はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第20章 札幌の雪捨て場

1.除雪の状況

食や自然、四季折々の様々なイベントなど、多くの魅力的な資源に恵まれた笑顔になれる街札幌市、人口は令和元年12月1日現在で964,487世帯1,970,462人です。札幌は年間6mもの雪が降る世界でも珍しい大都市です。

札幌より北に位置する大都市の降雪状況を見ると、ロシアのサンペテロブルグの人口は約500万人で積雪量は約3mです。カナダのモントリオールの人口は約169万人で積雪量は約2.2mです。

オーストリアのウィ-ンの人口は約70万人で積雪量は約1,7mです。ドイツのミュンヘンの人口は約140万人で積雪量は約1mです。中国の瀋陽(シンヨウ)の人口は約780万人で積雪量は約0.5mです。いかに札幌の積雪量が多いかこれでわかります。

札幌市が1晩で除雪しなければならない道路は約5,400kmで、札幌から石垣島までを往復する距離になります。深夜から早朝までの時間内に処理するため、道路の雪をかき分けるように除雪します。このため玄関前がかき分けた雪で埋まることがあります。

玄関前に雪をおいていかないでくださいと書いた張り紙を見かけることがあります。気持ちは分かりますが、札幌市民全体の事を考えるとこれは我がままとした言いようがないでしょう。190万人の生活を考えると、自宅の玄関前は自分で除雪すべきです。

除雪車は積雪が10cm以上になったときに出動する事を目安にしています。積雪のパトロールは22時30分から始まり、積雪状況のミーティングは23時30分から、除雪車の作業時間は0時から7時までとなっています。

除雪はチームで行われ、タイヤショベル2台に作業員4人とグレーダ4台に作業員8人で1チームを編成し、1km除雪するのに3万円かかります。

排雪もチームで行われ、大型ロータリ1台に作業員2人、タイヤショベル1台に作業員2人、グレーダ1台に作業員2人、バックホウ1台に作業員2人、ダンプトラック15台に作業員15人、さらに誘導員3人で1チームを編成しています。1km除雪するのに240万円かかります。

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2.雪対策の歴史

 1876年(明治9年)

屯田兵村に除雪当番心得が定められ、屯田兵は約90cmの道幅で降り積もった雪を踏み固めることで道をつけていました。

 1886年(明治19年)

ロシアから馬そりが輸入され、馬そりを三角そりに改良して一部の除雪に馬の力が利用されるようになりました。

 1888年(明治21年)

役場から人々に雪踏み除雪を呼び掛けるとともに、住民は道路の雪を中央や両端に積み上げていました。踏雪取締りと搬出方規則が定められ、除雪が義務化されました。

 1946年(昭和21年)

アメリカ軍から除雪機を借りて、初めて機械による除雪を行いました。

 1953年(昭和28年)

電車通りの両側に積まれた雪を尽力でトラックに積み込む排雪を行いました。

 1958年(昭和33年)

ロータリー除雪車による排雪がはじまり、積み込み作業が人力から機械へと変わりました。

 1961年(昭和36年)

市民参加型の雪割り旬間が展開され、その後、市民が自発的に除雪を行うようになりました。機械除雪がまだ発展途中だった時代、頼りになるのはやはり市民の協力でした。

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3.ゆきだるマン

ゆきだるマンは、札幌市建設局雪対策室の公式キャラクターです。札幌市民に雪対策の内容や雪との親しみ方を伝えるために、平成21年に誕生しました。これまで、いろいろな地域イベントや小学校で広報活動をしてきており、今後ももっともっと活躍したいと思っています。札幌への愛も強いが雪対策への関心も強い。こう見えて二児のパパだそうです。

ゆきだるマンは一家のパパです。なぜか雪だるまで、しかもなぜか正義の味方。空は飛べず体力もなく、短気だが人の意見をきちんと聞く大きな二つの耳と、受け入れる大きな心を持つそうです。

ママは美人で優しく温厚で少し天然です。姉のこゆきは、中学生で優しく頑張り屋さんの受験生。弟のゆきおは小学生で、元気で雪が大好きです。ゆきじいは、いつの間にか現れる謎の老人で除雪事情にとっても詳しい。ゆきじいのペットで、猫なのに雪が大好きのなミケ、という構成になっています。

