7 体質改善へ向けて
医学博士が書かれた一般人向けの様々な書籍を購入し、腎臓に負担をかけないようにしながら胆嚢と大腸の症状に注意し、胃と小腸の免疫活動を援助し、健康体になる方法を探し求めてこれぞというものを試し始めました。
すべてを一度に始めたわけではありません。飽きるのを防止するためゆっくりと少しずつ、2~3週間後に一つが身に付いたら次の方法を追加するようにしました。
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7-1 食事の基本を守る
7-1-1 偏らない食事
帝京大学薬学部物理化学講座薬品分析学教室の金子希代子教授の検査データーのおかげで、プリン体の多い食品が分かりました。にぼし、かつお節4、鶏レバー、イワシの干物などはプリン体が格段に多い食品となります。
動物の内臓や魚の干物などはプリン体の含有量が多く、痛風などのリスクを高めると考えられます。しかし、鶏レバーやイワシの干物などを、調理もせずにそのままの状態で1回に100gを食べることはありません。焼肉や干魚を毎日食べず、偏りのある食事を避けてバランスを保てば問題はないと思われます。
乾燥大豆や納豆、ブロッコリースプラウトやほうれん草の生の芽にもプリン体が多く含まれますが、野菜に含まれるプリン体は痛風のリスクを高めないという研究結果が発表されていました。
Choi HK; Atkinson K; Karlson EW; Willett W; Curhan G. Purine-rich foods, dairy and protein intake, and the risk of gout in men.(プリン体の豊富な食品、酪農およびタンパク質摂取量と男性の痛風の危険性。) NEJM. 2004 11;350:1093-103
moderate intake of purine-rich vegetables or protein is not associated with an increased risk of gout.(プリン体の豊富な野菜またはタンパク質の適度な摂取量は、痛風の増加したリスクと関係していません。)
理想的な栄養バランスは、1日の摂取エネルギーの50~60%を炭水化物から、15~20%をタンパク質から、残り20~30%を脂質から摂取するのがよいとされています。入院しているわけではないので神経質にならずに1日3食や一週間の中で調整しています。
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7-1-2 塩分摂取量は削減
理想の塩分摂取量は1日7g以下ですが、国が示している塩分の摂取量は1日10g、日本人の1日の塩分摂取量は13gと言われます。腎臓に負担がかかり機能低下を招く恐れがあり、厚生労働省が「高血圧を防ぐ食事」で示す塩分摂取量を参考に、塩辛い食品や塩分の多いスナック菓子などをさけて減塩対策を始めました。
毎朝おひたしにかけていた醤油を止めて、唐辛子調味料(沖縄のこーれーぐーす)に変えました。インスタントはもちろん外食の時でも、1杯の塩分が8~9gあるラーメンは月1度以下に減らし、塩分の半分以上を占めるというスープは残します。そばやうどんの汁も飲みません。
薄味にすれば食品自体が持っている自然の味が引き出され、慣れてくると塩分がそれほど必要なくなります。また、酢には脂肪燃焼効果を高めて溜まりにくくする働きがあり、体をアルカリ性に保ち利尿作用を促してむくみを解消させるので、酢の物を忘れないようにしています。
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7-1-3 急がずよく噛む
食物をよく噛むと、中脳の咀しゃく中枢が刺激されてヒスタミンと呼ばれるホルモンが分泌されます。ヒスタミンは満腹中枢を刺激する働きがあり、少ない食事量でも満腹感を感じるようになり食事量を抑えることができます。
噛めば噛むほどヒスタミンの分泌量が増え、交感神経を活発に働かせて内臓脂肪の分解を促進する働きがあるそうです。咀しゃく中枢が刺激されると、脂肪細胞も刺激されてレプチンと呼ばれる物質が分泌されます。
レプチンにも食欲を抑えてエネルギー消費を促す働きがあるそうです。よく噛むという行為は過剰な食欲を抑え、内臓脂肪の分解を促進してエネルギー消費を促すことになり、内臓脂肪の分解と蓄積予防に大きな効果を発揮すると言われています。
始めたときは中々できませんが、一口で食べる量を小さじ1杯程度にして30~50回以上噛むように心がけています。
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7-1-4 オリーブオイル
動物性脂肪を避けても植物性の油は必要で、ビタミンは水に溶けるもの(水溶性)と油に溶けるもの(脂溶性)があります。水溶性ビタミンはビタミンB・Cなどで水分を伴う食事で吸収され、ビタミンA・D・E・Kなどの脂溶性ビタミンは油に溶けて吸収されますが、溶ける油が少ないと吸収されにくくなります。植物油はビタミンEの重要な供給源で日本人は約30%を植物油から摂取していると言われます。
オリーブ油は主成分としてオレイン酸を70~80%含み、血中の悪玉コレステロールを下げる働きがあります。パルミチン酸、リノール酸などの不飽和脂肪酸も含まれ、ビタミンEをはじめとする各種ビタミン・マグネシウム・カリウム・ナトリウムなどのミネラル類がバランスよく含まれているそうです。
