3 設計事務所の業務
1)修繕設計
修繕設計の考え方を外装塗膜の断面図で説明します。材料にはそれぞれ役割があります。同じれかを繰り返さない材料広報を提案します。
上塗り
中塗り剤以下を紫外線劣化などから保護します。
中塗り
外壁の劣化原因となる水・塩分などを遮断します。
下塗り
既存塗膜と取材を密着させる役割を担う。
玄関の重い開き戸から自動ドアへの改修することで、組合員の生活環境を向上します。
工事中の組合員負担の軽減
大規模修繕を実施する場合の工事金額の目安予算を考慮せず、今必要な工事を反映させます。
2)修繕積立金の不足対処①
工事先送り(例)
仮設足場の有無、劣化状況で工事に優先順位をつけます。まとめて実施したほうがトータルをコストを削減できます。これらは総合的に判断します。
トップへ戻る
3)修繕積立金の不足対処②
工事項目・使用の見直し(例)
塗装のグレードを落とすと後々トラブルの発生も考えられます。設計事務所にメリット・デメリットを確認して判断してください。
4)修繕積立金の不足対処③
合理的に同時工事ができる項目があるかを考えます。
給水館設備工事(例)
同時にまとめて工事を行うと、5,800万円(1,150万円の削減)
5)修繕積立金の不足対処④
外断熱改修 省エネ改修による補助金の活用(例)
■ 当初計画時
1億2千万円
予算上、通常の大規模修繕(屋上を除く)
■ 補助金活用
2億1千万円
補助金 7千万円
組合実質負担 1億4千万円
(当初予算+2千万円)
通常の大規模修繕(屋上工事も実施)
外断熱改修、玄関ドア取替、ペアガラス化、屋上工事も実施
補助金活用は、条件・期日に注意。
トップへ戻る
6)修繕積立金の不足対処⑤
共用部分リフォームローンの活用(例)
工事内容を何度か見直したが修繕積立金が大幅に不足している。
工事延期を検討(前回の大規模修繕から16年経過、各部位の劣化進行)
借入を検討(工事の半分を宿入金で賄う/中間金の支払いに資金が不足しないよう民間のローンを利用)
総会で決議(前回の大規模修繕も借入して実施したため理解者が多い)
今の長期修繕計画で返済できるか設計事務所に相談。
参考 マンション共用部リフォーム有し~住宅金融支援機構
融資条件
① 毎月の返済額が毎月徴収する修繕積立金の80%以内。
② 滞納割合が10%以内(減速)
その他
① 融資金利 年1.1%(2024年3月)
② 優遇 年0.2%の金利引下「まんしょんすまい・る債」
「マンション管理計画認定を取得」
③ 返済期間 1年以上10年以内
④ 担保不要
⑤ 保証金あり(融資金額2,500万円で約64万円)
7)修繕積立金の不足対処⑥
修繕積立金の値上げ(例)
・ 現状:124円/平方メートル、築28年目で赤字、築52年で71,534万円赤字。
・ 改定A案:124円→353円値上げ、以降、値上げなし(均等積立方式)。
・ 改訂B案:124円→260円値上げ。以降、6年ごとに20円UP、30年後320円。(段階増額積立方式)
・ 改訂C案:124円→240円、以降3年ごとに20円UP。30年後340円。(段階増額積立方式)
トップへ戻る
8)修繕積立金の不足対処⑥
大規模修繕は実数計算方式
① 設計事務所の調査(目視・打診・触診等)手がとどく範囲(全体の20~30%)
② 劣化数量を想定し、設計で工事概算金額書を作成
③ 施工会社の見積書
④ 仮設足場設置後、前面だいsンで劣化数量を確定
⑤ 想定数量と実際の数量を清算(実数積算方式)
工事費が予算を超える場合、臨時総会で決議が必要となるため予備費を計上しておきます。(足場設置後ン全数調査で、調査時にわからなかった劣化・破損が見つかることがある)
