はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第83章 共助のために

あなたが管理しているマンションに災害が牙を向けたとき、あなた居住されている方々を守ることができるでしょうか。管理組合の理事長と理事は、住民の安全と財産を守る義務があります。管理会社に任せているからと、住人たちも漫然としているわけにはいきません。無気力で傍観していると、災害に見舞われなくてもあなたの財産は破綻します。

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1 マンション管理の問題点

阪神淡路大震災、東日本大震災、能登半島地震、奥能登豪雨災害など、大災害が発生すると最も困るのは食事トイレでした。阪神淡路大震災の時は、トイレが用意できなかったため汚物や臭気で大変な状態でした。 赤丸防災カバン 赤丸防災カバン

東日本大震災を経験された防災士と消防士が協力監修された、あかまる防災カバンには他の非常持ち出し袋などにはない防災携帯用除水器や簡易トイレなど、いざという時に必要になる用品が揃っているので、区分所有者へ備えるよう推薦しましょう。
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 1 共同住宅とは

集合住宅は不動産業などで一般的に使われる業界用語で、共同住宅は建築基準法における法律上の区分として使われる言葉です。法的には、共同住宅は一棟の建物に複数の住戸が入った物件で、不特定多数の人が出入りする特殊建築物と定義されています。 赤丸防災カバン 赤丸防災カバン
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共同住宅のなかには、「○○コーポ」や「◇◇ハイツ」と名付けられた物件もありますが、アパートやマンションと違いはありません。ちなみに、コーポは共同住宅という意味で、ハイツは丘や高台を意味する英語に由来しています。

マンションは、鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造などの共同住宅で、3階以上の中高層のものです。アパートとの明確な区別はなく、各物件を取り扱う不動産会社ごとの基準をもとに、独自にマンションと呼び分けているケースもあります。

共同住宅には、必ず入居者同士で共通して利用する共用部分があります。エントランスをはじめ、通路・エレベーター・階段などは共用部分に当たります。一戸の専有権を持つた人を区分所有者といい、ベランダは専有者が管理する共用部分とされています。

共同住宅の専有部分とは、世帯ごとで独占的に利用できるスペースを指します。基本的には、外部に接しない居室やその内部にある設備などは専有部分に該当します。原則として各世帯の自由に使える部分となり、掃除などの管理も個人の判断に任されます。

住戸数の多い共同住宅では、その分、入居者数を集める必要があり、立地条件のいい場所に建てられている物件も多く見られます。例えば、すぐ近くに駅や大型商業施設があるなど、利便性の高い環境にある住まいを選びやすいのも大きな特徴です。

警視庁の発表によると、いわゆる空き巣などの侵入窃盗の発生率がもっとも高いのは、「一戸建住宅」というデータがあります。一方、共同住宅では侵入窃盗の発生率は大幅に低い傾向がありますが、共用部での性犯罪が多く犯人が捕まらない傾向があります。

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 2 驚くような体験

管理会社は管理の専門家といわれますが、管理会社に対する不平不満を口にしない管理組合の役員はほとんどいません。この原因はほとんどの場合、管理委託契約書の調印前の検討が足りないことや、契約内容を知らなすぎることが原因といわれます。

管理会社は、管理委託契約書の内容に沿って業務を行います。管理委託契約書に調印する前に、自分たちが委託したい業務内容を精査し、その後契約調印すべきです。管理会社が作ってきた管理契約書に、疑問を持たずに調印した管理組合が悪いとも言えます。

管理組合との契約更新は毎年自動更新ではなく、毎年契約し直すことになっています。契約の更新前に自分たちが委託したい業務内容を精査し、その後契約を調印すべきです。標準管理委託契約書はひな形であって、あなたのマンションに適合するとは限りません。

管理会社は無数にあります。すべての管理会社が、契約通りに仕事をしていると思ったらあなたは素人です。管理委託契約書に書かれていても、知らぬ顔で平然と信頼を裏切る管理会社や管理業務主任もいます。実際に、私が体験したことをご紹介しましょう。

管理会社は第三者へ管理業務を委託することができます。管理会社は専門的なエレベータの保守点検をできないので、エレベータメーカーのメンテナンス会社に業務を再委託します。ここで問題になるのは再委託料です。

常識的に考えれば再委託料は費用の一割程度で、二割になれば暴利と云えましょう。管理会社は電話を掛けたり、打ち合わせが必要になるので諸経費がかかると説明します。本音を言えば、勉強しない区分所有者たちはどうにでもなると足元を見ているのです。

マンション管理の勉強会でエレベータメンテナンスの平均額を教わり、札幌市内のメンテナンス料の調査集計表をいただきました。50数棟のマンションのメンテナンス料を平均すると、私のマンションのほぼ半額だったので、真実を突き止める方法を伺いました。

独立メンテナンス会社2社に見積もりを依頼すると、総会議案書に掲載された料金の約半額です。管理会社を通さずにメンテナンス会社と直接契約すると、独立メンテナンス会社の見積もりと同額になり、8年間で500万円を管理会社に搾取されていました。

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 3 信じられないことも

水道料を入居者から正しく徴収して正しく支払っていれば、共用部分の使用量を補填しても赤字になることはありません。しかし、管理会社が水道局に、入居者が移動するたびに、正確な入居者数などを届け出ていないと赤字になります。

