はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第86章 資産価値を高める(1)

建装工業の第14回マンションセミナーで、講師を務められた吉田秀樹マンション管理士の講演「マンションの資産会を高める工事」を要約しました。

阪神淡路大震災、東日本大震災、能登半島地震、奥能登豪雨災害など、大災害が発生すると最も困るのは食事トイレでした。阪神淡路大震災の時は、トイレが用意できなかったため汚物や臭気で大変な状態でした。 赤丸防災カバン 赤丸防災カバン

東日本大震災を経験された防災士と消防士が協力監修された、あかまる防災カバンには他の非常持ち出し袋などにはない防災携帯用除水器や簡易トイレなど、いざという時に必要になる用品が揃っているので、区分所有者へ備えるよう推薦しましょう。
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1 マンションの経年劣化

 1 三つの劣化

マンションは、経年劣化と共に、①物理的劣化、②社会的劣化が進み、③経済的価値の劣化が発生します。

経年劣化


 ① 物理的劣化 漏水・サビ・ひび割れ・中性化・鉄筋腐食・性能低下などです。

② 社会的劣化 昨日や意匠の陳腐化・居住者のニーズ変化・環境性能の低下、ライフ
  スタイルの変化等の要因により、大規模修繕工事とは別に別途、機能改善工事等を行
  わなければ改善できない

③ 経済的価値の劣化 経済的価値の劣化は、①物理的劣化、②社会的劣を改善すれ
  ば、おのずと改善できると考えられています。

・ 築数十年経過で直面する「二つの老い」とは、区分所有者の高齢化と建物の高齢化です。

若い人が入居しない ⇒ 次の世代に受け継がれずマンションそのものが廃れる可能性 ⇒ 管理費と修繕積立金が棄損管理組合の会計上の収支の悪化が予測される ⇒ 相続人が不在、国庫に帰属、第三者に販売できない

管理組合の解散、建て替えなど条件は緩和されていますが、まだまだハードルが高く、実質困難な状況となっています。

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2 駐車所整備の合理化

若い世代が入りたいと思う魅力のあるマンションになれば、活気が出て、持続可能なマンションになると考えられています。また、売却価格が上昇するメリットもあります。具体的なメリットは行う工事によりますが、概略下記のとおりです。

具体的なメリイトと工事

・ 維持管理のコスト削減 ⇒ 注意射場改修・LED化

・ バリアフリー ⇒  自動扉・スロープ・手すりの設置

・ トータル修繕費用の削減 ⇒ 修繕工事の長周期化

・ 利便性の向上 ⇒ 宅配ボックス

資産価値を高める工事

大規模修繕工事は修繕積立金により計画的に積み立てを行っているため、ある程度定期的に実施することが可能です。しかし、資産価値を高める工事が除外される最大の理由は、その工事費用が「修繕積立金に参入されていないから」です。

以下に、資産価値を高める工事の概略を示します。

駐車設備の合理化

機械式駐車場を解体して、平面駐車所運云改修した事例(大阪府)

物件概略

1棟111戸15階建ての機械式駐車場改修工事

工事概略

当マンションは築26年を迎えるマンションです。定期的な点検と備品交換を行いながら運営してきましたが、機械式駐車場の不具合が増加し、利用者も減少してきたため、今回の工事を実施することになった。

工事内容詳細

機械式駐車場は重量物であるため、解体時にはクレーンを敷地内に配置し、部材を吊り上げながら切断を行いました。ピットなしの埋め戻しについては、完成後のお地盤沈下を部セグために、丁寧に何層にも分けて転圧を行い、確実な施工を心掛けました。

駐車場改修


 既存ピット床には排水穴が砕石で目詰まりしないように金網を設置しました。これにより、埋め戻し後の排水を確実に行えるようにしました。

結果・成果・お客様からの声

築26年が経過する中で、」部品交換の頻度が増え、管理組合費の支出も増加傾向にありました。機械式駐車場の不具合が増え出庫できない事例も発生し、駐車場の解約も増加しました。

当初は駐車場使用料でメンテナンスを行っていましたが、その費用も賄えなくなり、今期の工事を実施する運びとなりました、平置き駐車場にすることで、継続的なコストダウンと利用者の利便性を確保することができ、大変満足しています。

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2 受水槽撤去跡地の改修

物件概要

1棟5階建て39戸の設備改修

工事概要

共用部給水設備改修工事を行った際に、給水方式の変更(受水槽・加圧給水方式から直結増圧給水方式への変更)が行われた。不要となった受水槽の撤去跡地を、駐車場として利用する工事を実施しました。

