はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第44章 障がいに関する知識

加齢と共になにか障がい者のためにお役に立つことができないかと思い、札幌市の保健福祉局障がい保健福祉部障がい福祉課の資料を読んでみると、あまりにも知らないことが多すぎると感じ、最小限知っておくべきことをまとめた。

1 対応の心構え

 ① 相手の「人格」を尊重して、
       相手の立場に立って対応する。

何らかの配慮が必要だと思う場合でも、思い込みや押し付けではなく、本人が必要と考えていることを確認し、必要に応じて介助者等の意見を聞くべきです。

 ② 障がいの有無等に拘わらず、
       困っている方には声をかける。

障がいの有無等は明確でない場合が多いため、困っている様子が見受けられたら柔軟に対応すべきです。

 ③ コミュニュケーションを大切にする。

介助者や支援者でなく、できる限り障がいのある本人と直接コミュニュケーションすべきです。

コミュニュケーションが難しいと思われる場面でも、敬遠したりわかったふりをせず、「明確に」「ゆっくり」「ていねいに」「繰り返し」相手の意思を確認するよう心がけます。

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 ④ 柔軟な対応を心掛ける。

対応の方法に悩むときは、一人で抱え込まず周囲に協力を求めます。

想定していないことが起きても、柔軟に対応することが求められます。

 ⑤ 不快になる言葉は使わないようにする。

差別的な言葉はもとより、不快に感じられる言葉や子ども扱いした言葉は使わない。

障がいがあるからといって、特別扱いした言葉は使わない。

 ⑥ プライバシーには立ち入らないようにする。

障がいの原因や内容について、必要がないのに尋ねたりしない。

仕事や地域の活動などで知り得た個人の情報を他の人に話さない。

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2 視覚障がいの場合

 1) 視覚障がいとは

視覚障がいとは、見えにくい、まったく見えないなど、視覚に何らかの障がいが生じている状態です。「見えにくい」とは、「細部がよく分からない」「見える範囲が狭い」などの状態です。また、特定の色が分かりにくい方もいます。

 主な特徴

・ 弱視の方は、音声だけでなく、拡大文字などにより情報を得ている方が多い。

・ 全盲の方は、音声や点字など、聴覚と触覚により情報を得ている。

・ 慣れていない場所では、一人での移動が困難で、案内や誘導が必要です。

・ 点字は重要な情報入手手段ですが、展示が読める方は視覚障がいのある方の一割程
  度です。

・ 見え方によって、小さくなければ読めない方や、白黒反転文字が適当という方もい
  ます。

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 2) コミュニケーション手段

  ・ ルーペ

弱視の方向けのルーペは高い倍率のレンズが使われており、レンズの倍率を変えられるものや、照明が点いているものもあります。

  ・ 拡大文字

文書などの文字が大きく書かれたもので、一般的にゴシック体が読みやすいと言われています。

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  ・ 音声コード

印刷物の文字情報を約2センチ四方の二次元コードに変換したのもので、スマートフォンのアプリや専用の読み取り装置を使用することで、記録されていた情報を音声で聴くことができます。

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  ・ 音訳

書籍などの視覚情報を音声で録音し、情報を伝えるもので音楽CD形式と音声デイジー形式があります。音声デイジー形式とは、視覚障がい者向けの音声録音図書に利用され章や頁ごとに、聞きたい場所へ移動することができるといった機能があります。

  ・ 点字

6つの点の組み合わせで表現され、指先で触れて読むことのできる文字です。2行3段の6つの点がひとつの単位(マス)となり、凸状の点の有無の組み合わせにより、五十音や数字、アルファベット、記号を表現します。

①・②・④は母音を表し、③・⑤・⑥は子音を表します。

さっぽろを点字で書くと次のようになります。
  

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 3) 配慮の例

・ 周りの状況がわからずに困っていることがあるので、積極的に声をかける。

・ 家族や支援者と一緒にいる際も、同行者ではなく本人に話しかける。

・ 声をかける時には、できるだけ前方から名乗って声をかけるようにする。

・ 「それ」「あっち」などの言葉を避け、「前・後・左・右」など具体的な言葉や
  クロックポジションを使うようにする。

・ 本人の希望を踏まえ、代読・代筆をする。

・ 物を借りた際には、直接相手の手に触れて返却する。

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  ・ クロックポジション

物の位置関係を時計の文字盤に書き換え説明します。

2時の方向に飲み物があります。

4時の方向にスプーンとナイフがあります。

9時の方向にグラタンがあります。

  ・ サインガイド

署名や押印する位置を分かりやすいようにするための器具です。

受付などの窓口に用意しておくことで、署名等の手続きをスムーズに行うことができます。

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 4) 点字の表し方

〇 基本となる母音
  

〇 基本となる子音
  

〇 濁点は⑤の点、半濁音は⑥の点、拗音などは④の点を書いてから、清音を書いて2
  マスで表します。

  

