はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第23章 マンションツアー

マンションツアーは、自分の財産である建物がどのような状態か自分の目で確かめるのが目的です。自分の目で確かめていなければ的確な質問や修繕方法の説明を求めることは不可能です。事前に点検して視点をお知らせしてからツアーを実施しました。

1 修繕委員を委嘱

2000(平成12)年7月末、定期総会後の新旧理事引き継ぎで第8代目の理事長に選出されました。マンションは築後8年目に入っているのでそろそろ大規模修繕の準備をする時期に当たります。しかし、マンション管理や修繕に関してはまったくの素人でわからないことばかりです。

2000(平成12)年12月27日の理事会報第73号で修繕計画作成委員会設置をお知らせしました。

しがみついている最後のバブル(泡)がはじけかけている時期に、私達はできたばかりのマンションを購入しました。新しい建物をいつまでも美しく使えるようにと、毎年のように破損する風除室入口扉の格子を補修し4年目毎に外壁の亀裂タイルを交換してきました。ルーフドレンの清掃や駐車場隣接部分のアスファルト補修、違法駐車の撤去や屋上の草むしりなど、見えるところはできるだけすぐに補修してきましたが、これからは見えないところも補修しなければなりません。

素人考えですが、まずは屋上の防水工事と給配水管の交換が必要と思われます。現在の屋上は保障期間12年というアスファルト簡易防水です。保障期間が切れたらすぐ雨漏りするわけではありませんが、放置しておくと屋上に亀裂ができて雨水がしみこみ易くなります。コンクリート内部の鉄筋をつたった水は、どの階のどの戸室へ染み出すかわかりません。最上階で雨漏りがなくても、他の階へ染み出したというテレビ番組をみたこともあります。

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給水管は8~12年に一度、交換しなければならないと聞いています。給水管内部に付着したミズアカは水道水を濁らせるようになるからです。赤水といわれる現象が起ると調理品の味は損なわれ、健康にも悪影響があると聞いています。さらに、配水管になるともっと深刻です。流しや風呂の排水だけではなく、汚水も流れ落ちますから管の内壁は汚れています。汚れているところにバクテリアが増殖し、バクテリアが作る物質は糊状となって汚れを繋ぎ止めていきます。(中略)ほっておくと汚水はいつどの階へ漏れ出すかわかりません。

私たちはすでに大規模修繕を計画する時期がきていると感じています。何から手をつけるか、何をどうするか、そのための費用はいくらかかるのか、どのようにして費用を調達するのか、その後はどうしなければならないのかを考えなければなりません。販売会社が、建築会社が、管理会社がメンテナンスをしてくれるわけではありません。私たちのマンションは、区分所有者である私たち自信が守らなければならないのです

手遅れにならないうちに理事会は原案を作成するための「修繕計画策定委員会」を設置します。理事会で選出されました委員の方々へ明日委任状を送付いたします。ご多忙のなか恐縮ですが、委員の皆様には快くお引き受けくださいますようお願い申し上げます。委員以外の皆様方にも情報提供などのご協力をお願いいたします。

修繕計画策定委員会の委員を4名に委嘱しましたが、顔合わせの会議以降は1人2人と参加者が減り始めました。長期修繕計画の事前検討会に参加したのは1名のみで、毎回参加している理事達も説明を聞いているだけでご意見はありません。

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2 修繕積立金が不足

2001(平成13)年2月9日の理事会報第77号で「講師をお招きして勉強会を開催」をお知らせしました。

マンションの「長期修繕計画策定と修繕積立金算出」は北海道マンション管理組合連合会の相談員である一級建築施工管理技士に講師をお願いいたしました。本来は、お届けしたマンションの図面と外観の目視結果を元に計画の策定と費用の算出を行い、全体会でその結果を区分所有者へ説明することが受託内容ということでした。今回は、建築後8年目で積立金もわずかという現状から、専門家より直接おはなしをいただいて修繕計画に関する全員の共通理解を得たいと少々わがままを云いました。

マンションの様々な修繕や長期修繕計画に携わられる専門家は、その経験から修繕をどのように考えておられるのかをご説明いただきます。そのうえで私たちは、区分所有者の共同財産である建物の維持や管理、保全や修繕についてどのように考えていかなければならないのか。マンション管理組合が果たす役割とはなにか。個人としてなにをしなければならないのか。それぞれがしなければならないことは何かを話し合いたいと願っています。

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2001(平成13)年3月11日の理事会報第79号で「長期修繕計画勉強会の概要」をお知らせしました。

時ならぬ雪が降りしきる2月25日の正午すぎに、北海道マンション管理組合連合会相談員の一級建築施工管理技士がお見えになりました。(中略)「修繕積立金はいくらですか。」「平成12年度総会議案書の特別会計収支決算書では、45,540円になっています。」「ああ、45万円ですか。」「いいえ、4万5千円です。」「なんですか、その金額は。一戸当たりですか」「いいえ、全戸室の年額です。資産は、国債が630万と積立保険が460万の、1,100万ほどあります。」「その、4万5千円って、45万円じゃないんですか。大規模修繕費用は1平方メートル当たり6~7万円というのが相場ですから、現在の積立金の額では一戸あたりで換算すると200万円の一時金が必要という計算になりますよ。」

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一級建築管理施工技士に依頼した「長期修繕計画」が届き、4月29日に長期修繕計画の説明会を開催しました。大まかな数字の意味が分からず積算根拠を質問すると、具体的な内容説明は長期修繕計画作成費用に含まれていないとおっしゃり驚きました。

2001(平成13)年5月6日の理事会報第85号で「長期修繕計画勉強会の結果」をお知らせしました。

好天で迎えたみどりの日の午後、北海道マンション管理組合連合会の一級建築管理施工技士をお迎えして長期修繕計画の説明会を開催しました。共通仮設の400万円の内訳は、現場詰所仮設費・資材置場仮設費・人件費・清掃費が含まれています。外壁タイルの1千3百8万円の中には、全タイル面積1.275平方メートルの5%に当たる90平方メートルのタイル代が含まれていることなど、専門的なおはなしを伺いました。

一階のお宅の共用部バルコニーを事前に調査しました。各階の支柱付け根に縦のひびが入っています。一階のフェンスの付け根を調査用ハンマーで打診するとボコボコという音がします。「雨水が浸透してコンクリートを溶かし、アルミの支柱を差し込んでいる基礎の鉄骨はさびて細くなっていると思われます。これは大変危険なので、東棟と西棟の中間に当たる部分のフェンスに天井から床までの補強材を入れる工事が必要でしょう。大規模修繕時期までは待てない状態になっています。」との指摘に、参加者は息を呑みました。

講師が退席されたあと、管理会社の一級建築士より「大規模修繕の時期が築後15年目になっていますが、延ばせば延ばすほど建物の劣化は進行しますし、費用もその分かかります。10~12年目に実施されたほうが建物のためには最良ですし、大規模修繕にいくらかかるか見積もりを取って考えるのが現実的ではないでしょうか。2~3社ほど無料で見積もりをしてくれる会社がありますので依頼し、見積内容を見ながら納得いくように説明を受けて、その結果から修繕積立金月額を算出するほうが良いと思います。それまでのあいだは暫定的な額を集めてはいかがでしょう。」とのご意見を検討し、大規模修繕の見積もりを取ることをお願いしました。できあがるまでに相当の日数が必要なため、総会では現在の長期修繕計画に基づいたキリの良い月額を提案することになります。

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3 建物のチェックは私達で

2001(平成13)年5月6日の理事会報第85号で「建物のチェックは私達で」をお知らせしました。

管理委託契約書の中に「外壁、屋上等の異常の有無」という点検項目がありますが、管理人さんからの連絡はなく、管理日誌に何の記録もなく、管理会社からは何の報告もありません。理事長も毎日巡視していませんから発見が遅れ、進行しすぎた鉄製扉の金属腐食は残念ながら高額な修繕費が必要になりました。

支出抑制による費用捻出の話し合いのなかで、管理会社から管理委託契約書の内容について次のような説明がありました。「管理委託契約書の業務内容は、契約書にはこのように書きなさいという指導があるので、標準的な内容を網羅したものです。すべてはできないし、やるとすれば費用もかかります」。

私たちはマンションの購入契約をするときに、管理会社の見積書や業務内容を検討したわけではありません。請求されるままにお金を払い、管理委託契約書にかかれていることは当然やってくれるものと盲信しました。管理委託内容を個々の業務別にどうなっているのか確認しましょう。そして一覧表をつくれば、自分たちが何をなすべきか見えてきます。

管理会社も入居が終わって一段落した頃に、マンション管理は自分たちでするものですよ、管理会社のやることはここまでですよという説明会をもってくれればよかったのです。そうすれば不信感を持たれなくてもすみますし、信頼がいっそう深まったはずなのです

このままでは建物の劣化を食い止めることができません。自分たちの目で点検するほうが確実ではないでしょうか。

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4 寺地建築士との出会い

2001(平成13)年2月19日の理事会報第78号で「インターネットで拾ったマンション管理組合奮闘記」をお知らせしました。

インターネットで北海道マンション管理組合連合会の情報を見ようとしていたら、「マンション管理組合からの発信・熊本版」というホームページがありました。「九州・熊本からの発信です。経験者のみわかる(経験者しかわからない^^;)全くのシロウト管理組合役員の体験記。悪戦苦闘を綴った個人ページです。どうぞよろしく!」という書き出しに引き込まれてしまいました。

