はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第70章 天井からの漏水(2)

10月20日から始まった住戸の工事は10月22日に終了し、8月22日に撤去された脱気筒が11月14日に場所を替えて屋上に復元されました。これにより漏水事故は13ヶ月半ぶりにもとの状態へ戻りました。

1 漏水箇所の補修工事

10月20日の午前9時に一級建築士と作業員がお見えになり、東南側の天井部分の壁と床の部分を眺めて東壁と南壁の壁紙を取り換えることになりました。また、東壁の床のカーペットを40センチ幅で切り取り、似たようカーペットを貼ることになりました。

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 床を養生してから、東南側の床部分の壁紙を一部切り取って壁の中を確認することになりました。漏水で壁板がふやけていないか、床に落ちた漏水はどの程度カーペットに影響を与えたか調べることになりました。


 食堂部分と台所、食堂部分と居間の境目にピニールシートを貼ってほこりが飛ばないように養生され、食道の天井板がすべて取り外されると、天井のコンクリートに漏水でついたシミが大きく広がっていました


 天井のコンクリートに亀裂が生じていた部分には変性シリコンが塗布されました。これまでは天井板があったので確認できませんが、補修跡を見るとかなり隙間があるとことが分かりました。点検口も新しいものと交換され、天井には耐火ボードが貼られました。

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 東壁と南壁の壁紙が張り替えられ、天井部分も壁紙が張り替えられると新築住宅のような感じがします。東壁下のカーペットが40センチ幅で切り取られ、似通った色のカーペットが貼られました。


 家具を定位置へ戻すと壁紙の色が少々違ってもあまり違和感がありません。カーペットの色も少々異なりますが、大部分は家具の下敷きですから違和感はありません。ここまで来るのに驚くほどの時間がかかりました

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2 排水口の補修

砂利をカチトールで押さえていた初期の屋上の排水口は、周囲を金網で覆って砂利が落ち込まないように配慮されていましたが、目皿の隙間が見えなくなるほど剥がれた砂利が落ち込んでいました。大規模修繕で砂利を撤去して露出防水層にしました


 屋上まで吹き上げられた土が目皿を塞いで、排水ができない状態だったので目皿と金物を撤去しました。防止層の下から完全に抜けていない脱気筒から入った水を抜くため、防水層の端を切ってて排水路を開けました。

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 少々柔らかい金属板を敷き詰めで、その上へ接着剤が塗布されて防水層を小さく切って並べ、バーナーで熱しながら接着させていきました。


 接着させた防水層の上にコールタールの様な防水剤が全体に塗布されました。その上に緑の塗料が塗られ、差し込み式の排水口カバーが設置されました。排水口の周囲に傷害となるようなに金物がないため、水の流れがスムーズになると思われます

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3 脱気塔の設置

六階屋上東南側の脱気塔を防水層と断熱材ごと切り取ると、下の防水層表面が濡れていました。この脱気筒の高さは、屋上の縁の立ち上がり部分パラペットの高さと同じです。パラペットすれすれまで溜まった雨水が、さざ波となって脱気塔へ入ったのです


 脱気塔を新設するため六階屋上の中央南側の防水層と断熱材が切り取られました。切り取られた跡も覗き込むと、下の防水層に湿気は見られません。


 脱気塔の下の防水層の上に立ててから、正方形に切り取られた断熱材を差し込んでいきます。その上に金属製の板を重ねて強く押し付けました。


 脱気塔の上部はカバーを取り付けるネジ穴が開いています。その左右は開いていて、防水層の下に溜まった空気をここから逃がすようになっています。カバーを取り付けると完成です。


 脱気塔を固定するため、正方形に切って中央に穴を開けた防水層を脱気塔に被せてバーナーで接着剤を溶かしながら屋上の防水層に張り付けていきます。最後の脱気筒の周囲に溶かした接着剤を塗りつけて完全に防水しました。