また、水道料金をマンションの住戸に一戸ずつ請求して徴収するのではなく、水道事業者としては管理組合に一括請求し、一括徴収したほうが手間を省けることになり経費を節約できます。徴収額と請求額に誤差が生じた余剰金を、水道差収金と呼んでいます。

水道査収金が収入に計上されないのを不思議に思い、検針票をチェックすると140万円を超えていました。この水道差収金を、着服している管理会社が多いそうです。管理業務担当者に問い合わせると一瞬青ざめ、管理会社は次年度予算に全額を計上しました。

揚水ポンプのメンテナンスを見学していると管理会社員は誰もいないのに、修繕立ち会い費用として25%を加算して請求していました。修繕工事の立ち合いも管理会社職員は10分程度でいなくなり、修繕費用に3割も上積みした管理会社がありました。

建物巡視で、受水槽の架台に真っ赤なサビを発見しました。半日の有給休暇をもらい受水槽清掃に立ち合いました。受水槽の清掃後に給水すると、吸水用ホースの途中にピンホールが開いていたので、二本の筋になった水は壁と架台の上に落ちていきます。

水が漏れているよ!と大声を上げると、作業員がビニールテープをさがしに走り補修しました。清掃作業が終わってから水槽室へ降りてみると、サビがひどかった部分はびしょ濡れです。しかも受水槽の壁をつたった水は、下の架台にしずくとなって落ちています。

作業が終わると、作業員はぬれた架台を拭き取ることもせずに帰り、管理人の作業後の後始末確認もありません。サビの発生原因がわかりました。管理委託契約の管理員業務に「立会い業務」とありますが、管理員は共用部の階段を清掃していました。

札幌市山鼻のマンションで水が出なくなる事故が発生しました。誰もが気づかないうちに受水槽架台に発生したサビは鉄骨の中心部まで腐食し、水槽の重量に耐えきれなくなった架台が折れて受水槽が崩壊しました。管理会社も管理組合も責任を擦り合っています

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 4 マスコミの報道

管理会社と管理組合のもめごとについて、平成13年4月2日の北海道新聞は次のように伝えた。要約すると「マンション管理委託費に問題があるとしてマンション住民らでつくる管理組合が、管理会社から委託費の一部を返還させる例が札幌市内で増えている。

判明しているだけでも6件で2千万円。(中略)マンションは、各戸の所有者が管理組合をつくり、廊下やエレベータといった共用部分の清掃、保守などを行う。組合は個々の業者と直接契約すればよいが、マンション管理会社に一括して委託するところが多い。

豊平区内のAマンションの場合、管理組合によると管理会社の業務不履行等が分かり、平成6年から平成11年までの委託費一部535万円を返還させた。建物の法定点検は築後6年目から始めたのに、5年目まで検査料計15万円を経費として支出していた。

また、管理会社に委託していないエレベータの保守を、取引先にさせていた。気付いた組合が直接保守会社と契約すると月約4万円安くなり、約5年間で242万円の損失が判明した。中央区内のBマンションは、管理組合によると約270万円返還させた。

全戸に緊急通報システムを完備しているが、利用するかどうかは各戸が判断して申し込む。管理会社は全戸申し込んだことにして料金を取るなどしていた。Cマンションも、管理会社が物品を購入した際の領収書が無いなど、経理がずさんで100万円を返させた。

中には、住民から集めたはずのガス代を納期に遅れて払ったため、延滞金をガス会社から請求された例もあった。6件の返金は、いずれも平成11年から今年にかけて。こうした問題に対し、会社側は、返金したが理由や金額はいえないとAマンションの管理会社。

通報システムを全戸に設置した以上使うのが自然だ。ほかに領収書がきちんとしてないなど事務ミスがあり、和解金として払ったとBマンションの管理会社は説明している。住民が管理に無関心で管理会社任せにした結果、高くてずさんな業務が横行している。

マンション管理センターへ管理組合を登録すると、年間登録料5千円で毎月「マンション管理センター通信」が届きます。マンション管理上の日常的な疑問についての専門的解説や、弁護士によるマンション管理トラブルの判例解説や行政情報が満載です。

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 5 金銭事故の数々

管理会社テスのフロント担当者が、平成15年に3箇所の管理組合から約1654万円を着服していました。また、西部ガスリビングのフロント担当者が、平成20年までに約2840万円を着服していました。

太平ビルサービスの住み込み管理人が、平成20年までに管理費・積立金など約1億8千万円を着服していました。日本ハウズイングのフロント担当者が、平成20年までに約352万円を詐取していました

伊藤忠アーバンコミュニティ株式会社の社員が、平成20年までに5箇所の管理組合から約1120万円を詐取し、大京アステージの係長が、平成20年までに19箇所の管理組合から約8000万円を詐取していました。

友愛ビルサービスの管理員が、平成20年までに2450万円を着服し、東急コミュニティのフロント担当者が、平成21年までに約360万円を着服していました。また、イオンディライトの管理員が、約2000万円を着服していました。

星光ビル管理の会計担当女性社員が、平成24年までに6箇所の管理組合から約4000万円を着服していました。更に、大阪府吹田市のマンション管理会社「ビケンテクノ」の元課長も、管理組合の修繕積立金約4700万円を着服していました。

前理事の着服2015(平成27)年12月5日付のマンション管理新聞で「被害金額過去最大級、11億7800万円の着服の疑い」が報道されました。新潟のリゾートマンションの前理事長が、16年間にわたって着服していたという事件でした。