関連ホームページで紹介しているリンクに「札幌発 マンション大規模修繕全然記録」と題した、寺地信義一級建築士の主宰するウェブページを発見しました。「私たちのマンションのあゆみ」を読ませていただき、感想をメールで送りました。マンションの見学に訪れた寺地一級建築士(以下、「寺地建築士」という。)に、問われるままこれまでの活動をお話ししました。

初代の理事長に選出された1992(平成4)年度は、掛捨ての損害保険からマンション修繕費用積立保険に切り替えました。この結果、5年分の保険料5,752,880円を支払い、満期返戻金は6,728,000円で受取利息は988,981円となりました。

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不具合アンケートと情報交換会で意見を集約して専有部の手直しを実現し、除雪機が損傷させた外壁や縁石の調査と補修依頼に明け暮れました。また、管理費月額10,900円を4,000円増額して14,900円とし、翌年度から適用としました。

第4代目の理事長に選出された1996(平成8)年度は、外壁タイルのひび割れを発見して張替工事を実施しました。ドレンが詰まって屋上がプール状態となったので、ドレンの目皿を交換して排水管の高圧洗浄を行い、屋上に生えていた雑草を一掃しました。

マンションは区分所有者一人ひとりの財産です。痛みがひどくならないうちに憂いを取り除くべきです。みんなの意見を一致させて自らの財産を自らの手で守るべきです。私は住んでいるマンションという建物がいとおしい。汚れたらきれいにしてあげたい、傷ついたら薬を塗り早く治れと包帯を巻いてあげたい。いつまでも若さを保ち、帰宅する人々をご苦労様と迎えてほしいのです。

問題解決の前提となる考え方などをお話してお誘いを受け、2001年(平成13)年の7月から北海道マンション問題相互支援ネットワーク(略称「相互支援ネット」)の仲間に入れていただきました。

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5 貴重で重要な情報

相互支援ネットの仲間は私を含めて10名でしたが、全員が一堂に会したのは一度もありません。それぞれが仕事をもたれ、居住しているマンション管理組合の理事長や修繕委員長をされていました。参加された方々がマンションで対処した問題解決方法をお聞きすると、目からうろこが落ちるようで感激しました。

2002(平成14)年2月に開催された相互支援ネット主催の「みんなで学ぶマンション講座、知って得するエレベーター」のテキストをパソコンでまとめる作業をしました。仲間が手分けして調査した札幌市内のマンション42棟のエレベーター保守料金を集計するとうちのマンションの保守料金は高すぎると驚きました。

清田区の大規模マンション管理組合の修繕委員長より、地下受水槽室の天井配管から漏水があり受水槽の架台がサビていた。受水槽室は点検範囲に入っていないという管理会社の回答に憤慨されているお話を伺いました。帰宅した翌日、地下の受水槽室を調べると架台が真っ赤にサビているのを発見しました。

相互支援ネットの代表より「マンションツアー」をご紹介いただきました。代表が理事長をされているマンションでは、区分所有者を対象として年に1回、旅行会社の添乗員のように旗を持ってマンションの一階から屋上までの見学会を行っているそうです。自分の財産である建物がどのような状態か、自分の目で確かめるのが目的とおっしゃいます。

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6 腹をくくった提案

新年度の総会を迎えるに当たり決断せざるを得なくなりました。2001(平成13)年6月28日の理事会報第89号に「大規模修繕は平成15年度秋に実施」と「修繕積立金の値上げ」をお知らせしました。

大規模修繕時期を平成15年度と仮定し、二種類の長期修繕計画案と現時点での修繕見積書から、総額1千7百万円が必要と考えました。これまでの備蓄を差し引き、住宅金融公庫の融資基準積立金月額を参考に算出した修繕積立金額は、月額(7,944円×20戸)+(7,063円×1戸)です。これにエレベータ保守料の差額を加えると、約1万円を積立てることになります。

この月額なら築後11年目、突発的な出費や不測の事態を考慮しても、平成15年度の秋には大規模修繕ができます。放置すれば建物は傷んできますし、当然費用もかかるようになります。早めに手を打つのがベターと考えます。しかし、大規模修繕は特別決議となります。委任状を含めて4分の3の賛成が必要です。もちろん、反対される方のご意見も貴重です。反対せざるを得ない理由をお知らせいただければ、みんなで知恵を出し合い解決したいと思います。

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現在の年金生活者は2軒です。平成15年度には更に2軒増加します。高額な負担や一時金は、協力したくても生活を破壊します。不足額を穴埋めできるボーナスはないのです。提案した月額でいま決断するなら、ご理解とご協力を得られるのではないでしょうか。しかも、この月額は大規模な経済変動がない限り、第二期大規模修繕と第三期大規模修繕にも備えられるよう、綿密な計算をした額なのです。

この提案に賛成いただけますなら、これまでの経緯を知っている現在の役員は留任します。皆様方のご賛同を得られましたなら、大規模修繕完了時までボランティアでお手伝することを先日の理事会で確認しました。大規模修繕の実施が決まれば、月に一度は集会を開きます。進行状態を報告して、気づいたことを伺い、判断に迷うことなどを相談して、みんなで解決していきたいと考えています。

定期総会で、大規模修繕時期は建築後11年目に当たる平成15年秋(9月~11月)の実施が承認され、修繕積立金月額も原案通りに改定されて平成13年8月より実施が承認されました。また、新年度の役員改選で、大規模修繕完了時(平成15年度末)まで現在の役員は留任することが承認されました

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2001年(平成13)年7月5日の理事会報第90号で「定期総会終わる」をお知らせしました。

平成13年6月24日に開催された定期総会は、出席組合員13名、委任状6通、未連絡2名という結果でした。総会が終了して5日後に27日の消印がある手紙が届きました。封筒の裏にボールペンで文字がかかれています。「投函するのを忘れておりました。申し訳ございません」。

カバンの中に入れていたのでしょうか。はっと気づいたときに、総会は終わっている。でも、義務は履行しなければと封筒に裏書して投函される姿が目に浮かびます。大事にしすぎて忘れてしまうことがあります。忘れてしまって、いまだに思い出せないこともあります。

気づかれたあなたの誠意をたしかに受領しました。マンションを思い出してくださりありがとうございます。あなたが戻られるその日まで、力を合わせてしっかりマンションを守っています。

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7 マンションツアー実施

2002年(平成14)年5月12日の理事会報第115号で「マンションツアー雨天決行」をお知らせしました。自分の財産である建物がどのような状態か自分の目で確かめるのが目的です。

7-1 マンションツアーの要綱

ボランティアで企画しているというのに、天気予報はひとつも協力してくれないようです。雨が降ろうが吹雪こうが、他の日に時間が取れないため予定通り「マンションツアー」を実施します。10年に一度というチャンスですから、私たちの財産がどのような状態かを確かめましょう。共用部をひとつひとつ見て回りどこを修繕しなければならないか、多くの方々の目で確認しましょう。

どうせまかせきりだからと手抜きをしたり、知らないからやったことにして請求しようなどという工事を防止できるように、マンションツアーで工事の関係者がピリピリするだけの情報をつかみましょう。

・ 行事名   マンションツアー
・ 日時    平成14年5月12日 2時間程度 雨天決行
・ 集合時間  午前10時00分
・ 集合場所  西棟一階 管理員室前
・ 服装    軽快かつ汚れが気にならない服装、
        下半身はズボン又はスラックスを着用のこと。
・ 持ち物
   a. チェックリスト(修繕委員作成、ツアー用に平面図を添付)
   b. 筆記用具(ボールペンを推奨)
・ 案内    理事長(副理事長・理事・監事)
・ 案内補助  管理会社の担当者(新人の若い方がこられる予定。)
・ 記録方法  気づいたことをメモしてください。

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7-2 視点と問題点

ア. 西棟内

a. 管理人室   壁の汚れ、大きすぎる流し台(手洗いで良いはず)
b. 書庫     管理組合の財産文書保管状況確認
c. パイプスペース 給排水管とメーターの状況
d. 五階屋上   鉄部腐食(配管、排気管、扉下部と蝶番)、防水層、
 ルーフドレン
e. 階段室    換気扇、壁の亀裂と汚れ、はばきの汚れ、Pタイルの
 浮き、窓枠の清掃状態
f. エントランスホール  クリプトン照明、はばき位置の汚れ、Pタイ
 ルの浮き

イ. 西棟外

a. 西側玄関   クリプトン照明、外階段の浮いているタイル、エフロ
 レッセンス
b. 西側外壁   排気で壁面汚染、目地に空いている穴(気泡穴=雨水
 浸透の恐れ)、西側外壁のタイルは1列149枚で5階屋上まで293
 列、計39,809枚あります。このうち3,861枚を打診した結果
 は33枚、0,86%に当たるタイルが浮いていました。

ウ. 南面外

a. トランクルーム  多すぎる西棟側の照明消し忘れと施錠忘れの原因
 考察、管理用物置内の電気検診メーター(移設すべきでは)、保管され
 ている管理用物品
b. バルコニー    帯部亀裂、フェンスの付け根、除雪機の損傷痕、
 雨水管取り付け部エフェロレッセンス
c. 照明塔      除雪機の損傷痕(保険ですべて直すと言ったまま
 放置)
d. 駐車場とブロック塀  アスファルトの状態