 脱気塔周囲に張り付けた防水層に塗料を塗り、防水層の下にどの程度の雨水が入っている調査した後に補修した防水層に、防水塗料を塗って仕上げが終わりました。

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4 管理会社との話し合い

11月19日管理業務主任に呼ばれ、管理人室で管理会社北海道支店営業チームマネージャーにお会いしました。冒頭、お二人より対応が遅れたことについての謝罪をいただきました。漏水事故が発生してから395日後、管理会社東京本社の代表取締役社長宛に手紙を出して36日後のことです

区分所有者へ10月9日に配付した文書で弁護士の推測として紹介した以下の内容を、理事長や理事へ管理会社や管理業務主任より贈答品や接待をしたことなどはありませんと否定されました。

管理組合は管理会社の雇用主ですよ。何も調べずに管理業務主任の言葉を鵜呑みにしているのであれば主客転倒で、理事長や理事は管理業務主任等から金品や接待を受けているのではないですか。弱みを握られて動きが取れないと疑われても仕方がないでしょうね。

本社社長宛に郵送した文書内容について素人の推測を述べました。屋上排水口の目皿を写真で確認すると泥が溜まっていたので、管理人は落ち葉やアオミドロがないことを確認していただけで、目皿を清掃していたという証拠はありません

受水槽室の結露防止用配管の外れは、粘着テープ面に溜まっていたほこりの状態から長期間放置されたままで一度も点検していなかったことを物語っていました。

今月11日に管理業務主任へ電話で督促するまでエレベーター内の換気扇は作動したままで、降雪が二度あったにもかかわらず除雪用具は準備されていません。このような状態で契約通り仕事をしていると思えというほうが無理です。

平成24年5月13日の第12回理事会終了後に、侵入者による強盗や性犯罪を防止するため管理員室でオートロックの番号変更講習を行い、全理事への実技指導後に当時の管理業務主任にも変更方法の実技講習をしました

しかし、講習日以降は一度も番号が変更されずに今日へ至り、放置されたままの暗唱番号はすでに外部へ漏れていると思われます。このような状態は、住人の安全と財産を守る義務を果たしていることになりますか

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また、理事長や防火管理者は災害時に居住者が安全に避難できるよう、避難経路を確保していなければなりません。平成4年に副理事長が防火管理者の資格を取るまでの間、職場で経験がある理事長が防火管理者の職務を代行することにしました。

避難経路の確保は防火管理者が声をかけて行うべきですが、未だに引継ぎ者が現れないまま東棟避難経路を確保する除雪を続けています。西棟玄関前は603号の奥様がほとんど除雪され、2003年冬から退去時までは503号の田澤さんがボランティアで除雪をされていました。

更に、理事長退任時に消防設備点検業者に避難訓練費用を確認するとサービスしますと言われましたが、断ったと見えて一度も行われていません。市内のマンションで火災が発生したときの新聞に、理事長と防火管理者は避難訓練を実施していないので罰金刑を受けたとありました。防火管理者は講習を受けるだけでよいわけではなく明確な業務があるのです。

管理組合はほとんどの業務を業者と直接契約し、発注した業務に立ち会って後始末を確認したうえで支払伝票に押印してきました。確認のない信頼はあり得ないというのが原則です

また、マンション管理の勉強会で得た情報をもとに、独立メンテナンス会社の見積結果でメーカー系エレベーターメンテナンス会社から直接見積書を取り寄せることで、年間約60万円の再委託料を節約できました。その他の業務についても、管理会社の再委託業務を廃止し、直接見積書を取り寄せて管理組合が直接業務を外注して大規模修繕費用を生み出してきました。

ご近所の方々が駐車場の雪置き場を利用していることはご存知だと思います。このような措置を講じた原因は平成4年の冬に遡ります。当時の駐車場除雪業者は午前3時から轟音を立てて走り回りご近所から苦情が出ていましたし、管理会社の再委託料も10万円ほど含まれていました。翌年の秋、札幌市入札指名業者と直接契約をして問題は解消しました。

阪神淡路大震災でダンプカーが本州へ招集されて排雪が不可能になり、除雪業者は北側のここロード側へ雪を押し付けました。これによりご近所が雪捨て場に使っていた場所がマンション駐車場の雪で埋まりました。申し訳ないので、除雪車が雪を押し付けた横に幅1mの排雪用通路を開けていました。2シーズンが過ぎると腰に激痛が走るようになり中止せざる得なくなりました