埼玉県東松山のマンション管理組合は管理会社に預金通帳を保管させ、理事長が印鑑を保管していました。紛失を装って理事長が預金通帳の再発行手続きを行い、管理組合の預金口座より約1000万円を横領しました。

青梅市のマンション元理事長は、大規模修繕工事施工者と共謀し、工事代金に1597万5千円を水増して管理組合に損害を与え、葛飾区の元理事長は130回にわたり5千万円を口座から引き出して、着服したことが判明し逮捕されました。

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 6 傍観してはいけない

一口にマンションと言っても、小規模のものから数十世帯という中規模なもの、団地型と言われる大規模なものまであります。マンションに住むには、快適な生活環境と資産価値を維持していくため、居住者全員が協力し合わなければなりません。

マンションを購入した区分所有者は、総会で設立された管理組合の構成員となります。「私は組合員にならない」などという勝手は許されず、同じ建物に住むからには、火災・地震・風害・水害・雷害、盗難、強盗、障害、殺人など、運命共同体の一員となります。

管理組合は「マンション適正化法指針」に沿って、マンションを管理する義務があります。区分所有者は、その組合員の一員としての役割を適切に果たさなければなりません。「やりたい人に任せておけばいい」と傍観していると財産は破綻への道を進みます。

管理組合の構成員になった人は全員、管理規約などの団体的拘束を受け、勝手に脱退することはできません。専有部分は手放せますが、共用部分を売ることはできません。賃借人は一定の義務を負いますが、管理組合の構成員になることはできません。

区分所有法は建物の保存や管理を円滑に行うために、管理組合の業務を執行する管理者(理事長)や理事、監事を選任すること、マンションの個別の運営ルール(管理規約)を定めること、団体として意思決定を行うために総会を開くことなどを定めています。

一般的な管理組合は総会が最高の意思決定機関であり、理事長・理事による理事会が中心となって実際の管理業務を進めます。理事と監事は総会決議や管理規約で置くことが定められていますが、監事は特別な存在です。

監事は理事とは別に総会で選出されますが、監事に選出された人は理事たちの管理業務や会計業務を監査します。管理組合の管理業務は総会決議に基づいているか、業務遂行に不正や手抜きはないか、管理会社は管理委託契約通りに業務を行っているかなどです。

管理会社に管理業務を丸投げすると、あなたも他の居住者もきっと後悔します。漫然としていると、区分所有者の貯めた資金も、資産である建物も失います。このサイトでは規模に関係なく、どんなマンションでも区分所有者が管理できる方法を解説しています

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 7 傍観者も職責を問われる

これまで紹介の事故は、監事がきちんと会計監査をしていれば事故を防げました。管理組合役員は常に帳簿や請求書と領収書、預金通帳の残高を確認します。区分所有者と管理組合と管理に携わる人々を守るため、監事は理事長立ち合いで毎月監査をすべきです。

2016(平成28)年に、「理事長と会計監査に賠償責任 東京高裁、善管注意義務違反を認める」と報道されました。会計担当役員の着服で多額の資金を失った管理組合が預金通帳などの確認を行っていれば、被害の発生を回避できたと認定されたのです。

通帳を提示するように求めず横領行為を見過ごしてきたとして、当時の理事長と副理事長、会計監査担当役員に対し、善管注意義務違反に基づく損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が、昨年10月1日東京高裁でありました。

裁判長は副理事長を除く2人の善管注意義務違反認めた一審判決を支持し、理事長と会計担当役員に連帯して、464万1300円を支払うよう命じる判決を言い渡し、他の役員は着服に加担していないが、理事長や監査の職責が問われた結果となりました。

また、東京地裁の判決で、理事長と会計担当の善管注意義務違反を認めました。会計監査に対して、偽造された残高証明書を信用し、会計担当が保管し簡単に確認できた預金通帳で、残高をチェッしなかったのは善管注意義務違反と認定しました。

理事長に対し、会計業務を会計担当理事に委嘱し、会計監査が監査を行っていたとしても、過失相殺規約で理事長が収支報告をすべき責任者に定められている点から、「収支報告書を確認・点検して会計業務が適切に行われていることを確認すべき義務があった」と指摘。

通帳の残高を確認せず、適正な監査がおこなわれているかどうかの確認もない点から注意義務違反を認めた。区分所有者に対しても「会計を含め管理運営への関心が低く、役員に任せるままであったことも着服行為が継続して行われた原因の一つ」と結論付けた

そして、着服の損害を「理事長と会計監査だけに負担させることはできない」とし、被害額の九割を過失相殺しました。これにより被害額の九割は管理組合(修繕積立金を納めた区分所有者)の損失となったのです。

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2 マンションの管理

 1 日本は災害列島

日本は災害列島と云われます。それには理由があります。日本列島の基盤は、ユーラシアプレートと接していたイザナギプレートで誕生し、イザナギプレートはユーラシアプレート方向へ北上するように沈み込んでいき、5000万年前に消滅しました。

イザナギプレートがユーラシアプレート下へ沈み込む横ずれ断層の運動で、北上してきた岩塊は約5000万年の時間をかけて、日本列島の基盤を作り上げました。日本列島は現在、ユーラシアプレートと北米プレート、フィリピン海プレートの上にあります。

ユーラシアプレートの下へフィリピン海プレーが沈み込み、フィリピン海プレートの下へ太平洋プレートが沈み込んでいます。ユーラシアプレートと北米プレートの動きはよくわかっていませんが、プレートは地下のマントルの動きの影響受けています。