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エ. 東棟

a. 五階屋上   鉄部腐食(配管、排気管、扉下部と蝶番)、防水層、
 ルーフドレン
b. 六階屋上   鉄部腐食(配管、排気管、扉下部と蝶番)、アンテナ(衛星放送・TV放送)、避雷針、エレベータ機械室鉄部腐食(換気口)、
 浮いている広範囲の接着不良タイル、タイルの亀裂、シーリング手抜工
 事部分、防水層立ち上がりの膨張、ルーフドレン
c. 階段室    換気扇、壁の亀裂と汚れ、はばきの汚れ、Pタイルの
 浮き、窓枠の清掃状態
d. エントランスホール  クリプトン照明、はばきの汚れ、Pタイルの
 浮き
e. パイプスペース    排水管の状況

オ. 北面外

a. 外壁      エフロレッセンス
b. 窓取り付け部  エフロレッセンス、シーリング不良個所、タイルの
 亀裂

カ. 自転車置き場など

a. 内部壁面  亀裂
b. 水槽室   鉄部腐食(水中ポンプ配管、給水配管類)
c. ポンプ室  鉄部腐食(配管)、モーターとポンプのオーバホール

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7-3 ツアーを終え

2002(平成14)年5月19日の理事会報第116号で「マンションツアー参加者8名、無数にあった要修繕個所」をお知らせしました。

ア. 防水層の異常

下の二枚の写真の中央の壁をご覧ください。コンクリートの壁を覆う防水幕が膨らんでいます。指で押すと引っ込みますが、離せば元通りに戻ります。まるで、中に水がたまっているような膨らみ具合と弾力のある感触です。

防水幕を抑えているステンレス板と防水幕の境目に施されたシーリングが劣化し、雨水が入ったのではないかと考えられます。水が浸透して抜けた空間に、現在は空気がたまっているようにも思えます。東西の五階と六階に同様な部分が多々ありますので、建築会社に診てもらうよう管理会社の担当者にお願いしました。

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左下の写真は屋上北側の壁と防水層です。よく見ると壁と防水層の間に隙間があります。この隙間は東西に7.2mほど連続し、隙間の巾はおよそ2cm程度です。北側の外壁がサイクリングロード側へ向かって倒れかけている、わけではありません。防水層の縮みによるのだそうです。

右の写真は屋上西側の壁と防水層の隙間です。幅1cm程度の隙間が断続して端から端まで続いています。

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以前からお話していました屋上防水層の状態をマンションツアー参加のみなさまに見ていただきました。左側の写真で6階屋上の全容をご覧ください。陰影を見ているとアスファルトの下に敷かれた防水シートにしわができているような感じがします。そして、ところどころに走っている亀裂を確認いただけると思います。

東西5階と6階の屋上に亀裂は無数にありますが、右下の写真はなかでも深いものを選んで掲載しました。寸法を表すA列5判手前のノートの横幅(長い部分)は15cmです。

四六時中直射日光に晒されているわけですから、劣化するのを食い止める方法はありません。これが10年保証という屋上防水の10年末の状態です。

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デジカメで撮影した50枚の写真をCDーROMに焼いて管理会社へ1枚贈呈し、調査に訪れるであろう建築会社の分も管理人室に用意しました。

右の写真はCDーROMに記録した中の一枚です。防水シートが屋上表面に出ている状態を撮りました。信じられますか、奥の壁をつたった雨水は防水シートの下へ流れ込むでしょうね。

5月16日夜、「建築会社と連携して屋上を重点に調査を行うことになりました。日程が決まりしだい連絡します。」と、管理会社の担当係長より対応状況をお知らせいただきました。

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イ. 声がでますか

右下の写真はシーリング不良部分で、当然雨水が入り込みます。壁のシーリング材の色が変わっているのは、雨水がそこに溜まっていたからでしょう。水を吸ったシーリング材がふやけているような感じがしますね。

左下の写真は仕上げが行われずに放置されている部分です。仕事をしたのは下請けか孫受けでしょう。費用を叩くにいいだけ叩いた結果なのでしょう、儲けも出ないような仕事をやらざるを得なくなった零細業者は、良心に反してここで手間賃を生み出した、のかもしれません。目を瞑らざるを得なかった監理者の気持ちも分かるような気がしますが、私たちにとっては大問題です。

右下の写真はエレベータ機械室への階段です。一段目の左右はこのように亀裂が入り、引っ張れば抜けてきそうな状態です。打診棒で叩くと、左壁のタイルはほとんど浮いていました。

各階の階段室に配管スペースがあり、金属製で両開きの大きな扉がついています。左下の写真は東棟5階の配管スペース扉内上部、ブロックの空間も含めて修繕が終わたはずの部分です。廊下側の表面は、変性シリコンを塗って取り繕われた痕跡が残っています。

発見したときに管理会社へでむいて説明し、専門家の診断を要請しました。マンションの建築会社へ保守点検のチェックを依頼し管理会社も現地視察を行ったそうです。その結果、「塗装面にのみ亀裂(クラック)が生じているようで、塗り下地やコンクリートまでには及んでいないもようである。見た目は悪いがこのままでも壁面の劣化は起こらないので、補修は建築一年後点検のさいに実施したい」との解答がありました。しかし、裏側は見ていなかったというのが現実です。

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ウ. ネジ切りの腐食

ネジ切り部分がつなぎの中に治まらず、外気にさらされています。きちんとねじ込んでいないのではなく、「面倒だから一回で仕事を終わらせようとした結果ですよ、ひどいですねぇ。」と寺地一級建築士が感想を残されました。

パイプシャフト内配管のほとんどは、外気に触れるネジきり部分の腐食が始まっています。また、受水槽のある場所は湿気が多いと言うのに、サビ止め塗装を忘れたのではと考え込みむほどサビている配管もありました。

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エ. その他

トランクルームの出入口内部には、エフェロレッセンスが床に現れたのか、塩をふいているのか分かりませんが、白粉状のものがありました。扉の隙間から吹き込んだ雨水が原因ではないかと思われます。

早朝に降った雨は、外壁のエフェロレッセンスを流したため目視での確認はほぼ不可能でしたが、外壁タイルの浮きと一階北側の外窓下にシーリングの劣化と不良状態を確認しました。

全ての写真を掲載したいのですが費用と時間に限界があります。なお、コンピュータの画面に自動的に表示される写真の入ったWindws版CD-ROMを回覧します。

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8 参加者皆無のツアー

2003(平成15)年5月18日の理事会報第136号で「マンションツアーの結果は良好」をお知らせしました。

5月11日(日)午前10時から、理事長・副理事長・理事と管理会社職員3名の計6名という寂しさで、第2回目のマンションツアーを実施しました。昨年撮影した写真を見ながら、破損がどの程度進行しているか、新たな破損箇所がないかを、約1時間40分程の時間をかけて調査しました。

この結果、外壁に数本の新たな亀裂が見られること、東側エレベーター機械室扉ノブが破損していること、屋上出入口の扉が変形して雨が吹き込みやすくなっていることなどを発見しました。機械室扉ノブの破損は、昨年も同様な状態であったことを思い出しましたが、居住者の出入りがないので問題はありません。屋上出入口扉は、隙間テープで目隠しすることで吹き込みを防止し、修理は大規模修繕時に検討することとしました。

2月に雪の積もった屋上を点検して問題なしという管理会社の報告書が届きましたが、これらについては一切触れられていません。

屋上の笠木と防水幕の隙間は、止めているネジが浮き上がっているのでシーリングが必要と強く感じました。ホームセンターなどからシリコンを含有していないシーリング材(寺地信義一級建築士のご指示)を購入し、役員が協力し合いながら塗布することにしました。命綱と安全ベルトがそろいしだいシーリング材を購入し、休暇の取れる曇り空の日に作業を行います。

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2004(平成16)年6月17日の理事会報第188号で「マンションツアーで要修理箇所を確認」をお知らせしました。

6月12日(土)午前10時、バルコニー面入居者点検アンケート最後の一枚を建築会社の一級建築施工管理技士にお渡ししました。アンケートで指摘を受けたのはルーフドレン管塗装の剥がれが二箇所、壁タイルのヒビ割れが一箇所という結果になりました。このうち、壁タイルのヒビ割れを指摘されたお宅のタイルは188枚にヒビ割れがあることが分っています。調査結果は危険な状態ではありませんのでご安心ください(理事会報第178号)。

マンションツアーに参加されたのは建築会社の一級建築施工管理技士、前理事のお二人で、新役員となられた方々が一人も参加されないのは意外でした。また15分が過ぎても管理会社の担当者が見えないので(午後1時にオーバーホールを着用して現れました)、六階屋上から4人で点検を始めました。

新たに補修が必要とされたのは避雷針を止めているボルトです。かなりの赤サビが見られるので、東棟と西棟共にそれぞれ4個の鉄製ボルトをステンレスボルトへの交換を依頼しました。後日電話で確かめると「管理会社にお願いして電気屋さんに発注してください。」と、管理会社も儲けるべきという話し振りなので中止しました。トランクルームの扉は開けた状態のときに突風であおられ、蝶番がゆがみんで調整も補修も不可能との判断でした。