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3 聴覚障がいの場合

聴覚障がいとは、聞こえにくい、全く聞こえないなど、聴覚に何らかの障がいが生じている状態です。聞こえ方はさまざまで、補聴器や人工内耳を使っている方もいます。

 1) 主な特徴

・ 音声言語を取得する前に聴覚障がいとなり主に手話を使用する「ろう」の方と、後
  天的に視覚障がいとなった「中途失聴・難聴者」の方ではコミュニケーションの方法
  が異なる場合があります。

・ 外見からは聞こえないことが分かりにくいため、挨拶したのに返事をしない等と誤
  解されることがあります。

・ 日本語を習得した後に聴覚障がいとなった方など、話せる方は聞こえていると誤解
  されてしまうことがあります。

・ 音や声による情報が得にくいため、文字や図などの視聴覚情報を中心に利用してい
  ます。

・ 音声での会話のほか、手話・筆談・読話など、コミュニケーションの方法が人によ
  り異なる場合もあります。いくつかの方法を組み合わせる方もいます。

・ 補聴器で音を大きくしても、明確に聞こえているとは限りません。相手の口の形を
  読み取るなど、視覚より情報を補っている方も多いのです。

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 2) コミニュケーション手段

  ・ 手話

日本語などの音声言語とは異なる独自の語彙や文法体形を持ち、手や指、体の動き、表情などにより表現される。

  ・ 要約筆記

聴覚に障害のある方に、支援者などが音声で聞きかじった情報を要約し、手書きやパソコンで文字にして伝えるもの。

紙に書いて伝えるノートパソコンや、プロジェクターでパソコン画面を投影する方法などがあります。

  ・ 筆談

ノートやペンなどを利用して、相互に文字を書いて意思の疎通を行う方法。タブレットやスマートフォンを使用することもできます。

  ・ 読話

口の形や動き、表情から放している内容を理解する方法です。

  ・ 口語

相手の話していることを理解し、自らも話すことにより意思伝達を行うこと。

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 3) 配慮の例

・ 音声情報は視覚情報(文字やイラスト、映像など)に代えて伝える。

・ 補聴器や人工内耳を使っていても、はっきり聞き取れない場合があるので正面で
  はっきりと口を動かして話しかける。

・ 表情や口の動きがみえるようにマスクをはずして話かける。

・ 筆談の際には、短文で分かりやすく書くことを心掛ける。

・ 手話は言語であるということをよく理解する。

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 4) 手話について

  ・ 手話とは

日本語などの音声言語とは異なる独自の語彙や文法体系を有し、手や指、体の動き、表情などにより表現される「言語」です。

障がい者の権利に関する条約において、手話が言語であると国際的に明文化されています。また、障がい者基本法において「言語」に手話を含むことが明記されています。

札幌市では手話言語条例を制定し、手話が言語であることを広めていくこととしています。

  ・ 手話の文法

文法のルールは、それぞれの言語で異なります。以下の例では、日本後・手話で単語の順番が違います。また、日本語の「森さん」の性別はわかりませんが、手話では女性であることが分かります。

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  ・ 基本的な手話

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3 盲ろう障がいの場合

視覚と聴覚の両方に障がいがあることを盲ろうといいます。障害の程度により、全盲ろう(全く見えず、聞こえない)、全盲難聴(見えにくく、聞こえない)、弱視難聴(見えにくく、聞こえにくい)の方がおり、コミュニケーションの方法は様々です

聞こえない聞こえにくい
見えない全盲ろう 全盲難聴
見えにくい弱視ろう 弱視難聴

 1) 主な特徴

・ コミュニケーション、外出(移動)、情報収集の3つの面で困難さがある。

・ 盲ろう者の多くは、情報を発信する手段と受診する手段が異なり、複数の手段を併
  用している。

・ 通訳・介護者のサポートを必要とする方が多い。

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 2) コミュニケーション手段の例

盲ろう者のコミュニケーション手段には、聴覚を活用する手段、視覚を活用する手段、触覚を活用する手段があります。

  ・ 音声(聴覚を活用)