イザナギプレートの沈下で北上した岩塊は、ユーラシアプレートと合体して断層「中央構造線」が生まれました。およそ3000万年前に、大地震や大規模な噴火で少しずつ陸地が裂けて、切り離された陸地は完全な島となり、大陸の間に日本海が形成されました。

日本海の拡大で、日本は中央部で逆「く」の字の弓なり型になり、その真ん中に列島が真っ二つに裂ける「列島開裂」で大きな溝ができました。フィリピン海プレートが太平洋プレートを道連れに西へずれ、東日本には大きな圧縮する力「東西圧縮」が起きました。

この東西圧縮のとき、各地で大きな地震を引き起こしながら起伏の激しい現在の地形を築き上げました。日本海の形成時に地殻が引き伸ばされ、東日本には多くの断層ができました。更に、フィリピン海プレートは、伊豆諸島の連続衝突を引き起こしました。

プレートは地下へ沈んでいく一方で、火山たちは西日本の東端に衝突したまま乗り上げていき、大陸プレートへ付け加わっていきます。フィリピン海プレートの方向転換に伴い伊豆・小笠原海溝の位置も西に移動し日本海溝も西にずれました。

地盤は2000mにもわたって隆起し、海面から顔を出すと起伏の激しい現在の地形を築き上げていきました。このときの圧縮はフォッサマグナのさらなる隆起にも影響を及ぼしていると考えられ、東西圧縮はまさに日本を日本たらしめた最後の一撃でした。

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 2 戸建て住宅から学ぶ

マンションは共同住宅ですから、複数世帯の居住者がいます。管理組合の役員は総会で選出され、理事会で職責が分担されます。管理権限者である理事長、理事長を補佐する副理事長、会計担当理事と理事です。役員はマンション居住者の生命と建物を守ります。

監事も総会で選出されますが、理事会で業務分担を受けるのではなく、総会で業務監査と会計監査という業務を行うものとして選出されます。監事は理事会に出席して業務に目を光らせます。この監事の業務は、他の役員が兼務することはできません。

戸建て住宅の方は多くの場合単一世帯ですから、マンションのような共同住宅と違い、住宅の管理から防災まですべてをやらなければなりません。世帯主は、奥さんや子どもたちの安全と生命と、財産と建物と思い出も守らなければならないのです。

戸建て住宅の方は、自宅の管理をどのように管理されているでしょう。火災防止のために、国家検定品の家庭用火災警報器(熱感知式)と(煙感知式)の二種類を備え、消火器も備えているでしょう。主に一家の家計は、主婦が管理されていると思われます。

建物は経年劣化しますから、自分や家族と共に建物の老化にも気を配ります。災害を避けることは不可能でも、被害を少なくすることはできます。戸建て住宅を守ることと家族を守ることは、マンションを守ることと同じことなのです。

戸建て住宅の管理を、マンション管理に重ねて考えてみましょう。ご主人が出勤するときは、家を出ると周囲を見回します。不審な車や不審者がいないか、危険物がないか一瞬の間に確認します。そして、出会ったご近所の方々に笑顔で挨拶をします

帰宅したときは、出会ったご近所の方々に挨拶をし、不審な車や不審者がいないか、危険物がないか一瞬の間に確認します。自宅に戻ると、日常的に感じていた自宅の不具合を調べ、自分にできることなら直します。多くの家庭には工具類が用意されています。

道具や専門的な技術がないと治せない箇所もあります。だれしも、大がかりな工事や専用の道具が必要な場合は専門家に修理を頼みます。自分で治せると思っても素人がいじくりまわすと、かえって壊れてしまうこともあります。餅は餅屋に任せるべきです。

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 3 区分所有者が管理しよう

管理会社に委託しなければ、マンションの管理ができないわけではありません。理事会は建物の修繕費用を積み立てなければならず、無駄遣いを抑える努力も大切です。再委託をしなければならない業務は、理事会が直接業務を委託すれば再委託費用は不要です。

例えば、エレベータのメンテナンスは、エレベータのメンテナンス会社と契約すればよいのです。エレベータメーカーの推奨するメンテナンス会社ではなく、独立メンテと呼ばれるメンテナンス会社と契約すれば、メンテナンス料金は約3割りほど安くなります。

独立メンテの技術者の技術力は、メーカーの技術者に勝とも劣ることはありません。揚水ポンプのメンテナンス、法定点検、消防設備の点検、非常警報設備の点検、水道料金の検針業務は、理事会が餅は餅屋に委託すれば17%安くなります。

管理組合がマンションを管理すると決めたら、管理組合の専用ノートパソコン(以下、「パソコン」という)を用意します。一般社団法人日本電子機器補修協会(JEMTC)から有償譲渡された、最新OS搭載の Windows でもよいでしょう。

Windows パソコンを守るために、市販のウイルス対策ソフトを入れるのはやめましょう。マイクロソフトのOSに付属している Microsoft Defender は世界一最も優秀なソフトです。AV-TESTなどの第三者機関による評価でも、常に優秀な成績を収めています。

また、Apple 社の Macintosh(マッキントッシュ)は、セキュリティ面では優位性を保ち、マルウェアの標的になりにくいとされています。Macintoshは、Apple社が独自に設計・製造を行っているため比較的高価です。