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アンケートでバルコニー帯部と外壁の接点は点検結果が異常なしとありましたが、マンションツアーで確かめましたところ、参加者と建築会社の一級建築施工管理技士はほとんどが下から見ると水が吹き込んでも不思議でない異状な状態にあることを確認いたしました。大きな亀裂が入っている箇所もありますので帯部と外壁の接点はすべて補修することにいたします。階下へ水が入った場合は、上階の居住者が賠償責任を負うことになりますので、お互いの被害をくい止めるためも早めの補修が必要です。

補修工事は、作業員が住宅内部を通過しなければなりませんので、建築会社が工事希望日のアンケートを配付しますのでご協力をお願いいたします。アンケートに必要事項をご記入の上、必ず19日(土)までに理事長宅メールボックスへ投函をお願いします。期日の厳守をお願いいたします。

2006(平成18)年6月11日、平成18年度理事に内定している4名は5月19日に行われた管理会社の共用部点検報告書をみながら、マンションツアーが行われていない施設設備を点検しました。白樺の根やタンポポの根は防水層を簡単に突き破ることから、平成4年第一期の理事会は管理会社に雑草類を小さなうちに引き抜くよう要請していました。

二年前の6月にはなかった雑草が同水槽と砂利の隙間に生えて15cmにまで成長していました。2004(平成16)年度末に配布した「長期修繕計画書」に「外部鉄部のうち塔屋EV機械室などのスチールドアの発錆が著しかったので今後も定期調査を」としていますが、戸枠に20cmの亀裂とシールに穴数ヶ所が開いていました。

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9 大規模修繕へ向けて

2007(平成19)年6月の定期総会で、南面改修工事の当時と同様に大規模修繕が完了する平成22年度末まで、これまで計画を立ててきた方々にお願いするのが最善となり4名の役員(理事長・副理事長・理事・監事)は留任しました。

2007(平成19)年7月1日に第5回目として、理事会報第223号で「みんなで点検するマンションツアー」の実施をお知らせしました。

建物や設備の状態を自分の目で確かめるマンションツアーを行います。理事会の建物点検で問題があるとした、屋上防水層とアルミアングル押さえ、防水層を押さえる砂利やEV機械室の吸気ダンパー、排水管の緑青、各階廊下のPタイルと床や内壁の亀裂、ポンプ室受水槽を支える架台、破損した外壁タイルと駐車場表面などをご覧いただき、修繕が必要な箇所の共通認識を得るためのものです。屋上へ出ますので運動靴のように底が柔らかな靴でご参加ください。

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理事会報第223号に「大規模修繕計画策定のためのマンションツアー」と題した「視点と問題点」の一覧表を添付しました。

マンションツアー

9-1 視点と問題点、対応状況

ア. 東棟六階屋上

a. タイルの浮き(西棟用エレベータ棟屋階段) 9/26~10/1実施
b. 防水層の亀裂(西棟用エレベータ棟屋階段上り口) 8/7実施、東棟用
 EV階段左側補修
c. 隆起しているアルミアングル押さえネジと防水層の隙間コーティング 
 6/26実施
d. ドレン覆いのサビ落し塗装 6/30・8/18実施
e. 防水層の砂利固定工事必要状態 10/24実施
f. 破損している外壁タイル 9/26~10/1実施
g. アンテナの状態(本工事前の仮の処置) 7/12実施

イ. 東棟六階パイプ配管と廊下

a. 東棟テレビ共聴用ブースター(未交換) 9/21測定
b. 排水管の空気流入口 11/15~12/24給水設備大規模改修工事実施
c. 排水管の緑青と直結 11/15~12/24給水設備大規模改修工事実施
d. エレベータ周辺及び五階屋上出入口周辺の亀裂 経過観察中

ウ. 東棟五階屋上

a. 管理会社の未点検個所(劣化進行中) 11/5実施
b. 防水層のふくれ(水蒸気と判明) 経過観察中

ウ. 東棟一階

a. エフェロレッセンス(ホール内と風除室の発華現象) 経過観察中
b. 床タイルの浮き 経過観察中
c. 破損した扉の格子(平成12年度に145,425円で作り直し) 7/14実
 施

エ. 東側庭園

a. 三階住戸キッチン壁内の漏水音事故の原因 経過観察中。
   過去に北側と東側にでたエフェロレッセンスから四階接合部のコー
  キング劣化?
b. つつじの移植状態(エゾムラサキツツジの植え付けも考えては)
 6/19実施
c. 破損している外壁タイル 9/26~10/1実施

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オ. 駐車場

a. 表面の劣化状態と陥没箇所(全体で大中11箇所ある) 経過観察中
b. バルコニー下の排気金物の損傷 経過観察中
c. 照明塔二基の光拡散防止塗装の劣化 次年度実施
d. 駐車位置ラインの劣化と車止めの浮き防止 9/19実施
e. 西棟外壁の破損しているタイル 9/26~10/1実施
f. 西側庭園のつつじ移植状態(エゾムラサキツツジの植替え検討も) 
 6/19実施

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カ. 北側庭園のつつじの状態

a. 花壇内の排水枡の保護 6/26実施
b. 花を摘みとった理由=根の補修と生育を促す。  経過観察中
c. 剪定=短期間だけ選定時期があり、根に光・全体の風通・丸型整形。 
 経過観察中

キ. 西棟一階

a. 破損した扉の格子(平成12年度に145,425円で作り直し) 7/14実
 施
b. 西棟一階玄関ホール床タイルの浮き。 経過観察中

ク. 受水槽架台のサビ取りと防水処理

a. 受水槽架台のケレンと防水処理 6/29~30実施
b. 加圧直結方式導入で受水槽室は不要 11/15~12/24給水設備大規模
 改修工事実施
c. 自転車置き場の現状(自転車の台数と整理状態) 経過観察中

ケ. 西棟六階

a. 六階廊下とエレベータ周囲の亀裂  経過観察中
b. 管理会社の未点検個所(劣化進行中) 11/5実施

コ. 配水管の状態

a. 304号住戸用の外した給水管
    11/15~12/24給水設備大規模改修工事実施
b. 排水管の劣化状態(緑青を確認)           同上
c. 一階パイプスペース内の給水縦管にサビがあった    同上

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9-2 平成19年度事業計画

・ 平成19年度の事業計画中、大規模修繕までの施設設備保全と外注する小破修繕。本年6月~8月中に外注すべき工事を検討しました。

a. 屋上防水層上の砂利固定工事 10/24実施
b. 破損タイルの交換工事 9/26~10/1実施
c. 駐車場照明塔の光拡散防止塗装 次年度実施予定
d. 加圧給水ポンプの部品交換 中止
e. 東棟と西棟の風除室扉の格子修理 7/14実施
f. 西棟のマンション出入口扉用フロアーヒンジの更新 経過観察中
g. 東棟共聴用ブースターの更新 経過観察中

・ 理事会が実施する補修と建物点検など

a. 屋上防水層とアルミアングル押さえの防水処理《完了》 6/26実施
b. 貯水槽架台のケレンと防水処理 6/29~30実施
c. 排水枡保護のための整地 6/26実施
d. 駐車場ラインの引き直しと車止めの浮き防止 (前段保留,後段完了)
 9/19実施
e. 理事会が行う建物点検など 毎月月末には理事長と副理事長が建物内
 部点検、9月・12月・3月・6月には建物外部点検を実施

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9-3 問題あると指摘箇所

2007(平成19)年7月15日に理事会報第225号で「大規模修繕計画策定のマンションツアー 理事会が問題あるとした劣化箇所確認」をお知らせしました。

7月1日9時、東玄関前に集合した管理組合役員区分所有者を加えた5名で、理事会の事前調査で問題があるとした箇所を一覧表にし一時間かけて概略を説明しながら「大規模修繕計画策定のためのマンションツアー2007」を実施しました。

平成19年度事業計画で承認いただいた理事会補修箇所は前日までにほぼ完了していますが、補修前の状態や補修経過、直接見ることが出来ない箇所などは業者調査時の現場写真を用意しました。大規模修繕計画策定のために区分所有者にご確認いただく必要があると考えていた箇所(記入漏れを追加しました)は次の通りです。

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ア. 東棟六階屋上
   タイルの浮き、防水層の亀裂、アルミアングル押さえネジと防水層
  の隙間コーティング実施状態、ドレン覆い金物のサビ落し塗装実施状
  態、防水層砂利固定の必要状態、外壁タイルの破損、仮留めアンテナ
  線の状態など。

イ. 東棟六階パイプスペースと廊下
   東棟テレビ共聴用ブースターの位置、排水管の空気流入口、排水管
  の緑青と衛生的に問題がある直結状態、エレベータ周辺及び五階屋上
  出入口周辺の亀裂など。

ウ. 東棟五階屋上
   管理会社が建物点検で一度も見ていない劣化進行中の箇所、防水層
  のふくれ、ドレン覆い金物のサビ落し塗装実施状態(エレベータ塔屋
  二箇所と一階玄関屋上二箇所は未実施)、外壁タイルの破損状況。

エ. 東棟一階
   エフェロレッセンス(ホール内と風除室の発華現象)発生箇所、床
  タイルの浮き、破損した扉の格子(平成12年度に145,425円
  で作り直し)の補修方法など。