工事内容詳細

駐車場に設置されていた受水槽を直結給水方式へ変更するため、撤去する工事計画でした。受水槽及びコンクリート基礎、フェンスを撤去し、アスファルト舗装とライン引きを行い、1台分の駐車場を整備した。

受水槽撤去


 結果・成果・お客様からの声

郊外型マンションでは日常生活において車の利用者数が多く、1台でも駐車スペースが増えることは非常にありがたい戸のおことあをいただきました。また、」給水方式を直結増圧に変更したことで、水質に対する不安も解消されました。

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2 災害対策

 1 津波・豪雨時の防災対策

物件概要

1棟13建て146戸、大規模修繕工事、防災対策工事

工事概要

当マンションは横浜市のみなとみらい地区の湾岸に立地しており、震災による津波や大雨が発生した際に、マンションの主要機能が集まる管理室への浸水を防ぐため、今回の工事を実施することにとなった。

工事内容詳細

管理室の表口扉は、止水高さ3mに対応した止水扉に交換した。この扉には特殊な二軸丁番が採用され、屋内外どちらからでも操作可能なレバーを作動させることで扉が押し込まれ、枠と扉が密着する構造になっている。

最近のゲリラ豪雨や経験押したことがない大雨に備えた対策工事は、「備えあれば憂いなし」の精神に基づいています。しかし、止水板の設置工事を行っても、浸水前に取り付ける必要があるため、運用面ノルッル設定も含めて、管理組合内で検討が必要です。

浸水防止


 結果・成果・お客様からの声

震災が発生した際には津波の被害が懸念されますが、その際に管理室の機能を守ることで、管理スタッフの避難時に余裕が与えられることが期待されます。

止水板設置

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 2 洪水の電気室防水対策

物件概要

4棟8階建て280戸、防水扉設置工事

工事概要

当マンションは川の合流付近に立地しておりい、地域のハザードマップに基づいて電気室の洪水対策が必要との相談を受けました。1.5m潜水する危険地域であるため変電設備を進水させないよう防水型の扉に取り替えました。

工事内容詳細

季節の電気室扉を防水対策済みの扉にするため扉と枠を撤去し、より強固な枠に変更しました。そして、深水2mにまで対応可能な防水方扉に取り替えました。

電気室内にはトランスがあり、かなりの熱を発生させているため換気が必要です。しかし、扉に設置されている換気ガラリは閉鎖する必要があり、別途壁側に換気量を計算の上ガラリを親切しました。もちろん、浸水水位よりも上部に設置しています。

浸水防止

換気ガラリ
 施工前は既設の扉に換気用ガラリがありましたが、新設扉には二重ロック機能をつけて水圧に対応しています。また、壁面上部に換気ガラリを設置して水位にも考慮しています。


 結果・成果・お客様からの声

マンション自体は地面より1.5m高い床になっていますが、重要な電気室が浸水してしまえば生活ができなくなるため、管理組合で検討を重ねた結果、電気室の浸水防止をすることが最良と判断して工事を決定しました。

電気室の旧器量や構造にも配慮し、綿密な施工検討を行った結果、満足のいく工事内容となりました。

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 3 立体駐車場耐震補強工事

物件概要

3棟11階建て267戸、駐車場耐震補強工事

工事概要

大規模修繕に合わせて、隣接する立体駐車場の耐震補強工事をブレース実施しました。東日本大震災の影響がセットプレーとの一部に変形がみられ、また錆の新色もあったため、耐震成功向上を目指して設計仕様に基づいた施工を行いました。

工事内容詳細

アンボンドブレース設置工事  既存ブレースを撤去し、新たにブレース(アンボンドブレース)の設置を行いました。

工事の様子


耐力壁 耐力壁コンクリート工事、柱根巻き工事  耐震性能向上のため、耐力壁の増設や柱の補強も行いました。

結果・成果・お客様からの声

2011年の東日本大審査以降、立体駐車場を使用する居住者の方々は不安ンあ日々を過ごされていたとのことです。今回の工事でその不安は解消され、今では安心して使用されていると伺いました。

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 4 耐震工事(東京都)

物件概要

1棟、13階回建て、86戸、耐震改修工事

工事内容概要

マンション中野区の緊急輸送道路沿道にある建築物の耐震診断助成制度を活用して実施した耐震化事業です。この助成制度は、今後安全率が70~80%とされる巨大地震に備え、国と監督行政が率先して推進している取り組みです。

