、体の動き、表情などにより表現される。
・ 要約筆記
聴覚に障害のある方に、支援者などが音声で聞きかじった情報を要約し、手書きやパソコンで文字にして伝えるもの。
紙に書いて伝えるノートパソコンや、プロジェクターでパソコン画面を投影する方法などがあります。
・ 筆談
ノートやペンなどを利用して、相互に文字を書いて意思の疎通を行う方法。タブレットやスマートフォンを使用することもできます。
・ 読話
口の形や動き、表情から放している内容を理解する方法です。
・ 口語
相手の話していることを理解し、自らも話すことにより意思伝達を行うこと。
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3) 配慮の例
・ 音声情報は視覚情報(文字やイラスト、映像など)に代えて伝える。
・ 補聴器や人工内耳を使っていても、はっきり聞き取れない場合があるので正面で
はっきりと口を動かして話しかける。
・ 表情や口の動きがみえるようにマスクをはずして話かける。
・ 筆談の際には、短文で分かりやすく書くことを心掛ける。
・ 手話は言語であるということをよく理解する。
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4) 手話について
・ 手話とは
日本語などの音声言語とは異なる独自の語彙や文法体系を有し、手や指、体の動き、表情などにより表現される「言語」です。
障がい者の権利に関する条約において、手話が言語であると国際的に明文化されています。また、障がい者基本法において「言語」に手話を含むことが明記されています。
札幌市では手話言語条例を制定し、手話が言語であることを広めていくこととしています。
・ 手話の文法
文法のルールは、それぞれの言語で異なります。以下の例では、日本後・手話で単語の順番が違います。また、日本語の「森さん」の性別はわかりませんが、手話では女性であることが分かります。
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・ 基本的な手話
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