聖路加国際病院(せいろかこくさいびょういん)の日野原重明理事長が、テレビ番組の中で「血圧と中性脂肪が高いので新鮮なジュースに小さじ一杯のオリーブオイルを加えて毎朝飲んで」いらしたのを見ました。
百歳を超えて活躍されている方にあやかろうと、250mlのオリーブオイルを購入して毎朝計量スプーンの小で飲んでいましたが、2014年6月から計量スプーンの中で一杯を毎朝飲み始めました。
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7-1-5 乳酸菌の摂取
60代に入って体に良いという宣伝につられ、スーパーで安売りされているヨーグルトを購入して食べ始めました。おいしいとは感じられませんが、400gを3日間で食べきり毎日欠かさずに続けています。
ヨーグルトの乳酸菌は胃酸や胆汁で死滅しますが、乳酸菌のからだを構成している物質はエサとなって善玉菌を増殖させ活性化させる働きがあります。悪玉菌によって生成した有害な物質を中和する働きもあり、腸内の免疫細胞を活性化させてウイルス感染やガン細胞発生を抑制するといった予防効果もあるそうです。
しかし、乳酸菌は体質やそのときの腸の状況などにより、その人の腸に合う菌と合わない菌があることも分かってきました。自分の腸に合った乳酸菌を食べていると便通がよくなったり、体調がよくなったりなど体の変化を実感できるそうですが、適していない乳酸菌を食べていても乳脂肪の過剰摂取になるだけです。1つの商品を、1日200gを目安に1~2週間程度食べ続けると体に合うかどうかがわかると言われます。
これまでは、安売りされているヨーグルトを食べていました。昨年から一種類に決め、明治のブルガリアヨーグルト「ブルガリア菌2038株+サーモフィラス菌1131株」を連続で1年以上食べましたが体調に変化はありません。
ナチュレ恵「ラクトバチルス・ガセリSBT2055株+ビフィズス菌」を半年以上連続で食べましたが、体調に変化は感じられません。森永ビヒダスヨーグルト「ビフィズス菌BB536」を食べ始めて一ヶ月以上が経過すると泥状便からやや軟らかい便に変わりました。私の腸に合ったのでしょう。続けるようにしています。
納豆の納豆菌も小腸内の機能を助けるというので、週二回は食通の魯山人が勧めたように90回以上かき混ぜてから食べています。酒粕の酵母菌も小腸の免疫を活性化させると冬期間は粕酒にして飲んでいました。酒粕は発酵によって出来たビタミンやアミノ酸が多い「栄養食品」でコレステロールを下げる効果が確認されています。
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7-2 水分の摂取
生きるために水は必要不可欠です。栄養物やホルモン類は水に溶かされ、体全体へ運搬するにも血液中の水が使われています。体温を一定に保つ役割も、水が果たしています。
成人は1日に体重1kg当たり50mlの水分が必要となります。体重70kgの成人は1日に50ml×70kg=3,500mlの水分が必要となる計算です。体内で脂肪や糖質などの栄養素が燃焼することで発生する水分(代謝水)が約500ml、食事により吸収される水分が約1.200mlのため、残りの1,800mlは直接口から摂取しなければなりません。
胃が一度に吸収できる水分の量は200~280mlで、1時間当たり800ml程度といわれます。一度に多量の水を飲むと体内を通過するだけ尿酸を溶かすことはできず、200ml程度の水分を数回に分けて飲むと吸収率が高まります。
カナダで痛風と食事の関係を研究されている世界的に有名な Hyon K. Choi博士と仲間の研究者が、痛風の症状がない40~75歳の男性45,869名を対象に1988年から1994年にかけて調査した結果をリウマチ学会誌に発表しました。
コーヒーを1日に4~5杯飲んでいた人が痛風になる確率は、他に比べて40%も低かったという結果が出ています。コーヒーは安全な飲み物です。スポーツドリンクなどのアルカリ飲料の多くは、ほとんど塩水に等しいほど塩分が豊富です。
コーラやサイダー、缶コーヒーなどは大量の砂糖が使われ糖分の過剰摂取になります。ジュースが飲みたいときは100%の果汁ジュースにすべきでも、果糖の取り過ぎも危険です。
水道水がもっとも安くて安心です。起床時に真水を200ml飲んで小腸を目覚めさせます。1日にコーヒーと日本茶は4杯ずつで1,600mlを飲んでいます。
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7-3 ストレスと飲酒
ストレスを受けるとエネルギーを消費して尿酸値を上昇させ、脱水傾向が現れて尿酸の排泄が抑制されると言われています。ストレスは避けて通れませんが、時間に追われるのではなく、すべて前倒しで物事を進める工夫で軽減できます。
経験上、いやな仕事から片付けると気持ちが楽になり、軽い運動はストレスを発散させてくれます。アルコールは尿酸値を上げる働きがあり、腎臓から尿酸の排泄を抑制して痛風のリスクを高めるとされますが、適量のお酒を飲む習慣は生活習慣病による死亡率の低下につながることが知られています。
「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン(第2版)」で尿酸値を上げない許容量を、ビールは中ビン1本(500ml)、ウイスキーは60ml、日本酒は180ml程度としています。