予備費は工事費の10%程度を見込むことで安心できます。
9)設計説明会
・ 実施する工事内容の説明
・ 工事項目
・ アンケートの調査結果と要望工事の実施有無
・ 工事期間
工事期期間中にご協力いただく内容などを説明します。
トップへ戻る
4 施工会社
1 施工会社選定
施工会社選定の流れ(例)
理事や修繕委員の都合を航路しながら進めていくため、予習を持ったスケジュールを組みます。
2 施工会社の募集
公募(大規模修繕競技会のホームページ、業界紙など)
推薦(組合員、管理会社など)
推薦の場合は、推薦者が特定されないように公募と同じ手続きを取ります。
3 設計事務所の役割
組合員の皆様が理解・納得して選定できるようにサポートをします。
推薦の場合は、推薦者が特定されないように公募と同じ手続きを取ります。
4 施工会社の承認
議案書の記入内容
総会で管理組合の承認を得ます。
総会での承認後、業務委託契約の締結、工事説明会へ進みます。
契約書の内容は設計事務所も確認します。
トップへ戻る
5 大規模修繕工事
1 工事中の住人協力
工事中は組合員の協力が不可欠です。
① 足場養生シートの圧迫感
② 騒音、ホコリ、臭いの発生
③ ベランダの使用制限(選択物干し
④ エアコンの使用制限
⑤ ベランダの荷物の片づけ(網戸の取り外し)
⑥ 通航制限
⑦ sレベーターの使用制限
⑧ 作業員、工事車両の出入り
トップへ戻る
2 工事説明会
工事前に疑問や不安を解消します。
3 工事スケジュール
工事の期間は、中規模マンションで4~6か月です。
トップへ戻る
3 工事期間の延長
工事内容の変更・追加
・ 足場を組んで全数調査、施工開始後の問題発覚
・ 例)新築時の施工が原因でタイルの浮きが広範囲に及ぶ
天候などによる工期延長
・ 天候などによる工期延長
工事期間延長は心理的な負担だけでなく、工事費の負担が発生します(機材、足場リース代、現場作業員の追加確保など)
費用については協議して決定します。
トップへ戻る
4 ベランダの片づけ
ベランダは避難経路です。避難経路を遮断する物を置くことは禁止されています。
・ ウッドデッキ、床沖タイル
・ BS、CSアンテナ
・ 植木鉢、ガーデニング用ラック
・ 網戸
・ ごみ箱
・ スキーゴルフバック
・ スチール物置
5 洗濯もの情報
各工事の合間に、洗濯物を干せる時間はあります
ベランダ以外に干す手段を検討する
乾燥機を設置する場合も(使用時間、仮置きボックス、防犯カメラ設置などをルール化します
トップへ戻る
6 工事監理
管理組合の代理人として施工内容を確認・始動し、品質を確保します。
1 種類検査
施工会社が提出した使用材料一連表、施工要領所が設計図書の内容に適合しているか確認・指導。
工程表、掲示板情報など「組合員・居住者目線で作成されているか確認・指導。
2 材料検査
搬入された材料と納品書、使用量を確認。
塗布量の管理は大切です。
3 工程検査
・ 工程ごとに施工品質検査を実施、工事指導を行い是正を確認。
4 中間検査(管理組合立ち合い)
・ 工事の中間期に工事費支払い請求が契約に適合しているか確認。
5 定例会議
管理組合の代理人として工程を管理し報告します。
① 二者定例会議(決系事務所・施工会社)
・ 1回程度
・ 工事進捗状態の確認及び調整
・ 工程の協議
・ 実数清算数量の確認
・ トラブル発生の指導・調整
② 三社定例会議(管理組合・設計事務所・施工会社)
・ 月1回程度
・ 工事進捗状況報告
・ 実数清算数量の報告・対策
・ トラブル発生の報告・相談
・ 色彩計画の承認
トップへ戻る