パソコンを購入して、インタ-ネットのプロバイダーと回線契約をします。LINEにアカウント(インターネットで提供されているサービスに接続するための個人の識別情報)を登録してから情報を発信します。区分所有者はパソコンやスマホで情報を取得します。ペーパレスの時代ですから印刷物は作成しません。

管理組合専用のパソコンを、インタ-ネットに接続すると様々な危険に遭遇します。管理組合のパソコンは、口座振替業者と国土交通省のマンション政策とマンション管理等の官公庁や、マンション管理センター以外はアクセスするのを禁止します。

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 4 収納と支払い業務

最も頭を悩ますのは、管理費や修繕積立金の収納と支払いでしょう。管理会社は区分所有者の口座から、管理費や修繕積立金を月末に引き落としています。これは仕組みを覚えれば誰でもできることです。私は中学校に勤務したときに口座振替制度を導入しました。

給食費・修学旅行積立金・校外学習費・生徒会費・補助教材費などを、生徒の保護者口座から引き落としていました。本来の業務は経理担当者ですから、物品の購入や支払い修繕計画の策定から修繕工事の立会い、工事費用の支払いも担当していました。

当然のことながら、札幌市の会計監査や文部省会会計検査院の検査も何度となく体験しています。何度も監査を受けているので監査の仕方も身についていますし、金銭事故の防ぎ方も熟知しています。まず、管理会社が契約している口座振替業者を調査します。

管理会社との業務委託契約は来年3月に解約しましょう。事前に口座振替業者に契約条件を確認して管理組合との契約を結びます。パソコンへ口座振替業者専用ソフトのインストールは、副理事長立ち会いで会計担当理事が行いソフトの利用方法も同時に学びます。

会計書類保管用にメモリーは32GB1本と、記録写真保存用にUSBメモリー64GBを1本購入、コンパクトデジカメも1台購入します。デジカメは損傷部分の記録などに利用します。画像調整ソフトは Windows や Macintosh のOS付属品を利用します。

毎月、入居者の移動情報と当該月に口座から引き落とす額の入力は、副理事長立ち合いのもとで会計担当理事が行います。金銭事故を防ぐために、データは口座振替業者へ送信前に、監事立ち合いのもとで理事長が確認します。

確認が済んだらデータを口座振替業者へ送信し、総勘定元帳・口座引き落とし計算書などの会計書類はUSBメモリー32GBに5年間保管します。管理組合専用パソコンは、会計担当理事が交代するたびにパスワードを更新して他人が使えないようにします。

会計書類保管用のメモリーと記録写真保存用USBメモリーにも、副理事長立ち合いのもとで会計担当理事がパスワードを設定します。パスワードを知らない人は保存されている内容を見ることができません。これでセキュリティは万全になります。

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 5 共用部を管理する

マンションには、最低限の警報設備・消火設備・避難設備が備わっています。火災が発生した場合はマンションの出入口、内階段・外階段利用の避難、隔壁を破って隣家への避難、避難器具を使っての避難などがあります。防火扉が設置されている建物もあります。

専有部で火災が発生した場合や天災などで避難が必要になるときに備え、管理組合の役員は日常的に共用部の状態を点検します。階段や踊り場に置配の商品や傘を干したりゴミごみや傘を置いていないでしょうか。これらは、避難時の障害になります。区分所有者に声をかけて片付けさせましょう。特に、防火扉の前には物品を置かせないで下さい。

ベランダに設置されている避難梯子の取り扱い方法を、区分所有者へ講習することも重要です。区分所有者は一度も見ていないはずですから、火災発生時に避難梯子のあるベランダにたどり着いても、避難梯子をおろすことができなければパニックになります。

避難梯子平常時に避難梯子の取り扱い方法の講習をするといっても、区分所有者は興味をしめさないでしょう。「覚えなくても、大したことにはならない(はず)」「避難梯子を使うことが起こるわけがない(はず)」と、楽観視してしまう傾向のことを、正常性バイアスと言います。

正常性バイアスは脳の安全装置で、この機能がなければちょっとした異常事態に動揺してその都度心拍数は急激に上昇し、消化器官などにも負担がかかり不整脈や胃潰瘍というストレス性の病気が増加してしまいます。正常性バイアスは人間の本能です。

人間の本能であっても、危機的状況を回避するために正常性バイアスのコントロール術を身に着けなければなりません。講習の開始時に、火災の動画を見るとよいでしょう。参加者に、その火災現場から逃げ出すことをイメージさせるのです。

ベランダへ出たときに火災動画を思い出し、火災がわが身に迫ったとき自分はどうするマンション火災か?真っ先に何をしようと思うか?といった想像をします。避難梯子のふたを開け、階下に障害物のないことを確認したら梯子のロックを外します。

避難梯子は階下へ降りていきます。階下の床に届いたのを確認してから梯子を使って階下へ降りますが、階下の住戸へ連絡しておいても、ベレンダへ何人もの人が昇降することを階下の人は歓迎できず、様々な力が加わることで避難梯子のネジなどが緩むことも考えられます。

実際は、避難梯子が階下まで下りるのを確認したら、巻き上げハンドルで避難梯子を巻き上げ、避難梯子を定位置でロックしてふたを閉じます。これを参加者全員に経験させることが重要です。一度でも経験したことは記憶に残ります。

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 6 災害への備え

日本列島の誕生を考えると、大きな厚い岩盤でできていないために地震が多発します。いつ、どこで地震が起きても不思議ではない状態なのです。地震を避けることはできませんが、被害を最小にくい止めることはできます。