オ. 東側庭園
   301号住戸キッチン内壁漏水音の発生原因推定(H14.3.21発見
  のエフェロレッセンスの様子で四階接合部コーキング亀裂より浸透し
  た雨水がキッチン内壁部分へ移動したと推測可能。右端強調写真)、
  つつじの移植実施状態,破損している外壁タイルなど。

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カ. 駐車場
   表面の劣化状態と陥没箇所、照明塔二基の光拡散防止塗装の劣化と
  基部のサビ、駐車位置ラインの劣化、車止めの浮き防止作業実施状
  態、西棟外壁の破損しているタイル、西側庭園のつつじ移植実施状態
  など。

キ. 北側庭園のつつじの状態
   花壇内排水枡の保護実施状態(ツツジの根の補修と生育を促すため
  に花を摘みとり、短期間の剪定可能時期に古い枝を切り戻して根に光
  を与え、全体の風通しを良くして丸型整形への準備を行う)、排気金
  物の損傷など。

ク. 西棟一階
   破損した扉格子の位置と補修方法,西棟一階玄関ホール床タイルの
  浮きなど。

ケ. 受水槽架台のサビ取りと防水処理
   受水槽架台のケレンと防水処理実施状態、加圧直結方式の導入と受
  水槽室の転用、自転車置き場の現状など。

コ. 西棟六階
   六階廊下とエレベータ周囲の亀裂、ドレン覆い金物のサビ落し塗装
  実施状態、管理会社が建物点検で一度も見ていない劣化進行中の箇所
  など。

サ. 西棟六階
   六階廊下とエレベータ周囲の亀裂、ドレン覆い金物のサビ落し塗装
  実施状態、管理会社が建物点検で一度も見ていない劣化進行中の箇所
  など。

シ. 配水管の状態
   503号と504号住戸用排水管の緑青と劣化状態、304号住戸
  用の漏水箇所と外した給水管、一階パイプスペース内の給水縦管の状
  態など。

ス. 西棟一階
   管理員室に設置のパロマ製ガス湯沸器、床タイルの浮き、玄関ホー
  ル内の異臭など。

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9-4 発見した劣化箇所

2007(平成19)年7月15日の理事会報第225号で「新たに発見した劣化箇所」をお知らせしました。

西棟五階屋上にあるルーフドレン覆い金物のサビを落とし作業時に、屋上出入口の扉を開けると腐食した金属が一列になって落ちています。(中略)鏡を差し込んで水切り板の下を見ると、コーキングが爆裂して口を開け、扉枠 は原形をとどめないまでに腐食して金属板はなくなっていました。東棟も同じ箇所に穴が開いて金属腐食が進行しています。「マンションツアー2007」の参加者には鏡で確認いただきました。

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管理会社が年4回実施している「共用部点検報告」にこの部分の記録はありません。共用部点検報告書の要改善箇所の写真は、18年5月44ヶ所、18年8月37ヶ所、18年11月43ヶ所、19年2月38ヶ所、19年5月19ヶ所と、改善処置が保留中でも減少しているのです。

管理委託契約書の設備管理業務に「点検の際に対応を必要とする損傷等が発見された場合には、速やかに甲に状況を報告し改善提案を行う」「点検を行った結果、改善が必要と認められた場合は乙は甲に速やかに報告し改修工事の提案を行います」と記載があっても、点検していなければ報告も改善提案も不可能でしょう。私たちが点検しなければ悪くなるのを止めることができないのが現実です。

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10 質問に答えるツアー

2008年(平成20)年7月13日に理事会報第257号で「みんなで点検するマンションツアー」の実施をお知らせしました。

7月6日(日)午前10時、4名の理事に区分所有者2名、管理会社の担当者を加えた7名で平成20年度のマンションツアーを実施しました。事前配付資料を下に現場を見ながら補足説明し、遅れて参加された方には屋上防水層の状態などを十分に見ていただいたうえで11時47分に解散しました。不在区分所有者へのお知らせを兼ねていることから、マンションツアーの案内文と一部重複しますが補足説明内容なども含めてお知らせします。

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10-1 工事箇所と基本方針

ア. シーリングは、西側和室窓付近は西日が当たるためか劣化が進んで
  いる。

・ 7月1日の南面改修工事5年目点検(以下「五年目点検」という。)
  で、西棟五階屋上で六階西側外壁のシーリングの劣化状態も点検して
  いただきました。お二人の一級建築士はシーリングとタイルの状態を
  触って調べながら、平成4年に建てられたとは信じがたいほど劣化は
  進んでいないと驚いていました。

・ 東棟玄関周辺のシーリングは痩せていますが硬化やボロボロと崩れ
  落ちることはなく、弾力は損なわれていないことを指で押して実感い
  ただきました。劣化は進んでいますが緊急性は少ないようです。

イ. 屋上防水は予定通り22年に実施したほうがよいと思います。

・ 5年目点検時にエレベータ機械室への階段を見ていただくと、防水
  層の立ち上がり部分が砂利に埋まって見えないことが問題とされまし
  た。西棟五階屋上出入口のシーリング爆裂部分から建物内部への雨水
  大量侵入は避けられず、西棟五階住戸の小洋室天井にできたシミ跡
  は雨水によるものと判断しました。シミ跡からコンクリート内部の鉄
  骨がさびていると推測でき、屋上防水層の更新時に広範囲の調査と補
  修が必要です。

・ 共用部の電力をまかなうために屋上での太陽光発電や風力発電、
  ヒートアイランド現象緩和の屋上緑化などについてのアイデアが参加
  女性から寄せられました。このような意見を交換できる場として、集
  会室が必要と考えていたことを補足説明しました。

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10-2 建物外観関係

ア. 事故防止の観点から必要であれば避雷針固定ボルトは更新したほう
  がよい。

イ. 詳細は分かりませんが、役員の方が一生懸
  命に対応していただけるので安心です。お任
  せしますが、具体的になったときに考えるな
  どいまは分からないのが実態です。

・ 避雷針固定ボルトのサビをご確認いただ
  き、大規模修繕時に交換すべきで意見が一
  致しました。

・ 理事になったときは責任感から注意しますが、理事を離れると忘れ
  てしまうものです。年に一度のマンションツアーで、みんなの財産状
  態をみんなで確認することが必要です。災害は忘れた頃にやってくる
  と云われます。理事会報の説明を見てその位置の情景が浮かんでくれ
  ば理解が深まります。

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10-3 屋内関係

ア. 災害時対策などパイプシャフト内のブロック固定が必要です。

イ. パイプシャフト内のブロックは地震などで崩れる恐れがあるので固
  定してほしい。

・ パイプシャフト内のブロックは鉄筋固定かモルタル固定のみかは壊
  してみないと分かりません。パイプシャフトの扉がある面はすべてブ
  ロックを積み上げてあります。ブロックが鉄筋で固定されて(いると
  思いたい)いなければ、東西棟12箇所のパイプシャフト側壁をすべ
  て取り除いての大工事となります。

ウ. 東棟のマンション出入口と風除室出入口の扉は故障が多いので取り
  替えたほうがよいと思う。西棟の扉は故障していないので取り替えな
  くてもよいと思う。

・ 東棟エレベータ横窓上のがらりから風が吹き込み、東棟の玄関出入
  口の扉に内部から風圧がかかります。このときに出入りすると扉は風
  除室内へ少し押しだされた位置で止まるため、オートロックは作動し
  ても施錠できない状態となります。西棟は風除室に入る西風の風圧で
  バランスがとれ扉はきちんと閉まります。

・ 東棟風除室の外扉は傾き大きく開閉する部分の底辺ですれる音がし
  ています。傾きを直す調整をしましたが、ネジが締まらず効果はあり
  ません。扉を支える軸も曲がっているような気がします。同じ扉はも
  うないので、東棟のみを取り替えると東西のバランスが崩れるのが気
  がかりです。

・ 東西棟ともオートロック制御用のタイマーが劣化し、2ヶ月で1時
  間ほどの遅れを修正しています。時には2日間で1時間以上も遅れた
  ことがあり、午前5時に連絡を受けて調整したことも何度かありまし
  た。オートロックが作動しなければ新聞は住居まで届かず、二つのタ
  イマーを近日中に更新しなければなりません。

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エ. 各戸の新聞受けを大型化し、強固に取り付けることを提案します。

・ 平成17年11月18日付け北海道新聞に
  建築会社が民事再生手続きを札幌地裁に申請
  した記事が流れました。民事再生手続きが終
  わると、再出発の準備で倉庫に保管されてい
  る過去の書類は処分されます。平成18年に
  引継ぎを受けてから建設会社へ大規模修繕時
  にはお貸ししますと言われた構造計算書の存
  在を照会すると、昨年末までに請求のあった
  管理組合には構造計算書などすべての重要書類をお渡していますとの
  回答でした。倉庫に保管されていないか探してもらいましたが処分さ
  れたあとでした。

・ 各階の新聞受けの穴を広げて大型化することは、躯体に与える影響
  を計算する構造計算書がないため断念するしかありません。新聞受け
  を固定していないのは振動ではずれ落ちることで、コンクリートを保
  護する地震対策(正確かどうかは不明)と前管理会社の一級建築士か
  ら聞いています。共用部月末点検時に気付いたところは押し込んでい
  ますが、飛び出してきたらあまり力を入れず上下交互に押し込むよう
  ご配慮ください。

