1 厚切りジェイソン
1-2 厚切りジェイソンとは
1986年4月9日生の厚切りジェイソン(あつぎりジェイソン )の本名は、Jason David Danielsonという。アメリカ合衆国出身の在日IT企業役員で、ワタナベエンターテインメント所属のお笑いタレントである。
アメリカ・ミシガン州出身で小さな頃から勉学が得意、出された宿題を学校から帰宅する車の中でさっさと済ませてしまい、17歳の時にミシガン州立大学に飛び級入学し、その後イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校・大学院を卒業した。
現在、ITベンチャー企業「テラスカイ」の会社役員でグローバルアライアンス部長も務めている。日本語能力試験1級(現N1レベル相当)を取得し、ザブングルの営業を観に行った際に、ジェイソンは必死に手を挙げて選ばれ腕相撲で加藤と対戦した。
この時から加藤との交流が始まり、会社を辞めなくても芸人を目指せるとしてワタナベコメディスクールの土日コースで芸を磨いた。社業とお笑い芸人とを両立させた活動をしているが、芸人仕事のため半休を取ったり取締役会を途中で抜けたりもしているという。
胸板が厚い事と神奈川県厚木市在住である事から芸名を「厚切りジェイソン」とした。漢字の勉強で生じた素朴な疑問を元にネタを作る事が多く、同じく漢字のネタ(人文字)を持つTIMのゴルゴ松本にネタを見せて助言を依頼している。
近年は「Whyという叫びネタ」は卒業し、内容が面白ければそれでいいのじゃないかと考えるようになったそうだ。日本人の生活や労働スタイルについて考察し、日本に対する自身の提言を著した書籍「日本のみなさんにお伝えしたい48のWhy」にまとめた。
商慣習については「周りの意見に左右されすぎ、小さな頃からそうするべきだと教え込まれている」「無駄な会議、作業、資料作成が多すぎる」など、個々の意見や活動を尊重し労働現場をもっと合理化すべきであるという考えを持っている。
やりたいことがあればもうやってるからと、厚切りジェイソンはいう。「やりたいことがあるのにやらない人がいるけど、それはなんでなのかな?なんで待てるんだろう。いつかやってみたいななんて思ってたら、ずっとやらないでしょ」と言うのも的を得ている。
1-2 厚切りジェイソンの芸
相当前の事だったがテレビで厚切りジェイソンの芸を見た。漢字のネタでホワイトボードに漢数字で「一」「二」「三」と順に書いて漢字の書くパターンが読めたとうなづく。次に「四」と書いて「Why japanese people」と叫んだ。確かにパターンが違う。
止まるという字の下に少しと書いて歩くと読むが、休んでいる状態が歩くと云う字になるのはおかしい。金偏に同じと書いて銅と読むが、銅と金は同じではない。獣偏に守ると書いて狩だが、狩は殺すことじゃないか。これも「Why(なぜ)」になる。
ことわざにも疑問がある。蛙の子は蛙ではなくオタマジャクシだろう。負けるが勝ちは負けてるんだから勝ちじゃないだろう。七転び八起きは7回転んだら7回起き上がる、8回起き上がるのはおかしい。腐っても鯛は食中毒を起こすだろう。
「人間」という漢字は人そのものを表すのに「人の間」とはどういうことか。「着服」は「服を着る」と書くのに悪いこととして扱われるのはなぜだろう。「必死」と書いても必ず死ぬならものごとをやる意味が無いだろう。
日本人は神社の参拝を非常に丁寧に行うのに、神様が乗った神輿を乱暴に担ぐのはなぜだろう。気象衛星ひまわりによるハイレベルの天気予報の技術があるのに、晴れて欲しい時にてるてる坊主に頼るのはなぜだろう。
大和撫子を代表してひな人形や文金高島田を代表する繊細な美の文化があるのに、羽子板で負けるとどうして墨で顔に落書きをするのだろう。節分に鬼を退治するためにどうして大豆を武器として使うのか。出初式で梯子乗りを披露するとき、どうして梯子で逆立ちをするのか。
鯉のぼりは一番下から「子供、母、父」の順番で並んでいる、なら一番上は祖父になるのに吹流しを付けているのはなぜか。お祝いなどに水引や風呂敷など結びを大切にするのに、サラリーマンが酔っぱらうと頭にネクタイを結ぶのはなぜか。
その厚切りジェイソンが日本に対する自身の提言を著した書籍「日本のみなさんにお伝えしたい48のWhy」を2015年に発売した。彼が何を私たちに伝えたいのか、なるほどと同感できることを紹介し、コメントはジェイソの提言を曲げずに要約した。