事業の目的は、居住者の安全確保と、沿道の支援道路を建物の倒壊から守ることです。ただし、助成の優遇率は対象道路の重要性により左右される傾向があります。

工事内容詳細

当管理組合では以前から耐震化事業の実施を検討しており、補強設計や見積もりの取得全体設計まで進めていましたが高額な事業費が障害となり、工事の実施が見送られてきました。

構造設計者の設計方針が事業計画に大きく影響し、全体事情に直結するため、補強設計には慎重な配慮が必要です。助成制度があるにもかかわらず、施工性が不十分な補強設計により事業が頓挫するケースも多くみられます。

しかし、今回の工事では、矢作建設のスマートピタ工法を採用し、補強構面(ラーメン構造/スパン)を従来の約半分に抑えることで、耐震化事業の実施が現実的なものとなりました。

工容概要

・ バルコニー面  1階~12階 スマートピタ工法(特殊工法)×10構面
           2階~11階 増打壁構築×88箇所

・ 廊下側 耐震スリット(特許部分スリット)×22か所

・ 1階ピロティ 耐震壁新設×3か所

耐震工事も技術革新が目覚ましくスマートな補強工法も出てきました。

結果・成果・お客様からの声

耐震工事に伴う解体工事(バルコニー解体)の騒音や振動が気がかりでしたが、工事関係者の適時なお知らせにより、何とか乗り切ることができました。建物も新耐震基準に適合し、これから安心して暮らせます。

助成制度を活用して全体事業氏を抑えられて事や。資産価値の向上はもちろん、新耐震基準適用会って物照明所による特別減税(取得税還付・住宅ローン減税)などの優遇処置も大変魅力的でした。

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4 意匠向上・性能改善

 1 自動ドア改修

物件概要

1棟12階建て47戸、大規模修繕工事(付帯工事)

工事概要

2回目の大規模修繕工事で、住民の高齢化が進む中、マンションの資産価値向上とバリアフリー化を図る趣旨で設計仕様に取り組みました。具体的には、メインエントランス扉と廊下側2か所の開き戸から自動ドアに変更しました。

工事内容詳細

当マンションでは、部屋にたどり着くまでに3か所の扉を通る必要がありますが、これら2か所を自動ドアに改修しました。エントランス正面に特に問題なく施工できましたが、廊下側の扉有効寸法を確保する手目に壁をはつる必要があり、苦労しました。

しかし、最終的には居住性に影響を与えることなく収めることができました。

メインエントランス扉


結果・成果・お客様からの声

今後、高齢化が進むにつれて車いすの利用者が増加することが予想されますが、今回自動ドアに改善されたことで通行が非常に楽になりました。また、」玄関ドアの更新工事を合わせて行ったことで、資産価値の向上とバリアフリー化を実現でき、とても満足いています。

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 2 非接触システム工事

物件概要

1棟11階建て250戸、大規模修繕工事(付帯工事)

工事概要

コロナ蚊禍の最盛期に合わせて、オートロック解除の省力化を推進する形で非接触キーシステムの導入を行いました。エントランスとサブエントランスにこのシステムを導入し、居住者の利便性を向上させました。

工事内容詳細

エントランスでは、現行のリモコンキーシステムから作業としてノンタッチシステムに変更しました。事前作業として、ノンタッチシステムを制御盤と専有部の錠前に登録し、ノンタッチリーダー性行番を設置したのち、エントランスに壁面リーダーを設置しました。

ノンタッチシステム

制御盤
 既存の天井リモコンユニットは取り外し、ふさぎプレートを設置しました。赤枠の壁面がノンタッチリーダーの設置位置となります。


結果・成果・お客様からの声

このシステムにより、」居住者が大きな荷物を持ち込む際の負担が軽減され、利便性が大幅に向上しました。特に、高齢のお客様や女性のお客様に大変喜ばれています。

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 3 エントランスと中庭改修

物件概要

1棟11階建て226戸、大規模修繕工事(付帯工事)

工事概要

大規模修繕工事に合わせて、エントランスの改修と中庭の改修工事を実施しました。エントランス改修では、内外の衣装変更に加え、自動扉の導入やメールボックスの位置変更、宅配ボックスの新設を行いました。

工事内容詳細

エントランス改修工事の内容としては次のとおりです。
 ・ エントランスの両開き扉を自動扉に変更
 ・ 既存のメールボックス(前入れ後ろ出し)を撤去し、新規メールボックス(前入れ
  前出し)及び宅配ボックスを新設。
 ・ 既存の石貼りをトラバーチン(石灰石)風シート建材に変更
 ・ 床タイルの張替え
 ・ エントランスホールの既存天井を天井ルーバー材に変更
 ・ 既存メールコーナー開口部にルーバーを設置するなどの意匠変更を行いました。