オ. タイルカーペットとはどういうものですか、ワックスガケや拭いた
  りできるものですか。

・ 50cm×50cmのタイルカーペットは、厚手の樹脂製で弾力性
  と吸音効果があります。階段を駆け下りる子供たちの足音やヒールや
  体を支える杖などの補助具が床に当たる音を吸音し、滑りを防ぐ効果
  は絶大です。ワックスは不要で洗剤を使った器械洗浄となります。

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10-4 屋外関係

ア. ブロック塀のモルタル補修についてはすぐ必要。

・ トステムビバとホーマックに写真を持参すると、ブロックの隙間に
  入ったゴミをスズランテープでしごいて取り去り家庭用セメントで補
  修するよう勧められました。西から2・3・4番目と東から4番目の
  飾りブロック両端の隙間にコンクリートを詰め、7月9日午後補修を
  完了しました。

イ. 駐車場のオーバーレイは大規模修繕時にそれ以外は次年度がよいと
  思う。

・ 大規模修繕完了時期に駐車場の凹んでいるところを埋めて照明塔の
  基礎部を保護してから、表面をオーバーレイして車止めの範囲を示す
  ラインを引いてもらうことを検討しています。これらの工事を部分ご
  とに行うと工事費は割高となります。照明塔の基礎部分がさびている
  ことをご覧いただきました。

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10-5 防犯防災対策

ア.イ.ウ.エ.オ. 防犯対策は必要なことですが防犯カメラを設置するまでには
  至らない。むしろ、建物内外共に明るくして犯罪を発生させない環境
  にすることが大事と考えます。

・ 平成20年5月末の白石区内犯罪発生件数は「1,320件」で、
  侵入窃盗153件、侵入強盗2件、自動車盗難18件、車上ねらい
  207件、部品ねらい40件、万引き95件、自転車盗難183件、
  オートバイ盗難23件などとなっています。

  この数字には私たちの町内会で発生した「侵入窃盗、車上ねらい、部
  品ねらい、自転車盗難」などの犯罪も含まれています。町内会は安全
  確保の観点から、マンションが建つ前に町内の各ご家庭から寄付金を
  集めて街路灯を13箇所設置しその恩恵を私たちは享受しています。

・ 白石区内のすべての町内会は自主的な防犯パトロールを実施して地域
  における犯罪の予防に取り組み、白石地区ネットワーク会議の青少年
  女性部会を中心に児童の通学路パトロールで危険箇所の把握や犯罪被
  害防止に取り組んでいます。また、車両に青色回転灯とパトロール用
  マグネットを装着した車両での広域的なパトロール活動を実施し、白
  石警察署は白石郵便局や札幌白石地区トラック協会等と地域の安全に
  関する協定・ネットワークを結ぶなど、さまざまな人々がボランティ
  アで安全・安心なまちづくりに取り組んでいます。犯罪を発生させな
  い環境にするためには防犯への協力や活動への参加が大切です。

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カ. 建物内部の死角に特別の対策は必要ない。ドアアイから凸面鏡で人
  影を確認できますか。

・ 兵庫県警が2月21日までにまとめた2007年の性犯罪報告によ
  ると、マンションでの性犯罪認知は456件でした。子供達を狙った
  犯人がマンション前で待ち伏せし、共用部で発生した強姦や強制わい
  せつ、わいせつを目的とする略取などは、階段や踊り場で犯行に及ぶ
  ケースが目立つとの報告です。被害者は一生消えない苦悩に苛まれま
  す。

・ 警察や防犯協会やマンション管理研究団体などは、犯罪防止のため
  に死角をなくすことが最も重要と指導しています。犯罪に遭わないよ
  うにするには加害者に対策を講じていることを知らしめることが重要
  で、どこからかだれかに見られている可能性のあるところでは抑止力
  が働き、犯罪の発生は激減しています。この意味でも、センサー付の
  照明は防犯上かなりの効果があると考えられます。

・ 強姦や強制わいせつなどの性犯罪は2000年以降急増し、昨年は
  11,360件と年間5,000件前後だった1990年代前半の2
  倍になっています。しかし、被害に合うのは女性であることから男性
  は無関心になりがちというのも悲しい現実です。一生消え去らない苦
  悩を避けるための方策を講じるのが男性の義務です。

・ 安全性は、居住しているすべての人を対象に考えなければなりませ
  ん。男性は襲われなくても子供たちや力の弱い女性は身を守ることが
  難しいのです。マンションは共同住宅ですから居住者は家族のような
  ものです。どんなことがあっても身内から被害者を出さないというの
  が現在の理事会の願いです。

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キ. 町内会の防災用具を保管する場合、出入りなどで区分所有者以外の
  方が保管場所について発言力をもつ可能性が出てくる。また、優先使
  用は町内会の趣旨には反すると思う。

・ マンションの自衛消防隊は町内会防災組織との連携が義務付けられ
  ています。マンションで防災用具を保管することになれば、自衛消防
  隊の管理権限者に管理権が帰属し、町内会役員や区分所有者であって
  も町内全体を考慮しない保管場所変更は町内会担当の防災リーダーが
  禁じます。災害発生時は、防災用具の保管場所に最も近い位置での利
  用が優先され、町内会長や副会長を救出してから順番にということは
  ありません。

・ 防災用具を扱うときは札幌市認定の防災研修を受けた防災リーダー
  の指示に、救急救命用具を扱うときは公的機関の技能訓練を受けた有
  資格者の指示に従います。当て推量や憶測の提案ではなく、町内会役
  員として防災リーダー資格を取得し、札幌市消防局の上級救命講習と
  赤十字社の救急法基礎講習、さらに赤十字救急法救急員養成講習を修
  了し、救急救命員検定に合格した者の提案を理事会で検討してからお
  知らせしています。

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10-6 弱者対策

ア. 今後必要性があれば検討。

イ. これから住人の高齢化に伴い対策を考える必要がありますね。特に
  このマンションの階段は各段との幅が狭く、やや急なので手摺がある
  と望ましいと思います。

ウ. 弱者対策としてインターロッキングのスロープ化はよいですが、同
  時に出入口ドアを自動扉とすることで対策はよりよくなる。

エ. 今後高齢化が進むと思うので必要。

・ 外階段をバリシャフリー化するには、厚生省の定めた傾斜角度でス
  ロープを設置するため、庭園の一部を狭めて敷地の確保が必要になり
  ます。

・ 若いときは自分のことで頭がいっぱいになり、老人や障害者などの
  弱者に目が行き届かぬものです。だれもが通る道でしょうが、老化す
  るにつれていままでは気付かなかった必要性を感じるようになるもの
  です。

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11 改修予定の作成で

2009(平成21)年8月20日の理事会報第286号で「要修繕箇所のようすをみんなで確認」をお知らせしました。

昨年と比較して建物の劣化度を診るマンションツアーを行います。屋上出入口とエレベータ機械室出入口の腐食、屋上防水層とアルミアングルの隙間、各階のパイプシャフトや壁と床の亀裂と発華現象(エフェロレッセンス)、外壁のタイルとシーリングの状態,駐車場面の陥没と照明塔の腐食状態などを重点に点検します。

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2009(平成21)8月21日に「平成21年度マンションツアーの視点」を配付しました。

大規模修繕事業は設計事務所や施工業者に任せれば良いわけではありません。設計事務所は、あくまでも修繕のためのアドバイザーでありパートナーです。憶測や推測でなく、自分の目で確かめていなければ的確な質問や修繕方法の説明を求めることは不可能です。数年後に再び大規模修繕が巡ってきます。共有の財産であるマンションを保全するため、区分所有者は現状を常に把握していることが必要です。

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11-1 ツアーの視点と問題点

ア. 東棟の六階屋上

a. ケーブルテレビのケーブル敷設状態
b. 東棟用エレベータ機械室出入口の状態(戸枠の上部塗装剥離、下部の
 隙間を確認)
c. 雑草の防除状態(6/4、7/24、8/21防除済)
d. ドレンのコケ清掃(6/4、7/24防除済、8/21東側一箇所防除、東側
 の防除を実演)
e. 砂利上のコケ(6/4、7/24防除済、8/21一部防除。コケの保水力で
 砂利が剥離)
f. 防水層を押える砂利の状態(H19.10の補修部分を確認)
g. 西棟用エレベータ機械室出入口の状態(雨水の浸入)
h. 防水層と固定用アルミアングルの状態(双眼鏡による目視調査)
i. 屋上出入口の扉と戸枠の劣化状態(扉下部のかなりひどい発錆状況を
 確認)

イ. 東棟の六階廊下と五階屋上

a. 六階廊下床のひび割れ(H5.1.15釧路沖地震M7.5で発見、クラック
 スケールの見方)
b. 屋上出入口周囲の内壁ひび割れ(H5.1.15釧路沖地震M7.5の点検時
 に発見)
c. 屋上出入口の扉と戸枠の劣化状態(爆裂補修跡を確認)
d. 砂利上のコケの状態(6/4,7/24駆除済、8/21一部駆除)
e. 砂利上のコケの状態(6/4、7/24駆除済、8/21一部駆除)
f. ドレンのコケの状態(6/4、7/24、8/21防除済)
g. 雑草の駆除実演(6/4、7/24、8/21駆除、2箇所の駆除を実演)