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困ったご近所の方々が除雪業者に相談すると、各住戸の駐車場の排雪量を調べて料金を見積り、マンションの雪置き場に置かせてもらえば同時に排雪できるから便利とされました。ご近所の方々に相談された理事長は理事会に諮り雪置き場の利用を承認しました


 ある日新規の理事から「ご近所が払っている排雪費は何に使われているのでしょうね」という声が出され、理事から「近所の人がマンションの契約している除雪業者を勝手に利用し、自宅前の道路を除雪させているのをみた」という発言がありました。

理事会報で何度もお知らせしているのにと思いながら、「ご近所の方々は勝手に利用しているわけではありませんよ。除雪業者が見積もった金額を支払い、業務を委託しているのですから何か問題がありますか。

除雪車が来るとご近所の人は、マンションのブロック塀に張り付いた雪を落として排雪のお手伝いをされています。みなさんはされたことがありますか」というと静かになりました

ある日の理事会終了後に、増員された理事から「ご近所が払っている排雪費は何に使われているか知っているかい」という発言がありました。業者が何に使うか知る必要はないので無視したままで理事長を退任し、その後、理事会でどのような話し合いになったのかは知りません。

副会長より電話で「駐車場の雪置き場利用で理事会に挨拶に行ったとき、3月にもらった雪置き場利用の文書を理事長に見せるとこんなものは見たことがありませんと云われました。どうなっているのですか。」

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「理事に文書を配付して説明後に、ご近所へ配付の承認を得ました。3月21日の理事会議事録にも記録されていますが、他の理事は理事長の言葉を訂正しなかったのですか」「誰も何も言わなかったよ」。

岩手さんよりちょっと来てくれないかとお宅へ呼ばれました。「理事長が来て、ご近所が払っていた排雪費は何に使われていたのでしょうねと聞くのさ。業者が何に使うか知りませんと答えると、前理事長が除雪費を使い込んでいたような話をしていたよ。支払った額の領収書を業者からもらっているのに、変なことをいう人だ」と思ったそうです。

疑いをもたれるのは心外なので新旧合同の理事会で、ご近所と除雪業者との契約内容と見積金額、排雪料の支払い方法などを文書にして説明し、事実誤認の責任があるので理事長解任を提案しました。

しかし、領収書を確認もせずにご近所の除雪費を着服した疑いをかけた名誉棄損に対する謝罪はなく、理事長解任の提案をした者の責任追及する理事がいました。

ご近所の排雪費を前理事長が使い込んだと云う変な人がいたという話は、しだいに尾ひれがついた噂となり、「マンションの前理事長は排雪費を使い込んで理事会で問題になっている」と発展していくのは自然の流れです。これを誤解だと当事者が否定すればするほど逆効果になります。

町内会の信用まで傷つけることになると考え、再任を断り会計兼任の町内会長を辞任しました。町内会長退任時に町内会に功労のあった方々を推挙し、該当者は白石区長表彰と連合町内会長表彰を受けられました。

表彰の申請時に、副会長から町内全道路の舗装と街路灯新設、防災庫設置と防災用品備蓄などの功績があるから市長表彰をと勧められましたが、排雪費を着服した犯罪者という汚名を着せられたままなので申請を辞退しました。

私の人生にありもしない汚点をつけられてマンション管理と町内会業務から手を引かざるを得なくなり、そのうえ屋上からの漏水は1年以上も放置されました。証拠文書をすべて残しているのに、なぜこのような目に合わなければならないのでしょう

覆水盆に返らずとのことわざにもあるとおり、一度噂が立ってしまえば元の状態へ戻ることはできません。最後になりましたが、602号の漏水事故の対応の遅れに対する和解金や示談金は請求しません。

管理会社の契約違反については、理事会の業務になるので私からはこれ以上言及しません。話し終わると、管理業務主任とコミュニティワン東日本事業部北海道支店営業チームの佐藤勝寿マネージャーはそんなひどいことがあったのですかと唖然とされていました。

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謝辞:事実関係を記述しましたが、文中の管理組合理事と町内の住人の人物名のみは仮名にしました。