エントランスとメールボックス


結果・成果・お客様からの声

オートドアやメールボックスの交換、宅配ボックスの設置により、利便性が大いに向上しました。また、中庭の手すり壁撤去や意匠変更により、利便性と美観も改善されました。

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 4 エントランスとメールボックス

物件概要

1棟13階建て90戸、エントランス改修工事、スロープ穿設工事

工事概要

大規模修繕工事計画において、居住者からのご意見(①古く感じるエントランスの改善、②将来の高齢者や歩行が困難な方根戸への対応としてスロープの設置)に基づき、今回の施工を実施しました。

工事内容詳細

工事を進めるにあたり、イメージパースを作成し、管理組合との協議で決定した内容に基づいて詳細な施工図を作成しました。細部にまでこだわり丁寧な施工を行っています。

エントランスとメールボックス


結果・成果・お客様からの声

築29年目の2回目となる大規模修繕工事として、古く感じるエントランスの改善や、将来の高齢者などに自配慮したスロープ新設について、イメージパースや図面、見本を用いた提案をしていただいたおかげで、工事前に納得のいく形で施工を実施することができました。

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 5 スロープ新設

物件概要

5頭8階建て252戸、大規模修繕工事(付帯工事)

工事概要

大規模修繕工事に加えて、バリアフリー工事としてスロープを新設しました。当物件は築45年・多棟型で高齢の方が多いため、工事地中の安全通路の設定には苦慮しました。

工事内容詳細

本工事は当初からバリアフリーを目的として計画されていたため、設計者が用意した設計図面がありました、難易度の高い工事でしたが、納まりを含めてしっかりした施工を行うことができました。スロープ

スロープの設置については、大規模修繕工事の中で追加工事として依頼されることが多いのですが、改良工事では事前に十分な時間施工ををかけて計画・施工を行うことで、よい成果が得られる感じました。


結果・成果・お客様からの声

意匠と利便性が向上し、管理組合のホームページにも掲載されており、大変喜んでいただいています。

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 6 エントランスグレードアップ

物件概要

1棟32階建て194戸、大規模修繕工事(付帯工事)

工事概要

当マンションは近隣でも有名な高級マンションですが、新築時の戦役段階からサブエントランスは裏口として位置づけられており、メインエントランスに対してマンションのイメージに釣り合わないと居住者の方々は感じられていました。

実際にはサブエントランスも居住者や外来者の利用頻度が高いため、大規模修繕工事を機に意匠性向上を図るこうじを実施することになりました。

工事内容詳細

壁材にはサンゲツのガルザスといういう製品を使用し、天然石の美しさとダイナミックサブエントランスな模様を最大限に引き出したタイルコレクションです。施工性に難しさもありましたが、綿密な工事計画と作業員の協力により、サブエントランスのグレードアップンを実現しました。

結果・成果・お客様からの声

仕上がりについて予算内かつ後期内に完成したことに満足していますとお喜びいただきました。

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 7 キッズルーム改修

物件概要

1棟32階建て、大規模修繕工事(付帯工事)

工事概要

当マンションは、仙台市中心部に位置するタワーマンションで、1・2階の多彩な共用施設が特徴です。

乞うっ回の大規模修繕工事に合わせて、マンション一体の共用スペースにあるキッズルームとミーティングルームを一部屋に改修し、名称を「広瀬ホール」と改めました。これにより、より幅広い用途として多くの方々が身近に利用できる場所へと生まれ変わりました。

工事内容詳細

入り口はスチール扉とコンクリート壁を取り払い、当初の瀬系使用ではガラス引き戸の吊り式半自動タイプでしたが、自動ドアへの変更を提案し、採用・工事受注が決定しました。

もともと可動式間仕切りで二部屋として使用できる設計でしたが、取り払って大きな一部屋とし、よりすっきりとした使いやすさを実現しました。入口付近にあったトイレなどオの水回り機能を廃止し、凹凸のないへ面プランに整えました。

また、ミニキッチンを新たに居室空間に配置し、子どもがすぐ手を洗ったり、寒暖の際にお茶を入れられるようにしました。床は無垢フローリング仕上げとし、足ざわりのよい仕上げにしました。

広瀬ホール


結果・成果・お客様からの声

入口んオドアをガラスの児童ドアにしたことで、子どもでも高齢者でも出入りが楽になりました。また、以前は扉やコンクリート壁で塞がれてしまいましたが、遊んでいる子供の安全瀬が向上しました。さらに、広瀬ホールの利用のしやすさやイベントへの参加しやすさが向上し、住民同士のモミュニテイ活性化を目指しました。

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