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ウ. 東棟各階のパイプシャフトと廊下

a. 各階のスポットセンサー反応状態確認(点灯可否)
b. パイプシャフト内メータ下部の湿気有無確認(理事長副理事長の月末
 点検で確認)
c. 五階パイプシャフト壁のひび割れ状態確認(H5.1.17発見)
d. 五階採光窓下の白華現象の状態(H5.7.6.築後一年目点検時に水溜り
 指摘)

エ. 東棟のエントランスホールと玄関外

a. 各階採光窓下の白華現象の状態(H5.7.6.築後一年目点検時に指摘部
 分)
b. 照度検査で基準値以下の指摘を受けた箇所(H21.3.4改修結果の確
 認)
c. マンション出入口の扉の状態(8/20理事会報第286号の風による影
 響)
d. シーリングの硬化状態確認(痩せて湾曲上に引っ込んでいる)
e. ワゴン車がインターロッキング上を通過している箇所(8/8理事会報
 第284号)
f. 今年中に歩道が設置される範囲(8/8理事会報第284号の北側道路整
 備工事)

オ. 東側外壁の状態

a. 避雷針設置極の新設箇所の確認(5/10理事会報第277号)
b. 擬似タイル状態(タイル在庫:長方形横用247枚、長方形縦用118枚、正方形332枚)
c. タイルひび割れ状態(クラックスケールでの判定、雨がしみ込むのは0.2mm幅以上)
d. シーリングの劣化

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カ. 南面と駐車場

a. 二階東南側の帯部シーリング膨らみ(双眼鏡で確認、近日中に補修予
 定)
b. 車止め基礎の被災箇所(理事会報第86号の8/14被災)
c. 駐車範囲明示用の黄色線の状態(第一回目H15.10.7、第二回目
 H19.9.19)
d. 車の駐車状態(冬季間は雪を後ろへ捨て前へ止めるので重機除雪の障
 害となる)
e. 照明塔の状態(地表と接している部分、フードの耐熱遮光塗装、光拡
 散防止)
f. トランクルームのたたき防水(H20.7.24理事会報第285号での補修
 状態)
g. 側溝の傾斜状態(西南部陥没に伴い傾斜が逆になってしまった箇所が
 ある)
h. 表面の陥没状態(西南部陥没、その他数箇所)

キ. 西側外壁の状態

ア. タイルのひび割れ(クラックスケールでの判定、雨がしみ込むのは
 0.2mm幅以上)
b. シーリングの劣化状態(外壁内部へ入った水が漏れ出した箇所の確
 認)
c. 自転車置き場の扉と戸枠(あまり問題はない)
d. 町内会の防災資機材保管場所(平成20年度第17期定期総会第4号議
 案承認)
e. 旧受水槽室の湿気状態(19.12.19理事会報第241号受水槽撤去、
 8/21午前中から換気扇作動中)

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ク. 西棟の六階廊下と五階屋上

a. 六階採光窓下の白華現象(H5.7.6築後一年目点検時に指摘部分)
b. 床のひび割れ状態(H5.1.15釧路沖地震M7.5時に発見、クラックス
 ケールの見方)
c. 屋上出入口周囲の内壁ひび割れ(H5.1.15釧路沖地震M7.5時に発
 見)
d. 屋上出入口の扉と戸枠の劣化状態(爆裂補修跡を確認)
e. ケーブルテレビ用ケーブル敷設状態(21.6.14理事会報第280号)
f. 砂利上のコケの状態(6/4、7/24防除済、8/21一部防除)
g. ドレンのコケの状態(6/4、7/24、8/21駆除済)
h. ドレン防虫ネット確認(6/4と7/24防除済、6/4理事会報第282号の
 敷設防虫

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ケ. 西棟各階のパイプシャフトと廊下

a. 全階採光窓下の白華現象とひび割れ(H5.7.6築後一年目点検時に指
 摘部分)
b. 各階のスポットセンサー反応状態(点灯可否)
c. 給水給湯管大規模改修工事決断の給水管漏水箇所(H18.11.20理事
 会報第208号)

コ. 東棟のエントランスホールと玄関外

a. 地下ピットの扉の塗装劣化状
b. 採光窓下の白華現象の状態学(H5.7.6.築後一年目点検時に指摘部
 分)
c. 床タイルの状態(大部分は浮いているが剥がれた箇所はない)
d. マンション出入口の扉の状態(良好)
e. シーリングの硬化状態(弾力性がある)
f. 今年中に歩道が設置される範囲(8/8理事会報第284号の北側道路整備工事)

サ. 北面

a. 雨水による陥没穴補修箇所(7/6理事会報第283号)
b. 歩道設置に伴い撤去される雨水枡(8/8理事会報第284号)
c. 雑草の繁殖とライラックの根(ライラックの根は網の目のように広
 がっている)

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11-2 ツアーを終えて

2009(平成21)年8月30日の理事会報第287号で「新たな問題点が浮き彫りになったツアー」をお知らせしました。

前日までの雨や曇りの予報は一転して、8月22日(土)は早朝から好天に恵まれました。急な仕事のため欠席しますとの丁重な手紙をお一人よりいただき、午前9時に東棟玄関前へ参加者6名が集合しました。大規模修繕のパートナーとして契約予定設計事務所の企画部長と設計課長をお迎えし、前日配付したマンションツアーの視点で概略を説明しながらツアーを開始しました。

例年のように見るだけではなく、屋上の砂利の上に広がりつつあるコケが与える深刻な影響と、ドレン内のコケや屋上に生える植物などの防除も分るように準備し、使い慣れた用具を用意してご案内しました。以下、これまであまり紹介していない重要なポイントを説明します。

ア. 六階屋上のエレベータ機械室

機械室戸枠に、腐食によって隙間(右下の写真)が空いています。扉の真下に当る部分ですから、扉が閉まっているとわかりません。扉の表面を伝った雨水はこの隙間に落ち込んでいきます。内部へ入った雨水は階下の天井裏へ入り込むでしょう。設計課長に変性シリコンでの密閉を提案するとこの状態では最善策とおっしゃいました。

イ ドレンに生えたコケの防除方法

屋上のドレンに生えたコケの防除方法をご覧(右端の写真)いただきました。これまで6月4日、7月24日8月21日と3回実施しましたが、東棟のドレンは見ていただくためにそのままにしておきました。西棟用ドレンから取り除いたコケをスーパーの買い物袋に入れておくと、カラスがついばんだとみえて袋は穴だらけになっていました。

ウ. 屋上に広がるコケ

湿っているドレンの周囲はコケが生えやすい環境です。ドレン内のコケを防除するたびに、周囲のコケもはがして乾いた砂利の上へ広げていました。天気が良いと翌日には乾燥して枯れてしまいます。

今年の夏は雨の日が多いので砂利は湿った状態が続き、コケの繁殖に適した環境となっています。繁殖したコケは晴れた日に胞子を飛ばします。胞子は湿った砂利の上に落ちると根付きます。意外に思われるほど繁殖力が旺盛です。コケが生えるとその範囲はいつも湿っています。靴で踏むと水がしみ出します。根は表面からあまり深くまで達しませんが、コケが繁殖して広がると保水力を高めます。

コケの根は防水層を押さえる砂利の間に根を伸ばします。無数の根は、硬化剤であるカチトールやシェイブメントを無力にすることが分りました。硬化剤で固めてある砂利は、靴のかかとで蹴っても容易には剥がれませんが、コケを抜くと砂利と共に剥がれてきます。

平成19年10月24日にシェイブメントで硬化させた範囲の砂利がボロボロと剥がれてきました。上の写真でお分りいただけると思いますが、はがしたコケを乾燥させてごみに出すのが最善の方法です。屋上に生えたコケを早急に全滅させなければ、再び風に飛ばされた砂利が駐車場へ落ちて車に無数の傷をつける恐れが出てきました。

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エ. 防水層の膨らみ

これまで発見されている膨らみは、気温によって膨らみ方に変化が見られましたが範囲が広がっている箇所はありません。今回は右の写真のふくらみを発見して驚きました。筋状の膨らみは頂点が裂けやすいと聞いた記憶があり、相馬一級建築士に詳しく診ていただきました。現在のところ亀裂はなく経過観察が必要です。

オ. 西棟五階屋上のタイル

8月12日第7回理事会で、マンションツアーの前に岡田理事と建物詳細点検を実施することになりました。8月17日午前中の事前調査時に気づきましたが、右側写真のタイルは色が違います。平成19年9月26日にタイル屋さんがはった擬似タイルをよく見ると、周囲に目地がありません。毎月点検していながら張り替えてから3年間も気づかなかった自分の目が節穴のように思えてきました。

カ. バルコニーの塗装膨らみ

203号住居のバルコニー帯部に塗装のふくらみができています。バルコニーフエンス基部の塗膜の剥がれが原因と推定され、水が入り込んだ箇所を塞がなければ雨が降るたびに水が入り雪解け水はもっと入るでしょう。

キ. 西棟風除室内に蜘蛛の巣

8月17日午後4時20分頃、共用部の照明が点灯したままのため管理員室の操作盤で照明を手動から自動へ切り替えました。風除室内の照明が消えたことを確認していると、メールボックスの天井に蜘蛛の巣を発見しました。「管理日誌」に「共用部照明消し忘れ、風除室に蜘蛛の巣」と記載し、マンションツアーに参加された方々に確認いただきました。蜘蛛の巣は24日に清掃されました。