盲ろう者に聴力が残っている場合は、耳元や補聴器のマイク(収音器)などに向かって話す方法。

  ・ 弱視手話(視覚を活用)

読み取る方の視力や視野の障害の状態に応じて、向かい合う距離や手を動かす幅などを調整して表現される方法。

  ・ 筆記

盲ろう者に視力が残っている場合に、紙などに書いて情報を伝える方法。

  ・ 手のひら書き(手書き文字)

盲ろう者の手のひらに指でひらがなやカタカナなどを書いて伝えるもの。

  ・ 触手話(触覚を活用)

手話を表現する相手の手に触れて互いに伝え合う方法。

  ・ 指点字(触覚を活用)

盲ろう者の指を点字タイプライターのキーに見立てて、手を重ねて点字を打って伝え合う方法。

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 2) 配慮の例

・ 視覚障がい害と聴覚障がい、それぞれの障がいの程度によって、コミュニケーショ
  ンの方法が様々です。必要なコミュニュケーション方法を事前に確認し、対応するよ
  う心がける。

・ 室内で会話する際には、窓からの光や照明が妨げになる場合があるので、着席する
  位置やカーテンの開閉について配慮します。

・ 打ち合わせや会議などの際には、障がいの状況に合わせて、資料や文書を展示版や
  拡大文字版などにし、本人と支援者分を用意します。

  ・ 手話通訳者

視覚に障害のある方と聞こえる方との円滑なコミュニケ―ションできるよう、音声言語と手話の通訳を行う支援者です。

日本語を手話に、手話を日本語に、双方間の通訳を行います。

  ・ 要約筆記者

音声情報を要約し、文字等で聴覚障がい者等に情報を伝える「要約筆記」を行う支援者です。

依頼内容等に応じて、手書きで対応する場合とパソコンで対応する場合があります。

  ・ 盲ろうもの通訳・介助者

視覚と聴覚の両方に障がいのある重度盲ろう者に対し、蝕手話や指点字など、両者に合わせたコミュニケ―ション方法により意思疎通を支援するとともに、移動解除も行う支援者です。

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4 難病(ALS)の場合

難病とは、原因も治療法も医学的に確立していない病気です。長期にわたる療養が必要なことから、本人や家族の身体的・精神的・経済的負担が大きい病気のことです。

例えば、難病の一つである筋萎縮性側索硬化症(ALS)は身体を動かすための神経系が変化する病気です。舌・のどの筋肉が動かなくなり、手足も麻痺することで意思の表明が困難になる一方、視覚や聴覚などの知覚、記憶や知性を司る神経は維持されます。残された能力に応じて様々な手段が活用されています。

 1) 主な特徴

・ 症状や病気の進行状況は故人により様々です。

・ コミュニケ―ションの際に様々な機器を使用する方もいます。

 2) コミュニケ―ション手段の例

  ・ 口文字

口の形を見て、支援者がその「行」を発言し、まばたきの合図などで一文字ずつ読み取るもの。

  ・ 透明文字盤

50音や数字などが書かれた透明な文字盤。意思などを伝えたい方と読み取る方の間にかざし、視線の方法により一文字ずつ読み取るために使用します。

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 3) 配慮の例

・ 障がいの状況によりコミュニケ―ション方法が異な
  るため、どのような方法がよいか事前に確認します。

・ 疲れやすい方もいるため、できるだけ負担をかけな
  い対応を心掛けます。

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5 失語症の場合

脳の言語中枢が何らかの損傷を受けることによって、言語を操る能力に障がいが残った状態を言い、聞く、読む、話す、書くといった、言葉や数字に関する機能に困難が生じます。