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4.様々な雪対策

 1) 雪かき指数

翌朝の雪かきの必要度を地域ごとに予測し、お知らせする「札幌市雪かき指数」をホームページで紹介しています。

 2) 除雪出動情報

テレビのデーター放送で、除雪車の出動情報「札幌市除雪情報」を確認できます。

 3) 凍結防止剤の散布

凍結防止剤は塩化ナトリウムなどにコンクリートや金属の腐食を抑える錆止めを混ぜたもので、アイスバーンなどの発生を防ぐのに役立っています。散布は毎日パトロールを行い、除雪の跡や路面が凍りそうなときなどに行っています。

 4) 滑り止め剤の散布

滑り止め材は細かな砕石でできていて、生活道路の中でも比較的交通量の多い坂道などに散布しています。また、市民が自由に散布できるように、市内各地に滑り止め材の入った「砂箱」を設けています。

 5) ザクザク路面の対応

車の往来や気温の変化で、溶けたり凍ったりを繰り返すうちに凹凸やわだちが発生することがあります。こうしたときは凹凸などを削り、道路わきに寄せる「路面整正」という作業を行っています。道路の状態をパトロールして特に作業の必要な道路から順番に行っていきます。

 6) 除雪パートナーシップ制度

地域と札幌市の双方が費用を負担し、除雪事業者を含めた三者が協力しながら生活道路の排雪を行う制度です。

 7) 市民助成トラック制度

雪を運ぶトラックを地域に無償で貸し出す制度です。

 8) 公園の利用

道路への飛び出しや、遊具・樹木の損傷などの恐れがあるため、原則、公園へ雪を運ぶことは禁止されています。公園を雪置き場として利用するには、町内会と札幌市が利用するときのルールを定めた「覚書」を交わす必要があります。

公園を雪置き場に利用する場合のルールや注意点は次のようになります。雪を公園へ入れるためのスロープは道路と直線的に結ばず勾配を緩くする。他に、パトロールを行う、遊具・樹木の周りに雪を置かない、機械での雪入れはしない、春の清掃を行うなどです。

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5.除雪作業の妨害

 1) 路上駐車の車両

路上駐車は除雪車が通れなくなり作業の妨げになります。通れる場合でも、車を避けて作業をするため、反対側に雪が多く寄せられ、均等に除雪できなくなります。細かい計画を立てて除雪するために出動しても、路上駐車があると計画が大きく狂います。

 2) マイカー通勤の自粛

冬道は路面状況がデコボコやツルツルになったり、道幅が狭くなり車が混雑しやすくなります。冬期間はできるだけマイカーを控え、公共交通機関を利用しましょう。

 3) ゴミ出し時間の厳守

除雪が終わる前にゴミを出すと、除雪車によってゴミの巻き込みや散乱を招きます。また、排雪作業時にゴミがあると、ゴミの混じった雪が運搬されて河川などを汚す原因になります。

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6.冬の防災対策

札幌市は積雪寒冷都市の中で、190万人を超す人口を抱える大都市です。雪や寒さと上手に付き合っていかなければならない私たちは、同時にこの積雪寒冷期に地震などの災害が起こる可能性に備えて、夏とはまた違った防災対策を行う必要があります。

雪や寒さと上手に付き合っていかなければならない私たちは同時に、この積雪寒冷期に地震などの災害が起こる可能性に備えて、夏とはまた違った防災対策を行う必要があります。

気象情報に注意して、暴風雪が予想される時は外出を避けましょう。暴風雪への備えと災害防止・軽減に向けた取り組みは「北海道防災情報」や「北海道総務部危機対策局危機対策課」で確認しましょう。

    北海道防災情報 

    北海道総務部危機対策局危機対策課  

 冬の地震災害に備えて

日頃から食料や飲料水などの非常持ち出し品を、災害に備えて家庭で用意しておきましょう。ジャンパーやスキーウェアなどの防寒着や使い捨てカイロなどを非常持ち出し品の中に入れておきましょう。

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7.雪堆積場の利用について

 1) お知らせ

令和元年度は31ヶ所の雪堆積場が開設されます。南22条橋上下流左岸地区の入口と雁来大橋下流左岸地区の一が変更になっていますので、詳細は札幌市雪対策室のホームページ「雪堆積場情報」でご確認ください。

吹雪等による視界不良、または気温の上昇や降雨による搬入・搬出路の状況悪化など、気象条件によっては、事故防止のため雪堆積場を一時的に閉鎖する場合がありますので、あらかじめご了承ください。

 2) 開設形態区分

・ 日中開設(午前9時~午後5時、※一部午後4時に受け入れ終了)

・ 夜間開設(午後9時~午前7時)