ク. 管理員さんの勤務について

24日の午後4時50分頃管理員さんが退勤されました。庭の草取りをしてから建物内清掃をしたので遅くなり、勤務時間が50分も超過したそうです。第8回理事会へ参加された管理業務主任へ、管理員さんは建物内清掃を優先し、庭の草取りは途中でも退勤時間を守って帰宅するようお願いしました。

マンションツアーに初めて参加された方より、理事会報を読んでもよく分らなかったことが実際に自分の目で確かめると問題にしている意味が分りましたとのご意見をいただき感激しました

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12 劣化現場の確認

2010年(平成22)年7月1日の理事会報第314号で「調査診断で指摘の劣化現場を確認」をお知らせしました。

建物調査診断で指摘された部分の劣化を確認するマンションツアーを行います。補修を急ぐべきか、大規模修繕と同時進行とすべきか、さらには数年先へ延ばすことが可能か、などの視点から現場を確認いただきます。大規模修繕事業は設計事務所や施工業者に任せておくものではなく、設計事務所はあくまでも修繕のためのアドバイザーでありパートナーです。

自分の目で確かめていなければ、的確な質問や修繕方法の説明をパートナーの一級建築士に求めることは不可能です。共有の財産であるマンションを保全するため区分所有者は現状を常に把握していることが必要です。

7月10日(土)午前10時 東棟玄関前集合。 前日までに「調査診断で指摘された劣化現場を巡る平成22年度マンションツアーの視点」を配付します。

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2010年(平成22年)年7月4日の理事会報第315号で「指摘劣化箇所を巡るマンションツアー」をお知らせしました。

補修を急ぐべきか、大規模修繕と同時進行とすべきか、さらには数年先へ延ばすことが可能か、などの視点から現場を確認します。自分の目で確かめていなければ、なぜ多額の費用を投入するのか、そんなことまでする必要があるのかなど、的確な質問や修繕方法の説明をパートナーに求めることは不可能です。

みんなのものであり、自分のものでもある共有財産のマンションを保全するには、区分所有者は現状を常に把握していることが必要になります。

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2010(平成22)年7月9日に「マンションツアーの視点」を配付しました。

大規模修繕事業は、設計事務所や施工業者に任せておくものではありません。設計事務所は、あくまでも修繕のためのアドバイザーでありパートナーです。憶測や推測でなく、自分の目で確かめていなければ的確な質問や修繕方法の説明を求めることは不可能です。共有の財産であるマンションを保全するため区分所有者は現状を常に把握していることが必要です

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12-1 ツアーの視点

ア. 六階屋上(外断熱防水と露出防水)

a. 屋上防水層(断熱材のジョイント部、立ち上がりのシートふくれ、押
 え砂利の劣化)
b. 排水口(砂利上のコケ、排水目皿のサビ)
c. 設備(通気管のサビ、手すり支柱石の劣化)
d. 外壁(タイルのひび割れ、タイルの浮き、タイルの色違い)
e. EV機械室(スチールサッシのサビ、庇塗装のフクレ)
f. 出入口(サッシ下端までの高さ不足、扉下の変形)
g. 塔屋防水層(アスファルト材のひび割れ、防水シートの浮き)
h. 塔屋排水口(水たまり、排水目皿のサビ)

イ. 東棟五階屋上

a. 防水層(断熱材のジョイント部、立ち上がりのシートふくれ、押え砂
 利の劣化)
b. 排水口(砂利上のコケ、排水目皿のサビ)
c. 外壁(タイルのひび割れ、タイルの浮き、タイルの色違い)
d. 出入口(サッシ周囲のひび割れ、扉下爆裂内部の補修)

ウ. 東棟内部

a. 内壁(コンクリート壁のひび割れ、コンクリートブロック壁のひび割
 れ)
b. エレベータ乗降口(周囲のひび割れ、床のひび割れ)
c. 住戸(玄関の扉周りのひび割れ)
d. エントランス(サッシ周りの漏水痕跡と白華、床タイルの浮き)
e. 地下ピット(スチールサッシの塗装劣化、配管吊り金具のサビ、断熱
 材のコンクリートのノロはみ出し、露出配線、型枠取付けコーン跡、床
 下通気口)
f. 風除室(壁の傷跡、床のひび割れ)

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エ. 東棟玄関まわり

a. 玄関外エントランス(床タイルの浮き)
b. インターロッキング(タイルの破損、インターロッキングの沈下、側
 面インターロッキングの沈下)
c. 縁石(コンクリートの劣化)
d. 飾り枠(コンクリートのひび割れ)
e. 外壁(アルミサッシ周りのシーリング不具合、タイルのひび割れ、タ
 イルの浮き、タイルの色違い、フードのつぶれ)

オ. 東西棟一階屋上

a. 東棟シーリング(塗装塗り忘れ、保護塗装の剥がれ)
b. 西棟シーリング(塗装塗り忘れ、保護塗装の剥がれ)

カ. 西棟玄関まわり

a. 防水層(断熱材のジョイント部、立ち上がりのシートふくれ、押え砂
 利の劣化)
b. 排水口(砂利上のコケ、排水目皿のサビ)
c. 外壁(タイルのひび割れ、タイルの浮き、タイルの色違い)
d. 出入口(サッシ周囲のひび割れ、扉下爆裂内部の補修)
e. シーリング(シーリングの剥がれ、シーリングの肌すき)

キ. 西棟五階屋上

a. 防水層(断熱材のジョイント部、立ち上がりのシートふくれ、押え砂
 利の劣化)
b. 排水口(砂利上のコケ、排水目皿のサビ)
c. 外壁(タイルのひび割れ、タイルの浮き、タイルの色違い)
d. 出入口(サッシ周囲のひび割れ、扉下爆裂内部の補修)
e. シーリング(シーリングの剥がれ、シーリングの肌すき)

ク. 西棟内部

a. 内壁(コンクリート壁のひび割れ、コンクリートブロック壁のひび割
 れ)
b. エレベータ乗降口(周囲のひび割れ、床のひび割れ)
c. 住戸(玄関の扉周りのひび割れ)
d. エントランス(サッシ周りの漏水痕跡と白華、床タイルの浮き)
e. 地下ピット(スチールサッシの塗装劣化、配管吊り金具のサビ、断熱
 材のコンクリートのノロはみ出し、露出配線、型枠取付けコーン跡、床
 下通気口)
f. 風除室(壁の傷跡、床のひび割れ)

ケ. 自転車置き場

a. 扉前(コンクリート土間の段差と金物のサビ)
b. 内部(スチールサッシのサビ、床のひび割れ)
c. 自転車(整理整頓無視の常習状態)
d. 旧受水槽室(のコンクリート壁からのサビ)

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コ. 西棟の西側

a. 排気筒(外壁の汚れ)
b. 外壁(タイルのひび割れ、タイルの浮き、タイルの色違い)
c. シーリング(シーリングの剥がれ、シーリングの肌すき)

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サ. 駐車場と外構

a. 表面(アスファルトの不陸、アスファルトの劣化、地盤の沈下、ライ
 ンの劣化)
b. 外構(グレーチング側溝の勾配梅が逆向き)
c. 外灯(塗装の劣化)

シ. 南面

a. トランクルーム(扉前のコンクリート土間の段差と金物のサビ、ス
 チールサッシの傷跡、スチールサッシの軸、床開口部跡のひび割れ)
b. バルコニー床(防水材の剥がれ、防水のひび)
c. バルコニー天井の不具合(天井への支柱の右奥中奥に板が埋まってい
 る、軒天の塗装の汚れ、バルコニー避難器具取付け部のシーリング劣化
 フード周りの白華、隔て板のひび割れ、サッシ周りタイルの白華、手摺
 グラウト材注入不足状態)

ス. 東棟の東面

a. 外壁(アルミサッシ周りのシーリング
 不具合、タイルのひび割れ、タイルの浮
 き、タイルの色違い)
b. シーリング(シーリング剥がれ、シー
 リング隙間)
c. 館名盤コンクリート(白華現象)

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12-2 ツアーを終えて

2010(平成22)年7月14日の理事会報第316号で「時折小雨になったマンションツアー」をお知らせしました。

10日土曜日の午前10時から1時間ほど、建物調査診断報告会の資料に掲載された「劣化箇所」を確認しました。心地よい風の中で、六階屋上の漏水原因調査箇所やドレン周囲に繁茂しているコケの状態、東棟五階屋上防水層の塗装剥がれ部分を観察しました。屋内階段を下りながら、廊下に付けられた線状のすりキズにこんなことをされてと一様に驚きの声が上がりました。ポンプ室と旧受水槽室の状態は写真で確認いただき、バルコニーフェンスのガラスについたキズの原因に首をひねりました。

屋上の防水層露出部を覆っている紫外線から保護するためのシルバー塗装がかなり劣化しています。雨の痕跡が消えた11日午前中に、マンションツアーでご覧いただいた屋上の雑草をすべて抜き取りました。東棟五階屋上の保護塗料が剥がれ落ちた三箇所は変性シリコンで補修しました。剥がれた箇所の周囲もゴワゴワの状態で衝撃を与えるといまにも剥がれ落ちそうです。防水層を改修する来春までもってほしいと祈る状態です。

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13 そして、大規模修繕へ

マンションツアーで確認したことを基に修繕項目が精査され、翌2011年(平成23)年4月1日に大規模修繕工事を着工しました。

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