地震のほかに、火山現象、気象と密接に関連する地面や地中の現象による地象災害や、大気中に生じる様々な自然現象により発生する風水害、台風と雷害等の気象災害があります。秋に発生しやすいのが風水害で、風の影響で高潮や高波が発生する場合もあります。

日本では、毎年、大雨(豪雨)による大きな被害が発生します。季節の変わり目には、梅雨前線や秋雨前線が停滞して大雨になり、台風シーズンには、毎年多くの台風が日本に接近・上陸し、深刻な風水害が発生します。日本海側では雪害も発生します。

洪水害は、台風、大雨・豪雨、融雪などで河川の流量が異常に増加し、堤防の浸食や決壊などで氾濫し、建物や道路が水浸し水没する災害です。雨の量が排水路や下水管の雨水処理能力を上回ると、市街地などに水が溢れる内水氾濫が起きます。

火災対策で重要なのは消火器の設置です。たまに、マンション共用部に設置した消火器を目にしますが、火の気のないところに置いて役に立つでしょうか。専有部で火災が発生したときに、共用部まで消火器を取りに行くなら、専有部の全焼は逃れないでしょう。

消火器は火を使う場所に設置します。キッチンの場合はガスレンジのそばに置きます。すぐ手の届くところに置かなければ役に立ちません。火元から火が燃え広がる、または周辺に火が燃え移る前に消火器で消し、火災被害を最小限に抑えることが目的です。

初期消は、出火から2~3分以内に実施する消火活動です。初期消火の時間の目安は、出火から2~3分(120~180秒)です。一般的な火災では、出火から約2分30秒で、火は天井まで届きます。火災の広がりはものすごく速いのです。

火の高さが身長を超えたら、消火器で消すことはできません。逃げるしかないのです。消火器はすぐ手の届くところに置かなければ役にたちません、自宅の火を使う場所のそばに置いた消火器が、あなたの家族の思い出と財産を救うのです

土砂災害は、土石流、地すべり、がけ崩れなど土砂による災害です。近年は竜巻の発生も見られます。風水害の多くは、事前の備えがあれば被害を最小限に抑えることができるので、風水害の種類と被害を知り、それぞれに対応した対策を講じておきましょう。アカマル防災カバン

東日本大震災を経験された防災士と消防士が協力監修された防災カバンには、72時間「生きながらえるために必要なもの」がまとめられています。携帯用除水器や簡易トイレなど、いざという時に必要になる用品ですから区分所有者へ備えるよう推薦しましょう。

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 7 一時避難所と救出

マンション管理組合は、災害の発生に備えて組合員のための一時避難場所をマンションの近くに確保しておきます。マンションに近接している災害時に倒壊しそうな建物や、他の建物のそばではなく、ブルーシートを張って雨風を防ぐことができる場所が最適です。

地震が治まった時を例にします。マンションから急いで外へ飛び出すのは危険です。地震で揺れた建物は、外部に面している建具が緩んでいる可能性があります。窓枠が外れ落ちて来たり、割れたガラスが落ちてきたり、時には植木鉢が落ちてくることもあります。

マンションの玄関や風除室から外へ出るときは、手鏡などで頭上から物が落ちてこないか慎重に確認してから外へ出ましょう。頭上に注意しながら落ち着いて、組合員のための一時避難場所へ誘導します。

避難者はマンションの周囲から離れるよう指示します。マンションの周囲には、建物の壁を伝い落ちた雨水が道路下に水の道を作っている場合があります。このような箇所は、体重がかかると道路が陥没して捻挫することがあります。道路の陥没


 一時避難箇所へ避難したのち、組合員名簿で居住者の安全を確認します。居住者の安全を確認後に、けが人がいたら応急手当をし、重傷者は医療従事者へ引き継ぎます。老人や子どもたちは、市町村が用意している指定緊急避難場所へ誘導します。

万が一建物内に残っている人がいたら、外から大声で安否を確認します。一人で避難できるか確認し、家具などの下敷きになって動けなければ、役員が二人一組で救出に向かいます。家具などの下敷きになってから、2時間以上経過すると命の危険が高まります。

二人の役員は、ヘルメット・軍手・靴を着用し、ジャッキやバール、テコになるような2m程度の内部が空洞でない金属棒を持って救助に向かいます。残った役員は、安全に居住できるか建物の状態を視認します。

建物の一階から順に上階へ移動しながら、パイプスペース内の給水管、排水管、汚水管の破損やはずれがないか、軽く叩いたり両手で管をつかみ、軽くゆすって外れないかなどを調べます。給水管と排水管などに、はずれや破損がなければ居住可能です。

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 8 雷災害に備える

高さ20mを超えるマンションには、避雷設備が設置されています。避雷針は落雷を受け止める受雷部、雷電流を安全に伝達させるための導線は主鉄筋に溶接され、主鉄筋から雷電流を大地に逃がすための導線は、地中の接地極に溶接されています。

避雷針は一つの対象物に二本一組で設置され、建物屋上に対角線を引くともっとも離れた位置の主鉄筋に溶接されています。避雷設備は屋外に設置されているため、建物と同様に台風の影響を受けたり、経年劣化が進行します。

避雷設備として確保しなければならない接地抵抗値は、1本は50Ω以下、他の1本は10Ω以下の接地抵抗値を確保できるように埋設します。以前は銅板を埋設していましたが、最近は14φ×1500Lの銅棒による接地極を地面に打ち込んでいます。