 1) 主な特徴

・ 複雑な内容や長い文章を理解しずらい。

・ 言いたいことがあるのに言葉が出てこないことがある。

・ 思ったこととは違う言葉が出てしまうことがある。

・ 聞こえているのに、言葉の意味が理解できないことがある。

・ 漢字では理解できることも、ひらがなでは理解しがたいことがある。

 2) 配慮の例

・ 静かな環境でゆっくり短く話す。

・ 身振りや表情、指さしを活用する。

・ 相手の言葉を遮ったりせず、先回りせずにじっくり
  聞く。

・ 数字や計算内容等は、できるだけ書いて伝える。

・ カレンダーや地図、写真などを利用する。

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6 その他の障がい

身体障がいのある方の中には、発声に関する器官の麻痺や不随意運動(自分の意思とは関係なく現れる運動)などによりコミュニケ―ションを採ることが困難な方がいます。

 1) 主な特徴

・ 手の麻痺や脳性麻ひ等で不随意運動を伴う方は、文字の記入が難しいことがある。
  また、狭いスペースに記入することが困難なことがある。

・ 脳性麻ひの方の中には、発語の障がいに加え、顔や手足等が自分の思いとは関係な
  く動いてしまうことがあり、自分の意思を伝えにくい方もいる。

 2) コミュニケ―ション手段

  ・ 意思伝達装置

・ 静かな環境でゆっくり短く話す。

・ わずかな身体の動きを感知するスイッチなどにより操作さ
  れ、操作者の意思等をディスプレィへの文字の表示などによ
  り表すための装置。

 3) 配慮の例

・ 車椅子を利用している場合、立った姿勢で対応されると上から見下されているよう
  な印象を持ち、心理的に不安になることがあるので、かがんで同じ目線となって話す
  ようにする。

・ 書類等への記載を依頼する際には、不随意筋運動のため記載が困難な方のため、バ
  インダ―等を用意する。

・ 機器を使用する方のために電源を用意する。

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7 知的障がい

知的障がいは、おおむね18歳までの発達期に知的な機能の発達に障がいがあらわれ、日常生活を送るうえで何らかの支援が必要な状態です。

話の内容をうまく理解できない、日常生活の動作に介助を要する、読み書きや計算が難しいなど、障がいの状態は様々です。

 1) 主な特徴

・ 複雑な話や抽象的な概念を理解しにくい方もいる。

・ 人に尋ねたり、自分の意思を言うことが苦手な方もいる。

・ 漢字の読み書きや計算が苦手な方もいる。

・ 一つの行動に執着したり、同じ質問を繰り返す方もいる。

・ 未経験のできごと、急な状況変化に対応することが難しい方もいる。

 2) コミュニケ―ション手段

  ・ コミュニケ―ション支援ボード

指さししてコミュニケ―ションするため、絵・図や簡易な日本語を記入したボード。

  ・ るび振り

漢字やカタカナ、アルファベットなどにふりがなをふる。

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 3) 配慮の例

・ 一度にたくさんのことを言われると混乱することがあるので、短い文章で「ゆっく
  り」「丁寧に」「繰り返し」説明して内容が理解されたことを確認しながら対応す
  る。

・ 抽象的な言葉を避け、具体的に分かりやすく説明する。

・ お知らせや資料等を作成する際は、文章が理解することが困難な方むけに内容を要
  約したり「分かりやすい版」、漢字カタカナ、アルフアベットを読むことが困難な方
  むけに「るび振り版」の資料を作成する。

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8 発達障がい

発達障がいとは、自閉症などの広汎性発達障がい、注意欠陥多動性障がい、学習障がいなどを総称した名称であり、脳機能の発達が関係する生まれつきの障がいにより、他の人とのコミュニケーションなどに困難が生じている状態です。