・ 24時間開設(開設初日は午前9時~)

・ 終了予定  3月20日  下記の三ヶ所以外の地区

・ 最終終了  3月31日  ①上篠路地区、②有明地区、⑲石狩新港西地区

 3) ルールとマナー

  過積載はやめる

過積載が原因とみられる車両の横転事故が起きています。事故が起きると車両の損傷や重大な人身事故にもつながります。また、搬入路は雪を締め固めて造っていることから、過積載による走行は搬入路の損傷にもつながり、他の利用者の迷惑となります。

  ゴミや土砂などの搬入はやめる

春になると雪堆積場に多くのゴミが残ります。雪堆積場で雪以外のものは受け入れできません。

  過積載はやめる

・ 雪堆積場内及び周辺では不要なクラクションは鳴らさないでください。

・ あおりのある車両にはゴムなどをはり、防音対策を取ってください。

・ 無理な追い越し、無理なハンドル操作、危険な方法による雪下ろしは行わないでく
  ださい。

・ 無理な入退場は大変危険です。雪置き場への入退場時は、一般の通行車両の妨げに
  ならないよう確実に安全確認を行ってください。

上記四点を守られない車両の雪堆積場への入場を固くお断りします。

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8.雪堆積場について

地図上で赤色地の場所が雪堆積場です。12月1日から5ヶ所の堆積場で雪の受け入れが行われ、その他の箇所については12月10日から順次受け入れが予定されています。天候などにより変更する場合もありますので事前にお確かめください。

雪堆積場によっては開設日から数日間、ステージ造成のために手卸ろが受け入れない等の搬入条件がある場合があります。期間は雪堆積場及び搬入状況により変わりますので、事前にお確かめ下さい。

終了日は「7.雪堆積場の利用について」に記載していますが、各雪堆積場が満杯になり次第随時終了します。なお、12月31日午後5時から1月2日午前9時まで一部を除き閉鎖されます。

日中開設及ぶ夜間開設の雪堆積場は、受け入れ時間終了後2時間ほど場内整備を行います。この間、開設中と間違えて搬入に来る人がいますが、時間外は受け入れていません。なを、気象状況や搬入量によっては管理上、一時閉鎖等になることがありますので、閉鎖情報等については札幌市コールセンター(222ー4894)にお問い合わせください。

元旦(午前9時から午後5時まで)に開設する雪堆積場は、①上篠路地区、②有明第2地区、⑭澄川南地区、⑲石狩新港西地区などが予定されています。(降雪量などにより変更になることもあります。)

 1) 12月1日から開設

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 2) 12月10日から開設

・ 新琴似8横は、12月10日から12月19日は日中開設(午前9時から午後5
  時)となります。

・ 黄金湯地区は、12月10日から1月31日、3月1日から3月20日の期間と
  なります。

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 3) 12月20日から開設

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 4) 1月10日から開設

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9.市専用雪堆積場

下記の雪堆積場は幹線道路の排雪、パートナーシップ排雪等の公共排雪に使用するため、市民は雪を搬入できません。

発寒地区、 森林公園橋下流右岸、雁来大橋下流左岸第2、屯田地区、モエレ公園南地区、月寒東地区、真栄芙蓉地区、福井地区、一条大橋下流左岸、新琴似5番地西、モエレ地区、藻岩橋下流両岸、白旗山第3地区、前田第2地区、南七条大橋上流右岸、屯田北部地区、モエレ東地区、五輪大橋下流右岸、有明地区、平和地区、五輪大橋上流左岸、新琴似5番、豊水大橋上流右岸、ミュンヘン大橋下流右岸、石山大橋上流右岸、平和第2地区、南22条橋下流右岸、新琴似3番、山本地区、真駒内第2地区、五輪橋下流左岸、西野平和地区、盤渓東部地区、上篠路第2地区、厚別融雪槽隣地、西岡第2地区、澄川地区、第一新川橋下流左岸、拓北地区、東雁来第2地区、もみじ台南地区、真栄地区、南沢地区、山口東地区。

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10 融雪期における被害防止

・ 軒下などを歩く際には屋根からの落雪に注意しましょう。

・ 河川が急に増水する場合があります。河川に近づかないようにしましょう。

・ なだれに注意しましょう。

・ 河川への投雪はやめましょう。

札幌市危機管理対策室危機管理対策部危機管理対策課
    札幌市中央区北1条西2丁目 札幌市役所本庁舎7階 011-211-3062

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