1 整形外科医の診断
2011年の春、歩いているときに両太腿のだるさを感じました。しだいに痛痒さが感じられるようになり、歩くことや立ち続けることがつらくなってきました。夫婦で買い物に行くと、太腿がしびれて妻の歩行速度について行けず、頻繁に腰を曲げた状態で休むとしびれが治りました。
椅子に腰を掛けているときや寝ているときは感じませんが、直立した状態のときだけ太腿にしびれを感じます。むかしはよく見かけることがあった老人のように、腰を曲げた状態で歩くとしびれを感じないのです。
独身時代と結婚してからの二度、ぎっくり腰と呼ばれる椎間板ヘルニアを経験していますが、腰を下ろさずに重いものを持ち上げることはなく、前かがみになっても痛みは感じません。しかし、しだいに太腿のしびれが強くなり、歩行時は脂汗がにじみ出して10m毎に休まなければならなくなってきました。
整形外科へ行くと、血液検査とレントゲン検査が行われました。医師はレントゲン写真を見ながら「脊柱管狭窄症ですね。歩けなくなったら手術をしますから来てください」といい、痛み止めの注射も鎮痛薬も症状緩和方法の説明もありません。