発達障がいのある方の中には、優れた能力を発揮している方もいて、周りからみて障がいがあることが分かりにくい方もいます。

 1) 主な特徴

・ 相手の言葉を繰り返すときは、内容を理解できていないことがある。

・ 遠回しの言い方やあいまいな表現は理解しにくい。

・ 相手の表情・態度やその場の雰囲気を読み取ることが苦手な方もいる。

・ 年齢相応の社会性が身に付いていない方もいる。

・ 関心のあることを一方的に話す方もいる。

 2) 配慮の例

・ 言葉だけではなく、実物や絵、身振りなどを交えて伝える。

・ 会話をする際には、落ち着いた環境を用意する。

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9 精神障がい

精神障害とは、うつ病などの気分(感情)障がいや統合失調症に代表される精神疾患により、不安や不眠、幻覚や妄想などの精神症状や身体症状が現れている状態です。

精神障害と言っても種類や症状は様々であり、脳の病気の「てんかん」なども精神障害に含まれます。

 1) 主な特徴

・ ストレスに弱く、疲れやすい方が多い。

・ 人と対面することや、対人関係、コミュニケーションが苦手な方もいる。

・ 外見からは障がいがあることが分かりにくく、理解されずに孤立している方もい
  る。

・ 障がいのことを他人に知られたくないと思っている方もいる。

・ 若年期の発病のため社会生活に慣れていない方もいる。

・ 同じ質問を繰り返したり、つじつまの合わないことを話してしまう方もいる。

 2) 配慮の例

・ 一度にたくさんのことを言われると混乱することがあるので、ゆっくり、丁寧にわ
  かりやすく説明する。

・ おだやかな口調で、相手に考えてもらう余裕や安心感を与える対応を心掛けるよう
  にする

・ 曖昧な表現は避けるようにする。

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10 ヘルプマークとヘルプカード

札幌市は、外見からは障がいがあることが分からない方などに対し、札幌市民全体で合理的配慮を提供しやすい環境を作っていくため、ヘルプマーク・ヘルプカードを導入します。

これにより、援助や配慮を必要としている方々への市民理解が深められ、支援の輪がさらに広がることを期待しており、札幌市が目指す「心豊かにつながる共生のまち」の実現に向けた新たな取組になるものと考えられます。

 1) ヘルプマーク

周囲の方々に援助や配慮が必要なことを知らせることができるストラップ型のマークです。見かけたら思いやりのある行動をお願いします。

  対象となる方(例)

義足や人工関節を使用している方、内部障がいや難病の方、妊娠初期の方、その他援助や配慮を必要とする方などです。

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 2) ヘルプカード

緊急連絡先や必要な支援内容などが記載でき、障がいのある方などが普段から身に着けておくことで、日常場面で困ったとき、緊急時、災害時などに、周囲の援助や配慮をお願いしやすくするカードです。

二つ折り、両面で、財布などに入れられる大きさです(縦55mm、横85mm)。

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※ 加齢も障害では

小学校児童の通学指導をしている後期高齢者で、小中学校の勤務経験があるため子どもたちの模範とならなければと若い頃から交通ルールを守ってきたが、最近は加齢も障害のひとつではないかと思うようになった。とにかく呆れるような高齢者の行為が目立つ。

車の運転免許証を返納する前に感じたことは、信号のない交差点を渡る高齢者は右折車や左折車の存在を意識しようとせずず、車が止まってくれると思い込んでいる。足元を見ているのは分かるが、左右の車をまるで気にせず進行方向も見ていない。

幹線道路へ生活道路から出てくる自転車や乗用車の運転手は、高齢のおじさんとおばさんは進行方向しか見ていない。気付いて徐行していたが、車のボンネットをかすめるように走り去った自転車のおばさんに、思い切りブレーキを踏んだこともあった。

信号が黄色に変わってから平然と渡り始めるおじいちゃんや、みんなで渡れば怖くないと大声で話しながら交差点へ入ってくるおばちゃんたち。車が汚れるので引き殺す気になれなかったが、さっさとあの世へ行ってくれと思ったこともあった。

加齢と共にわがままになるのだろうか、高齢者の自分本位の行動が目立つ。自分の歩行速度くらいは分かりそうだが、渡りきれなければ中央分離帯で一息入れてからでも良さそうなものを、赤信号になってものんびり歩いているおばあちゃんもいる。

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夜は絶対に運転を避けていたが、やむを得ず薄暮のときに運転していると、交差点のない道路を暗い色の服装でのんびり渡るおじいちゃんに驚かされた。そばまで近づいて止まると、文句あるかというような表情で睨みつけている。

平成30年の交通事故死者数は20人中12人が高齢者で全体の六割りを締めている。平成27年以降は高齢者の死亡が全体の5割以上と高い割合が続いている。12人中10人が歩行中の事故で、その多くが16時以降の夕方から深夜にかけてに集中している。

一時期流行した「ゆっくり走ろう北海道」とか「狭い日本そんなに急いでどこへ行く」などの標語もあったが、交差点を渡る時には左右を確認したらできるだけ早く渡ることが肝心である。但し、転ぶと危険なので走る必要はない。

高齢者ばかりではないが、小学校児童の通学指導中に信号が黄色に変わったのに若いお嬢さんが駆け足で渡り始めたり、若い男性も信号の色が変わってから駆け抜けていくこともある。残念なこの人たちは渡り終えるまで持ってくれるのが当然と言う表情である。

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謝辞:文中に掲載しました図表類は、札幌市の保健福祉局障がい保健福祉部障がい福祉課の資料から転載しました。ありがとうございます。