退職日から一年間は中性脂肪を落とす目的で断酒しました。その後は、メルシャンンの赤ワイン「ボン・ルージュ(ミディアムボディ)」を一週間に750ml(1日おきにワイングラス1杯半)飲み干しています。
多くてもひと月に1度ですが、飲酒量が少ないというストレス解消のため、個室カラオケでプリン体が多いというビールを中ジョッキに一杯と日本酒を二合、泡盛一合をお湯割りで3時間半以上かけてなめています。
元鹿児島大学病院長の納(おさめ)医学博士は、自らの体を実験台に痛風を克服した体験を『痛風はビールを飲みながらでも治る!(小学館文庫)』に発表されました。尿酸を排出させるために利尿効果のあるビールを飲むという発想ですが、真似して逆効果が生まれても責任は取ってもらえません。
しかし、最近は「ビールや青魚はプリン体が多いので避けてください。」と言われなくなりました。2005年の第49回日本リウマチ学会第14回国際リウマチシンポジウムで、「ウイスキーの適量飲酒は、血中の尿酸値、血糖値、インスリン値は上昇せず、血中尿酸の尿中への排出を促進させる作用がある」という研究発表が行われました。
蒸溜酒は尿酸や糖代謝への影響が少ないとしていますが、酒造メーカーが共同研究に加わっています。医薬品メーカーですらデータを改ざんしていたこともあり、信じるか信じないかはあなた次第です。
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7-4 免疫力を上げる
自律神経のバランスとホルモンバランスが崩れることで免疫力は落ちると言われます。自律神経である交感神経と副交感神経が交互にバランスを取り、体外から侵入してくるばい菌やウイルスから体を守っています。体を構成している細胞が痛手を受けると副腎からコルチゾールというホルモンが出て細胞の痛手を回復させます。
岡本裕医学博士は著書「一生薬がいらない体のつくり方(三笠書房)」で、免疫力を上げる方法を次のように述べています。
免疫力を簡単に上げる方法をお教えしましょう。本当に簡単です。手の指の爪をもむだけなのです。(中略)両手・両足の各指の爪の生え際を、親指と人差し指ではさみ、少し痛みを感じるくらいの強さでもみます。(中略)時間は各指10秒ずつくらい、回数は1日に10回くらいを目安に行うといいでしょう。手・足の両方とも行うのが理想的ですが仕事の合間などに行うのであれば、手だけでもかまいません。(128~129ページ)
自律神経の切り替わりのバランス、リズムを整えるのが爪もみ療法です。両手・両足の爪の生え際には自律神経のツボ(治療ポイント)があります。これをまんべんなく刺激することで、自律神経が働くバランスやリズムを整えることができるのです。(130ページ)
爪もみ療法は簡単なので、両手指と両足指の爪の生え際を親指と人差し指で10回ほど少し痛みを感じるくらいの強さで揉みます。朝起きてから夕食までの間に、気が付いたときは揉むようにしています。
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7-5 低体温の改善
風邪が治って2~3日後に、片づけ忘れた体温計で測ると平熱が35.1度です。そんな馬鹿な。二十代のころの平熱は37度でしたが、何度測り直しても同じです。スポーツジム通いをやめたので、筋肉が落ちて体温が上がらないようになったのかもしれません。
低体温になると自律神経のバランスとホルモンバランスが崩れ、この二つの機能が正常に働くことは難しくなります。齋藤真嗣医学博士は著書「体温を上げると健康になる(サンマーク出版)」で次のように述べています。
じつはいま、平熱が36度以下という「低体温」の人がとても増えています。低体温は、体にとってとても危険な状態です。低体温は、放っておくと、さまざまな病気を招くとても危険な状態です。(2ページ)
健康な人の平熱は36.8度±0.34度、つまり36.5度~37.1度の間が健康体の体温です。((中略))ですから、もしあなたの平熱が健康体温の範囲を下回っていたら、それは体からの危険信号だと思ってください。(3ページ)
20000年の師走からマンションの玄関前と道路を除雪して軽い汗を流しています。管理組合の理事長だったので、災害時の避難路確保が目的ではじめましたが同調者はいません。退職後は、週に一度後輩に誘われたパークゴルフで1日に1万5千歩以上を歩き、平日は週に二回ほど散歩をするようにしています。
体温と基礎代謝は正比例の関係にあります。これは基礎代謝の多くが体温維持に使われているからです。同じ年ごろ、同じ体型、同じ環境では、体温の高い人のほうが基礎代謝は多く、体温が低い人ほど基礎代謝は少なくなります。(61ページ)
筋肉量と基礎代謝量は、体温と基礎代謝と同じく正比例の関係にあります。なぜなら、私たちの体の中で「熱(=体温)」をもっとも多くつくりだしているのが筋肉だからです。(62ページ)
体重が増えるといままでの努力は水の泡です。2013年の師走から徐々に回数を増やして、毎日スクワットを30回、腕立て伏せを20回できるようにしました。この効果でやっと36.33度になりましたが、37.0度まではまだまだ遠い旅路です。
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