避雷設備が劣化すると、本来の避雷機能が発揮されないだけでなく、錆などによる腐食で避雷針が折れるなどの大きな事故にもつながります。あなたは、避雷針が機能しているかどうか調べたことがありますか。管理組合役員による定期点検はとても重要です。

点検箇所は、指示管と架台のサビ、支線とワイヤーのサビ、銅線のサビ、ワイヤーの断線の有無、屋上の導線と主鉄筋の溶接状態、一階の壁面にある設置極端子盤内部の状態、地中に打ち込まれた接地極までの埋設導線上に物が置かれたり障害がないかなどです。

点検は目視で行い、露出している金属部分には触れないことです。また、突針が曲がりはないか、突針支持管が外れていないか、導線の取付状況、破損がないかを確認します。設置極端子盤内部の導線接続状況、取付状況、破損状況等の確認も必要です。

設置極端子盤のふたは、経年劣化で蓋を固定できなくなり地上へ落下することがあります。蓋が外れ落ちていたら布テープなどで蓋を固定してから、避雷針の専門会社へ連絡してふたを取り換えてもらいます。避雷針の検査は年1回行いましょう。

専門業者に依頼する最低限の検査は、接地抵抗検査(設置端子ボックスを開けてアーステスターで接地抵抗値を測定)です。避雷針が設置されてから10年以上が経過している場合や避雷針が傾いていれば、専門業者による避雷針落下検査が必要です。

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 9 食事とトイレ

阪神淡路大震災、東日本大震災、能登半島地震、奥能登豪雨災害など、大災害が発生すると最も困るのは食事トイレでした。阪神淡路大震災の時は、トイレが用意できなかったため汚物や臭気で大変な状態でした。 赤丸防災カバン 赤丸防災カバン

東日本大震災を経験された防災士と消防士が協力監修された、あかまる防災カバンには他の非常持ち出し袋などにはない防災携帯用除水器や簡易トイレなど、いざという時に必要になる用品が揃っているので、区分所有者へ備えるよう推薦しましょう。
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水が不足したら携帯用除水器で飲料水を確保します。地域の自治会や町内会などが簡易トイレを用意している場合もありますが、絶対数の確保は難しいでしょう。あかまる防災カバンには、各自が準備しておかなければならない必要最低限が収納されています。

便座管理組合は災害対策として阪神淡路大震の教訓から、非常用トイレは100枚重ね便袋10組100回分と抗菌消臭凝固剤・回収袋をセットで購入します。簡易便座の製品名「ポータブルジョンⅡ」は、背もたれはありませんが、登山家やアウトドアー愛好者などに愛用されています。テント

また、ポータブルシャワートイレ着替え用テント(使用時W130×D130×H210mm)は、トイレ・授乳時・下着などの着替え・風呂がないときに体拭き覆い用として利用できます。

能登半島地震の時は、飲食店の調理師たちが力を合わせて毎日700食もの食事を用意されました。防災カバンには一人3日分の食料と飲料水が収納されていますが、用意していない人を見捨てるわけにはいきません。管理組合は食料なども備蓄しておきましょう。

食材が確保できて炊き出しが可能なら、能登半島地震の教訓からカレーライス、雑炊、親子丼、中華丼をつくります。これらはもっとも調理しやすく、カロリーも十分で栄養価も期待できます。食事の提供は子どもや妊婦を優先します。ガスストーブ

マンション一階のパイプスペース内に空きがあれば、雨風を防ぐためのブルーシートや、寒さ対策用のガスストーブとカセットボンベを20本程度を保管しておきます。他の備蓄品などもパイプスペース内に納めましょう。

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 10 建物の点検(年4回)

理事長と理事は、時々安全に居住できるか建物の状態を点検します。建物の一部でも破損しているなら、建築の専門家の判断に任せましょう。素人が知識なしで補修すると、かえって逆効果になりかねません。専門家に依頼して、適切な判断が出るのを持ちます。

理事長と理事は、屋上関係・各階共用、部・エントランスホール・建物外壁等・建物付属部などを年に4回、季節の変わり目ごとに点検します。区分所有者へ点検日程をお知らせして、点検に参加してもらうことでマンション管理に興味をもってもらいます。

屋上関係  屋上防水層の塗装劣化状態と破損点検、防水層抑えアルミアングルの浮き状態点検、雨水排水管の雨水跳ね返り状態点検、エレベーター機械室出入口扉下部の腐食点検、エレベーター機械室階段裏の防水状態点検、避雷針の点検、テレビ電波受信アンテナの点検、屋上出入口扉下部の腐食点検、排水口の点検清掃。

各階共用部  最上階の換気扇駆動状態点検、各階パイプスペース内の給水管と排水管・汚水管の状態点検、各階照明器具の点消灯点検、明り取り窓の開閉点検と防犯フィルムやガラス飛散防止フィルムの貼付など、壁面点検、床面点検、放置物品の有無点検。

エントランスホール  照明器具点消灯点検、照明設備制御タイマー点検、壁面点検、床面点検、マンション出入口扉のオートロック作動点検、メールボックスの状態点検、風徐室出入口扉の開閉点検、玄関照明点消灯点検、街灯の点消灯点検、玄関ポーチの床タイル点検。

建物外壁等  外壁(モルタル・タイル)の点検、庭園照明塔の点消灯点検、シーリング劣化点検と補修、落下物の有無点検、ベランダ設置避難器具の状態点検、フェンスの異常可否点検、雨水排水管のエフェロレッセンス点検、一階窓下のエフェロレッセンス点検。

建物付属部  玄関インターロッキングの状態点検、駐輪場扉下部の腐食点検、駐輪場照明点消灯点検、用途外物品の放置点検、床下点検口の状態点検、受水槽室の照明点消灯点検、受水槽架台の発錆状態点検、外気取入れ配管点検、揚水モーターの水漏れと異音点検、水中ポンプの稼働試験。集合物置扉下部の腐食点検、集合物置照明点消灯点検、放置物品の点検。

外構等  駐車場表面の凹凸点検、舗装の損傷点検、車止め塗装状態点検、車止め差し込み口のどろ取り除き、各階雨水排水管のエフェロレッツセンス有無点検、避雷針点検口扉の状態点検、ブロック塀などの状態点検と固定不良個所の補修。庭園樹木の選定と庭園の雑草苦情。

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 11 植栽の管理(年5回)

マンションには規模の差はあっても、庭木や草花が植えられている庭があります。植えられている庭木の名前を調べ、剪定の仕方や剪定の規模などを専門家に指導を仰ぎます。剪定の目的は混み合っている枝や不要な枝を切って、風通しを良くするためです。

庭木の風通しが悪いと、病害虫が発生しやすくなります。剪定した枝は、融合剤(墨汁でも可)を塗って切り口の保護が必要です。また、剪定で生長点を止めてしまうと、木の枝は横へ広がります。落ち葉対策で生長点を止めると逆効果になります。

一般的なことは、札幌市の場合は緑のセンターの相談コーナーへ行くと、専門知識と経験豊富な緑の相談員が、園芸に関する様々なご相談に答えてくれます。また、植物に関する書籍や資料も保管されているので、ご利用ください。

庭木を伐採するときは、札幌市の場合は環境局みどりの推進部みどりの推進課企画係に問い合わせます。マンションが緑保全創出地域であれば、庭木は登録されているので勝手に伐採することはできません。申請書を出して許可を得てからにします。

庭木は、冬囲いや春に囲いの取り払いが必要です。近年札幌では、兼六園の樹木の雪吊りをまねて大がかりな対策を講じるようになりました。本州の雪は湿気が多いので重いのですが、北海道の雪は寒冷地のためさらさらししているので大がかりな対策は不要です。

庭木の冬囲いと春に囲いの取り払いは、それほど負担になる仕事ではありません。いまはむかし、低木の場合は根曲がり竹を庭木の周囲にさして、荒縄で根曲がり竹と庭木を一緒に縛りました。庭木が大きい場合は、中心となる太い幹に枝を荒縄で吊っていました。

冬囲い


 どこのご家庭もどこの公園でも、同じ方法で冬囲いをしていました。これが一般的な姿だったのですが、本州の豪雪地帯の冬囲いを見てこのマネをしたら、手間賃を増やせると考えた造園業者がいました。これは儲け仕事になると伝染病のように広がりました。

庭木は剪定以外に手入れは不要ですが、庭の雑草は根と共に引き抜きましょう。除草剤を使わずに、杉の子やスベリヒユも根から駆除しましょう。庭の手入れをしている住人の姿が目につくと、不審者や窃盗犯、押し込み強盗や性犯罪者は近づきにくくなります。

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 12 技能資格を取ろう

ここまでの説明で、漏れている事柄があることに気が付かれましたか。隣人に声をかける程度でしたが、家族以外の人々に興味を持たない献血証「弧族」ではありません。他人を助けるには、助けるだけの技能が必要です。

昭和39年の大学4年生の時から時折り続けた献血は、65歳から成分献血になりましたが、満75歳まで125回5万ccを提供して、命を助けるためのお役に立つことができました。

マンション管理組合の理事長と町内会の役員を兼務している時期に、町内会長より「防災リーダーの研修があるのだが、みんな忙しいというので出席してもらえないか」と打診され、5年間ほど出席しました。

防災リーダー

そんなある日広報さっぽろのページをめくっていると、札幌市防災協会の救命講習が開催されていることを知リ、立場上役立つことがあるかもしれないと受講しました。

防災協会の認定証

その後、上級救命講習や応急手当普及員講習を受講して終了証や認定証を取得しました。しかし、これらの資格は、札幌以外の都市では認められる資格でないと知り、日本全国で通用する日本赤十字社の救急法救命員の講習を受講しました。

赤十字の認定証

認定資格を3年ごとに更新していましたが、平成31年3月31日で取得資格は廃止されました。4月から国際的に通用する技能講習が始まり、後期高齢者には無理と判断して受講を断念しました。幸か不幸か、取得した技能を一度も役立てることはできませんでした。

日本赤十字社は、救急法、水上安全法、雪上安全法、幼児安全法、健康生活支援講習を行っています。講習の受講は、日本赤十字社の各都道府県支部のホームページから申し込み、講習は受講料約2千円程度が必要でいつでも受講できるわけではありません。

あなたのご家族や隣人を救うために、日本赤十字社の救急法(基礎講習・救急員養成講習・短期講習)の受講をお勧めします。基礎講習では、手当の基本、人工呼吸や胸骨圧迫の方法、AED(自動体外式除細動器)を用いた除細動対策などを習得できます。

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参考文献:消防防災博物館、ARSOK、防災協会、マンション管理新聞、はげちゃんの世界のMS管理・減災と防災、日本赤十字社など。